　日本最大私鉄である近鉄は明治４３年の大阪電気軌道に端を発しその後中小私鉄を合併し昭和の初めに大阪から伊勢を目指すため参宮急行電鉄が設立され更に大阪電気軌道が参宮急行電鉄を合併することにより関西急行電鉄になったのが昭和１６年３月１５日である。例の有名な名車と言われる２２００系電車は参宮急行電鉄の時に生まれた。「近鉄」となったのは昭和１９年である。

　先日突然元職場の大先輩から送られてきたのがこれ・・

　参宮急行電鉄の社名と社紋が印刷された「松阪」―「宇治山田」間の回数券だ。

　表紙裏には発券された昭和１６年６月２４日の日付が。参宮急行電鉄が関西急行電鉄となった３か月余り後だ。つまり関西急行電鉄となったもののまだ参宮急行電鉄時代の回数券が使われていたことになる。券面には使用者の名前が記され同行者は４名まで利用可能と注意書きされている。

　既に１０券片が使用されている。この回数券の持ち主は間違いなく２２００系の急行電車で松阪―宇治山田間を往復していたのだろう。

　２２００系による宇治山田行き急行・昭和２８年　（参宮特急史・プレスアイゼンバーンより）

　そして最後の紙片にはおまけの１券片が付いている。１５回利用分で１６回使用出来るというとか。現在の１０枚＋１枚と比較すると割引率は低いなあ・・。

　裏には「関西急行」と記された発券印が押されている。

　時代を語る貴重な一品だ！　大先輩は私が鉄道好きなのを覚えておられ自宅を整理していた際に見つけた本来捨ててしまいそうな古紙を目にした時ふと私のことが頭に浮かんだそうだｗｗ。

近鉄の歴史を記したレアものゲット！