これはビリージョエルが23歳のころ、
ロスでピアノの弾き語りで生計を立てていた時の
エピソートをもとに書かれたものなんだそうです。
生まれいずる悲しみ、
人は一人で生まれ一人で
死んでいかなくてはならないからね。
そんな苦しみに耐えかねて、
孤独を埋める鍵穴を探し、自分は一人では無いって
そう思いたい生き物なのかな。
ピアノマンと名前も呼ばれず
それでも彼は寂しい人の心をほんのちょっとの間
忘れさせてくれるんですね。
孤独が無くなるわけでは無いけど
分かち合ったほうが一人で居るよりよりずっといい
そう、ずっといいね。
ピアノマンの歌詞は
Piano Man ピアノマン
作詞作曲 ビリー・ジョエル 日本語訳 ジョー・N
土曜の9時
いつもの面子が集まり出す
私の隣の席には年配の男性
彼が好きなのはジントニック
「きみ、あの曲を弾いてくれないか
それで気分が晴れるか分かんないけど
あの曲は悲しくてせつなくて最高さ
おれがまだ若い服が似合った頃の曲なんだ」
歌ってくれよ、ピアノマン
今夜はおれたちのために
みんな、聴きたい気分なのさ
お前が歌うと気分が晴れるのさ
今じゃジョンとはバーで友達の仲
自分の飲み代は彼払い
冗談も滑らかな彼は、他人のたばこの火にもよく気づく
でも彼はほんとならこんなところにいるようなやつじゃない
「ビル、このままおれは死んでいくんだろうな」
そう言う彼の顔からは笑顔は消えている
「おれは映画スターにだってなれるのさ
ここから抜け出せるとしたらだけど」
ポールは今では不動産ブローカー
妻をめとる暇もない
話し相手は海軍のデイビー
生涯海軍で過ごすんだろう
うちのウェイトレスは政治の勉強中
客のビジネスマンはしたたかに酔う毎日
そうなんだ みんな孤独という名のお酒を分かち合っているんだ
でも そのほうが一人で飲むよりずっといい
歌ってくれよ、ピアノマン
今夜はおれたちのために
みんな、聴きたい気分なのさ
お前が歌うと気分が晴れるのさ
土曜はとてもいい客ばかり
マネージャーはわたしに笑顔を向ける
彼は知っているんだ。私のところに客が集まるのは
浮世のことをしばらく忘れるためなんだということを
ピアノの響き。それはまるでカーニバルのようだ
ビールの匂いがしみこんだようなマイク
客はわたしにチップを弾むといつも言う
「お前、まだこんなとこでやってるのか?」
歌ってくれよ、ピアノマン
今夜はおれたちのために
みんな、聴きたい気分なのさ
お前が歌うと気分が晴れるのさ
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