http://www.nhk.or.jp/etv21c/file/2011/0814.html
NHKで”アメリカから見た福島原発事故”というテーマで
特集をやっていました。

今回福島の原発事故で事故を起こした
アメリカGE社の”マークⅠ”型原子炉は格納容器がちっちゃい
と言う欠点があるとかねてから指摘されていました。

原子炉は日本では、このマークⅠ型原子炉と
(主に関東、東北の原子炉で採用)
加圧水型原子炉(PWR)
(主に関西で採用)

採用がこうエリアで別れているのを見るだけで
政治的な何かが有ったことが推察されますが
そこはまあ置いておいて。。。。

格納容器がちっちゃいと、ひとたび温度が上がって
水素が充満すると、爆発や破壊が起こりやすいと言われていたのです。

それで、何年か前アメリカでは議論され
マークⅠの原子炉に水素を逃がすためのベントと呼ばれる
弁が取り付けられました。
福島には議論の詳細がきちっと伝わっていなかったので
(軽水炉の脆弱性の指摘の詳しい事ね)
そんなもん、いらん、と言う空気だったそうですが
アメリカからの意向で後付された経緯がありました。

これなかったら、ほんとに格納容器が破裂して
大惨事になっていたかもしれませんね。
恐ろしい事です。

NHK特集では、当時の技術者たちが問題点を
見つけ同型の原子炉の廃止を訴えますが

そこでアメリカ議会で問題になったのが確率の問題
だったわけです。
原子炉が事故を起こす割合をシュミレーションしたら
ものすごく数値が低かったので、安全だという分析結果のレポートが
GM{に有利に働き、そこで原発問題はしぼんでいきます。
それが日本に渡り安全神話へとなって行ったのです。

統計の基準は場所により変わってくるはずなのに
その辺の考慮がどんどん抜けていってしまったんですね。

もう少し、この危険性が共有できたら、
危機管理がもう少ししっかりできたのではないかと
この特集では訴えています。

アメリカでは、原子炉の脆弱性や
ひとたび事故が起こった時のシュミレーションをした技術者たちが
(実際このシュミレーションの通り事故は進んでいきました)
事実を訴えたのに、
先のレポートや経済性の優先の為、
確率的に低い事例はもみ消されてしまいました。

こうした事を告発した技術者へ今回インタビューしていましたが
自宅は全然豪華と言う事もなく
告発が後の生活を大変にしていったことが解ります。

企業側の利益に即した話をする教授は、着るものも豪華
場所も豪華(これそういう感じにわざと演出したのかね?)

資本主義というもののなんだか嫌な部分が見えて
安全も金次第なんだなって悲しかったです。

GEの軽水炉の事故は、こうした推移を考えると
東電は訴えたって良いと思うんですが
そこはアメリカが軍隊など出して、なにか政治的駆け引きが
あるのかもしれません。
それにしても日本はもっとGMを責めるべきですよね。