私の家のお墓があるお寺では「帰敬式」(生前に法名をもらう式)をしています。
他のお寺でも生前戒名をもらうための儀式のようなものがあると思いますが
生前に戒名をもらうためにはどうすればよいのかを考えてみたいと思います。
そもそも、戒名とは仏門に入る弟子が師である僧侶から授かるのが本来の姿でした。
(つまり、生前に戒名を授かるのが本来の姿でした)
亡くなった後にすべての人は仏様の弟子になるという考え方から
現在では亡くなってから戒名をもらうことが一般的になりましたが
生前に戒名をもらうことは全く問題ありませんし
むしろ「功徳も高く縁起も良い」という考え方もあります。
生前戒名の受け方ですが、お墓がお寺にあるなど菩提寺がある場合には
菩提寺の僧侶に「生前戒名をいただきたい」旨を申し伝えれば
本人の人柄や名前などを考慮して生前戒名を授けてくれます。
病気などやむを得ない事情により本人が菩提寺の僧侶に申し伝えられないときは
家族などが代わりに申し伝えても大丈夫だと思われます。
菩提寺がないときは、あらかじめ納骨する場所(墓地や納骨堂等)を決めたうえで
その納骨する場所の運営をしているお寺の僧侶に授けてもらうかたちになります。
いずれの場合にしてもお布施を包むことになるのですが
「お気持ちで」ということになりますので
ご家族と話し合って決めた金額をお包みしたうえで
生前戒名に入れてほしい文字等があるときはそういったことも含めて
僧侶に相談することになるでしょう。
なお、生前戒名にしても亡くなった後の戒名にしても
戒名は僧侶(仏門に入っている師匠)から「授かる」ものであって
買うものではないということは理解しておく必要があります。