AKITO WATABE
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2015/16

誰かまだ見てるのか、このブログ。
最近は英語の勉強を兼ねてSNSばかりに投稿していて、面倒なブログは敬遠していたので、
久しぶり日本語で書きたいと思う。

今シーズン、スタートは順調だった。


2位に始まり、しっかりとポイントを積み上げつつ2015年を終え2016年に入った。雪不足の影響もあり試合のキャンセルや延期、代替が続き1月フランスChaux-Neuveまでレースはない状況。そんな中、日本チームは飛行機を何度も変更する訳にいかず、年始早々ヨーロッパに入り合宿をしながら調整することになった。ジャンプもクロカンも良い状態で、5度目の正直、総合優勝への手応えを感じていた。

そんな中、ジャンプ練習で転倒し手首を打撲。調子が良く遠くまで飛びすぎてしまった。 2006/07シーズン開幕直前にフィンランドで手首を骨折した時と似たような痛みと腫れ方で、これはダメかもしれないと思ったが、幸い骨に異常はなかった。


しかし、それからが辛い時間の始まりだった。
腫れと痛みはなかなか引かず、思ったより長引いた。
自分の意志で強行出場したChaux-Neuveは、ジャンプは問題無く好調を維持出来た為、運良く結果が出来た。しかし、身体へのダメージは予想以上に大きかった。


最初はたかが手首のケガだったが、それを庇う様にして徐々に身体の各所に違和感が表れ始めた。キャンセルになった試合の代替が入ってきて、かなりタイトになったスケジュールも大きく影響していたと思う。可能な限りの調整をしてレースに臨んでいたが、ケアが追いつかない程に身体は疲労していた。少し我慢すれば走れるというのがまた良くなかった。ただ出場できるのと、良い状態で出場するのでは、雲泥の差がある。


それでも表彰台には上がることが奇跡的にできた。ジャンプの好調、それに尽きる。結果とパフォーマンスの感覚がかけ離れていることへの葛藤。勝利へ限りなく近く見えるが、そこには大きな壁があり、どうにかしようと可能性を模索するが突破口は見つからない。元々スプリントが弱いのに、それ以前にレースペースを見失い勝負にすら辿り着かない。まだ可能性はあると自分を鼓舞するも無難なレースに終わる日々。次はお前の番だよと言われても、正直先が見えなかった。


そしてイタリアVai di Fiemmeで体調を崩し、いとも簡単に消えた総合優勝への道。もともと僅かな可能性だったが、脆いものだ。ウイルス性胃腸炎の疑い有り。ストレスで免疫力が低下していたのかもしれない。今考えれば、体力も気力も限界に近かった。頭も身体も相当疲労していたと思う。
途中で休むべきだったのか。


「たられば」の話は嫌いだけど、過去を振り返る時には必ずついてくる。
17戦12表彰台、トップ10は逃さなかったが、最後まで優勝がなかった。
安定感は間違いなくあるが、強さがない。
理想の選手像には近づいているが、一番重要な部分が欠けている。

さて、次はどうするか。
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