司馬遼太郎の「街道をゆく」のなかの記述に、
アイルランド人は、客観的には百敗の民である。
が、主観的には不敗だと思っている。
教科書がかれらにそう教えるのではなく、ごく自然に、
しかも個々にそう思っている。
たれが何といおうとも、自分あるいは自民族の敗北を認めることがない。
ともかくも、この民族の過去はつねについていなくて、
いつも負けつづけでありながら、
その幻想の中で百戦百勝しているのである。
こんな一節があります。
アイルランド人の気質を表現したもので、不屈の精神と自国に対する高いプライドを良くあらわしている
のですが、
そういう事以外にも、百敗してなお戦いを挑む明日を信じる楽観主義みたいなものが
妙に心に残る言葉なのです。
人生は大概は上手くいかないものですが、それでも
百戦百敗の民
この言葉が浮かぶと不思議と勇気が湧き出てきます。
負けたから終わりでは無く、人生は何度でも負け続けられるそして又挑戦できるんだと、
なんだか慰められるんですね。
自分の人生も、このアイルランド人の様に負け戦の連続ですが、
それでもいいじゃないですが、
負け虫の私は、この言葉を心の友としています。