ここ最近の傾向からいうと、
去年にも増して本質的なものをテーマにした本が売れている。
震災の影響で人々の意識が「奇」の状態がつづいているからこそ、
「偶」つまり安定や、変わらないものとしての教えを求めているのだろうけれど、
何も変わらない平和的なものを多くの人が求めるようになればなるほど、
世の中は停滞して成長しなくなる。
それは小さなコミュニティ、たとえば家族や会社であっても、国であっても同じで、
じつは困ったものなのだ。

もっともっと、と「奇」をもとめて、
向上心ばっかりの人たちで吐きそうになるぐらいの社会じゃないと、
このどん詰まりみたいな不況からも抜け出せないし、
年金スタート年齢がどんどん上がり、でも月に4万円上限しかもらえない、
みたいな話になってきてしまうんだろう。
実際80歳からもらえたって、もうどうにもならないよね。

社会が安定しないから、個人が平和思考になりすぎてしまうということ。
そうすると、芸術方面も当然おとなしいことになってきてしまうわけだ。
パトロン不在だから。

そんなことを、このあいだ、著者の歌手の方(紅の豚の主題歌歌ってた人)と飲みながら話した。


ってな感じで、もやもやしてまーーたっくなんもかんもいやになって、
ひとりで何年かぶりに白馬の別荘に行った。


愛すべき祖父が私たちに残した、
ホーンテッドマンションみたいな森のなかの家。

ここにはなかよしだった、はとこ二人としか来たことがない。

4階建てで、なぜか4階に二段ベッドが6個もあるけど、誰も寝たことはない。
3階は和室2部屋あるけど、寒すぎてびっくりする。
2階のベッドルームはきれいだけど、コオロギが出るから嫌い。
でも1階は暖炉とテラスがあって、リビングが広くて、なかなかいい。

昔からいる管理人さんに薪を入れて火をおこしてもらって
そこでひたすら本を読んで、毛布にくるまって寝た。
よるご飯は、りんごとオニオングラタンスープと、くるみパン。そしてたくさんのコーヒー。

翌朝テラスに出たら、熊の糞が何個か、っていうかけっこうたくさんあった。
そういえば夜中にゴンゴン音がしたなぁと思ったけれど、
ここいつも変な音するし、地元の人は「山姥の道」とか呼んでる獣道っぽいところにあるし、
気にしなかったけど、そういうことだったのね。何かしらいらっしゃったのかなとは思ったけど。
やっぱ雨戸はしめないとだめだな、としみじみ思う。
でも、なんかそんなことぐらいじゃ、飛び上がったり、大騒ぎしたりできない自分がいるわ。

何かとんでもなくおかしくて、奇天烈で、笑いがとまらないことをしたいのかもなー、私。




頭痛と、時期的なものなのか、あまり体調がよくない本日。
そしていつものとおり寝れないまま、
夜更かしをしてしまっております。
食欲もぜんぜんない。

そうだ、こんなときはあれをつくろう。
簡単美味なアジア風おかゆ!

そのレシピを少し。

生の米、一合の半分くらいを土鍋に入れます。
その6、7倍の量の鶏ガラスープを入れます。
鶏ガラスープなんてない!って場合は、
ただの水に粉末の鶏ガラスープのもとをぶちこめばOK。
ただし、入れ過ぎ禁止です。辛くなっちゃうので。
隠し味に白だしとみりんを少々。
そして、すりおろしたショウガをどっさりんこ!

あとはひたすらことことことこと。
最後の方は焦げ付きやすいので気をつけて。
かきまわしながら、いい感じのおかゆになったら火を止めて、
さあ、ここからがちょっと勝負。
たまごを割り入れて、軽くかきまわします。
火があまり通らず、生卵のまま混ぜられるように。
火が通ったらかき玉になっちゃうので、すばやくやり、すばやく席につく。

