サレ妻な上にダメ女~どちらからも脱出したい~
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うやむや


旦那が出て行った後、

彼女にメールを打つ。

アドレスはしっかり頭に入っていた。メモなんて必要ない。

ただ、旦那があまりにも必死だったから

渡したくなかっただけだった。



ツトムの妻です。関係を終わりにしてください。

子供もおります。



文字を打つ手がヒリヒリ痛む。

旦那に受けた傷のせいだ。



(なんでこんな目にあわなくちゃいけないの?)



返事を待つ間、ボロボロ涙が零れ落ちる。


結局返事は来なかった。





旦那はいつも通りに帰宅した。

いつも通り・・・23時だ。


思えばちょうど旦那が間違えてメールをよこしてきた後くらいから、

急に仕事が忙しくなったと遅く帰るようになっていた。

それまで19時くらい、遅くとも21時くらいには帰ってきた旦那だった。

きっと仕事が終わってから彼女とデートでもしていたのかもしれない。

だから旦那が帰ってくるまでご飯を我慢して待っていても、

「先に食べて眠っていいから。」

「そうやって待たれるとプレッシャー感じる。」

なんてことを言ってきたんだろう。

その言葉の裏に、まさか浮気が潜んでいるとは考えもしなかった。

恋愛経験が少ないとダメだね。



でもこの夜のことはよく覚えていない。

ただ私が泣いて怒って、

旦那は本当に一度も会ったことないと言いはり、

彼女には独身だと嘘をついていた、

お前が今朝俺が妻子持ちだと伝えたんなら

もうメールもこないよ。

俺からもメール送らない。


みたいなことで話が終わったと思う。



旦那のことが大好きだったから、

向こうに行って欲しくなかったから、

私は無理やり納得したんだ。


それからフラバに悩まされながらも、

普段と変わらない日常が過ぎていった。


旦那の帰宅時間は23時のままだった…。







旦那との出会い②


胸がドキドキした。

けれどバレないように、さりげないメールを送る。


覚えてるよ。



よかった。俺、夢見てるかと思った。


夢じゃないよ(笑)


今度の土曜日デートしない?


いいよ




私は天にも昇る気持ちでウッキウキ。

彼女に申し訳ないという気持ちも無かった。

ただただ、好きな人とデートができる喜びを

初めて味わい、酔いしれたかった。




それから幾度となく、会い、電話をし、メールをした。

金曜の夜から日曜日の夜までずっと一緒に過ごした。

幸いなことに我が家は放任主義で、

むしろそれまで家にばかりいた私を母親が

もっと遊べと怒る家庭だった(笑)ので、何も言われなかった。

その間、彼がホテル代を出した。

一日一度お家に送ってくれて、私は着替えることができた。



でも気になることはあった。

それは彼女からの電話。

私と一緒にいる間、頻繁に彼女から電話がきた。

彼は私の前で彼女の電話に出る。

当然苦しかった。(今思えば、彼女のほうが苦しんでたんだよね・・)

でも文句を言える立場でもないし、

私は気にしないふりをしていた。

彼もそのことに関して何も言ってこなかった。


ある日同じように彼女との電話を切ったあとに、

「気にならないの?」

と言ってきた。

「そりゃあ…気になるけど…。文句を言えるわけもないし…。」

彼は大きくタメ息をついた。

「いつまでもこんなことしてたらダメだよな。」


私は心の中で思った。

(あー…。これで私の恋愛は終わるんだ…。)


