私は子供達のお弁当を
12年間作っていた。

  

結婚するまで
お料理をしたことがなく
何もかもわからなくて
教えてほしい母もいなくて
自分の記憶と本を頼りに

ただただ、喜んでほしくて
そして、
母親の手作りが当たり前だと
信じて
手作りでなくてはならない、
冷凍食品も使ってはならない、

自分で作った
謎のルールに支配されて



今朝、
ムスコとお弁当の話になって…

ムスメは要求が多くて
大変だったけど
(お弁当箱の形からお弁当の内容まで)
ムスコは何も言わなかった…から
不満はないと思ってたけど、

本当は
言っても仕方ないと
我慢してた、
って言われて…

小さい時から
手がかからない
とっても育てやすい子だって
思ってたのは私だけで

本人は
いつからか諦めて
たくさん我慢してたのか〜
って今更ながら

ごめんね、気づかなくて

って心の中で謝った。



言わなきゃ
わからないし
気づかない。

でもあの当時、
言われても
わからなかったと思う。

だってそれくらい必死で
正しい親の愛情の形を
押し付けてたものね。

思い出しても
辛くなるくらい
自分が親からもらった愛情を
子供にも
押しつけてた。
自分は子供の頃、嫌だったのにも関わらず…


手作りこそが正しい母親の愛情
って信じて
突き進んで
子供のこと、ちっとも見てなかったのね。

キチンと
正しく
育てないと

私みたいになっちゃうのが
怖かったんだと思う…よ。

もう、
笑うしかないけど



マスク作ったから
使わない?
ムスメは喜んで
着けてでかけたよ。

ムスコは
要らないってニヒヒ

「柄が気に入らないのかなぁ〜」

懲りない私…。