http://www.nhk.or.jp/etv21c/file/2011/1106.htm
NHKのETV特集


”第1回 “エジプト革命”
ラマダンに民主化は揺れた”

と言う特集を見ました。


アラブの春と呼ばれた若者を中心とした
革命でしたが、その後明確なビジョンが無かったり
リーダーシップが無い現状で民主化が足踏みしています。


ムバラク政権という独裁国家ではありますが

親米、新イスラエルで西側に協力的ではありました。

アメリカは独裁国家は交渉しやすい(利益を得やすい)から

寛大な側面があったのね。


しかし今周辺を巻き込んでドミノ倒し状態だから

革命を支持していると言わざるを得ない状況です。


その若者の混沌とした革命の旗を引きついた形になったのが

西側からイスラム原理主義団体と名指しされている
ムスリム同胞団です。


強固な組織力で、病院や孤児院の経営など貧しい人たちへの
社会運動で培われた「社会的公正」を重視するイスラムの教えに基づき、
地道な活動を通じて、人々の心にしっかりと根を下ろしている。そうで、


何十年と言う地道な活動の結果支持を増やしています。


イスラム教と言うのは儒教のように生活に根付いているから
政治としっかり分けるのはそもそも難しいものではあります。


考え方だけではなく、道徳やら生活習慣やら
日々の暮らしの教えのようなものまでイスラム教は細かく
決められているから単に宗教にとどまっていないんですよね。


民主化を求めることと
自由を求めたり、やりたいことをやりたいと言う考え方と
イスラムの生活の規制とはなかなか相容れない
ところもあるから
イスラム教徒でもある若者たちも矛盾を内包するところで
ありますし、難しいんだと思います。


そんな中ムスリム同胞団がいろいろと他の団体と融和して
組織を広げていて、それを支持する国民が増えている
とするなら、エジプト人の選択を尊重するべきではないかと
思います。


そういう他の考え方との融和政策と言うのも
一つの民主主義的な手法ですからね。


その国にいろいろ考え方や事情もありますし、
何も西洋的な考え方が理想であるわけでも
一番であるわけでもないですから。

西側に居ると自分に都合が良いのは西洋化なんでしょうが
そうではなく独自の改革で新しい形が生まれていく事も
見守っていくしかないと感じました。