仕上げに、パクチーやネギ、三つ葉を入れて、
粗挽き胡椒を引いて、
あつあつを食べよう。


白いただのおかゆよりも食べやすく、
食がすすみます。
風邪のときにはとくにあたたまります~。
味に飽きてきたら、ちょっとライムかレモンを搾ってもいいらしい。


これ、タイの老舗ホテル、ザ・オリエンタル・バンコクの朝食に出てくる
名物のおかゆのレシピのアレンジ版。
高校生のときに我が家で見つけた『ホテルの朝食』という
もう絶版になってしまった本のなかにあったレシピです。

体調をよく崩してた私は、
ふつうの白いおかゆや、煮込みうどんなんかを、母に作ってもらっていたのだけれど、
ちょっとマンネリ化してたので、
このおかゆを試してみたところ、
新鮮でおいしかったのだ。

昔は三つ葉やネギにしてたけど、
最近はパクチー派。
パクチーはあまり手に入れづらいけど、
入れるとアジア感が倍増しますよ。
男性は好きじゃなさそうだけどね。


ということで、深夜食堂でした。
寝なければ。


★修善寺の温泉旅館「あさば」へ

社員旅行で幕開けしたゴールデンウィーク初日。
行ってきました、修善寺の超老舗旅館あさば。
渡辺淳一氏の小説『失楽園』にも登場し、
見事な能舞台があることでも有名なお宿です。

お部屋からのんびり能舞台を眺める暇もなく、百畳の宴会場へ。
評判の懐石料理、さすがのお味でした。
金目鯛、鯵、生海苔などの海鮮、シャモのお鍋など、
なんておいしいの!!!

やはり旅館はそれなりのところに行くに限る、と再認識。
大人だけが楽しむ空間をささえる、極限まで追求されたホスピタリティは、
伺うほうも暗黙のルールを心得ていかねば、と気を引き締めました。
そしてそれこそが、いいレストランやホテル、旅館に行く醍醐味なんだよね。
次は自分でこようっと。


★新居に感動!

翌日は打って変わって華やかに。
葉山に住む親友のお宅へ。
子供たちがにぎやかに迎えてくれました。

新居は海の近くで、わが実家からも車で20分ほど。うれしいな。
日差しがたっぷり差し込むすてきなすてきなダイニング&リビングには、
旦那様お手製のブランコが!
絶品のパン作りも手がける友人がこだわったのだろうな、と思われる、
使いやすそうなキッチンも素敵。

そういえば、昔、母が友人の家を訪ねて帰ってきたとき、
大興奮していろいろ話してくれたことを思い出した。
あのときは「へー」と受け流してしまったけれど、
その気持ちが今痛いほどわかるわ。
学生時代から友人のセンスはすばらしかったけれど、
あらためてそのセンスに感動しました。

それにしても子供たち。
5人もいると、すっごくすっごくすっごくにぎやか(笑)
性格もそれぞれで、観察していると、たくさんの発見があります。
ほんとうに小さいときから抱っこさせてもらったり、
一緒に遊んだりしたKちゃんの成長著しいことが、
うれしいながらもちょっと淋しい。

★走ることについて語るときに私の語ること(笑)

そして、子どもたちに触れて、
生きることについて考えさせられました。

泣きたいときに泣いて、笑いたいときに笑い、
怒りたいときには思い切り怒る。
そしてウソはつかず、全力でそのときを生きる。
それでいいんじゃないか?とね。

子供のときは、帰ってほしくなかったら、「行かないで!!!」と
泣きながら伝えられるのに、
どうして大人になったらできないのかな。

そんなことや、仕事の企画について考えつつ、
実家の近くの国道16号を、
シナトラとナットキングコールを聞きながら小雨のなかを走ってみた。
(ランニング時にテンポがいい曲を聞いてしまうと、タイムが速くなってしまいがちなので、
実はゆっくりのバラードなどがおすすめ!)

気がついたら、左手に原子力空母が帰港中の横須賀のベースが…。
15キロも走ってしまった。

雨だと酸素が吸いやすいから、距離がのびちゃうんだよね。
調子に乗りすぎ。

盛りだくさんのGW前半。
休み中にやろうと思ってどっさり持ち帰ってきた仕事の半分も手がつけられていないことに大焦り。
明日は必ずやろう。