そう思うと悲しくなり、彼にしがみついた。

「私はこのままでいいから。ワガママも言わないし。2番目でいいから。」


「違うよ。俺、ちゃんと彼女と別れるから。

今、まだ同棲してるけど、これからアパートを探して出て行く。」



ものすごくものすごく嬉しかった。

まさか自分を選んでくれるなんて思ってもみなかったから…。



それからラブラブな毎日が始まり、数年後、私たちは結婚した。









そんな私と旦那の出会い。

まさに自業自得と言えるだろう。

自分がしてほしくないことをやってはいけません。

必ず自分に返ってくるんだから…。



一緒に生活している女よりも、

外でデートする女のほうを大事にするだろう。

本妻よりも、ワガママを言わない浮気相手を

可愛く思うだろう。

そのことにもっと早く気づけたら、

私がダンナの元カノの立場に立たされることは無かったのに。


私は子供が出来て、それまでダンナが一番だったのが、

ダンナも子供も一番になってしまった。

ダンナはそれが面白くなかったのだろう。

ダンナは自分だけを想ってくれる人の元へ逃げ出したんだ。

かつて私へ逃げ込んできたように・・・。




私も近いうちダンナに捨てられちゃうのかなぁ…。




旦那との出会い①


話は少しそれます。




私はぶっちゃけ旦那としか経験が無い。

Hはもとよりキスでさえ。



中学3年のときに初めて彼氏ができた。

周りにカップルが増えてきて、

ちょうど私も彼氏が欲しいと思っていた時期だった。


そんなときタイミング良く告白してきたK君は、

全然話したこともなかったけれど、

見た目が良かったので付き合うことにした。



でも、なんか違う。

一緒にいても全然楽しくない。

毎日一緒に帰る約束をしていたけれど、

私はそれすら窮屈に感じてしまい、

「今日は友達と帰る約束してる」

そんな日がどんどん増えていった。


このままじゃ悪いと思い、K君に別れを告げた。


今の子と違い、昔の中3はまだまだ奥手だったし、

私にK君を思う気持ちが無かったからキスもしなかった。


そこで私は学んだ。

世の中には自分が好きじゃないと付き合えない人と、

相手が好きと言ってくれる人なら付き合える人がいるけれど、

私は前者なんだと。



そんな気持ちのまま高校に入り、

私にも大好きな人ができた。

告白したけれど、既に彼女がいるという理由で断られた。

でも彼以上の人が現れず、

結局3年間片思いのまま終わった。


そこで私は気づいた。

私ってしつこい性格なんだと(笑)

思えば、小学校のときも6年間同じ人が好きだった。

彼は4年生のとき転校してしまい居場所も分からなくなっていたが、

私の想いは変わらなかった。

中学校にあがると、友達と遊ぶのが楽しかったし、

どんなに想っても、もう逢えないんだとあきらめていたので

好きという気持ちは無くなっていた。


そして専門学校に入ると、ビックリするほどモテた。(過去の栄光)

中学時代から24歳くらいまでは私のモテ期だったと思う。

でも昔からそうだったのだが、

私が「いいな」と思う人ではない、好みのタイプではない人にばかり

モテた。


中学時代に学んだ経験から、

自分から好きにならないと長くは続かない、

そう思い付き合うことはしなかった。

念のためにとデートは何度かしたが、やはり気持ちが盛り上がらなかった。



そして社会人。

そこで旦那と出逢った。

彼は2つ年上だが私とは同期だったため、話をする機会がよくあった。

彼は背は低めだけれど、かっこよくて私のタイプだった。

けれど彼には同棲している彼女がいるのを知っていたし、

特に恋愛感情を持つことはなく、仲のいい同僚といった感じだった。



彼との関係が一気に変化したのは会社の飲み会。

そこで偶然携帯が同じ機種という話になり、

「メル友がいないからメル友になって」

と言われた。

「えー、でも彼女いるじゃん。大丈夫なの?」

「大丈夫!アコさんが俺の彼女になって。」

「なにそれ~。私は一番じゃないとイヤだもん。」

「ダントツ一番!俺が好きなのはアコさん!」

彼のことは気に入っていたし、悪い気もせず、

ノリのいい話として受け流していた。


すると彼は突然、「二人で抜けよう」と言った。

酔っ払ってた私も帰りたいと思っていたので、

「いいよ。」

と言い、二人でコソッと抜け出した。

そしてそのまま何故か人気のないデパートの階段に腰を下ろし、

気がつくとキスをしていた…。

私にとって初めてのキス。

こんな場所で、こんなに酔っ払って、

しかも彼女がいる人と・・・。

そう思っても、そのキスで一気に私の気持ちが彼に向いてしまった。


その後は手をつないでしばらく歩いた。

彼は家とは反対方向なのにも関わらず、

一緒にタクシーに乗り、私を送り届けると

そのままそのタクシーで帰っていった。

帰り間際にもキスをした。



私の胸はすごくキューーンと締め付けられて、

ドキドキしてなかなか寝付けなかった。

そして思った。

「遊びでもいい。私と付き合ってくれないかな・・・」


すると翌日

彼からメールが届いた。



「昨日のこと覚えてる?」