目の前の患者に結果を出せない20代理学療法士が、その場で症状を改善させるスキルを身に付けるブログ

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こんにちは!

理学療法士
パフォーマンスアップ専門BAMトレーナー
高橋章友です!


いつもブログをお読み頂き、ありがとうございます。


今日は、不良姿勢が投球動作に及ぼす影響についてお話ししたいと思います。




球動作は下肢から体幹、上肢へと効率良くエネルギーを伝達する全身運動です。


全身運動であるため、投球動作の中でどこか正常から逸脱している動作があると、
次の投球動作の破綻に強く影響を及ぼすことが多いです。


各関節の可動域、筋肉の柔軟性や力が重要なのは、ほとんどの人が認識していると思います。


しかし、投球動作は円背姿勢などの不良姿勢でも大きな影響が出てきます。


結論からお話しますと


円背は肘を痛める可能性は高くなります。




■ 円背姿勢とは?


いわゆる猫背のことをいい、
写真のような胸椎後弯角度が増加した状態となります。





この姿勢は、肘を痛めるだけでなく、

肩甲骨が前傾していることから、
前回お話しした肩甲骨後傾運動を行うには不十分な状態であり
投球障害が起きやすくなります。




■ 円背姿勢が投球動作に及ぼす影響とは?


先行研究によると、通常投球と円背投球での比較では、

後期コッキング期から加速期の
肩関節外転角度が円背投球で減少していたという報告があります。








つまり、早期コッキング期の円背姿勢は、
その後に生じるいわゆる「肘下り」の一要因となる可能性が示されています。







肘下りが良くないと言われる理由は、

肘が下がった状態で後期コッキングから加速期に入ると、肘に外反モーメントが生じ、
肘の内側にストレスがかかり、それが痛みの発生に繋がってくるためです。






■ 一番大切なことは、投球時に円背にならないこと



静止時の姿勢で円背姿勢になっていたとしても、
必ずしも円背投球になるとは限りません。


重要なのは、投球動作で円背姿勢になっていないことです。



構え(静止)の時点で円背を呈する場合でも、
早期コッキング期から後期コッキング期にかけて、
「胸を張る」ことで動作中に円背が修正されることが報告されています。



静止時の姿勢が円背でも投球動作で円背になっていなければ、問題とはならず、
逆に、静止時に理想的な姿勢であっても、投球動作で円背になっていれば問題となります。



つまり、投球動作時に円背を修正することができれば問題にはならず、
肩関節外転運動が始まる時期においても円背姿勢をとる場合に、
いわゆる「肘下り」につながると考えられます。


「胸を張る」ことで動作中に円背が修正されるとありましたが、

「胸は張ってくる」ものと考えています。


組織の位置や構造を変え、適切な動作指導を行うことで



胸を意識的に張らなくても、胸は無意識に張ってきます。



これについては次回詳しくお話します。




引用・参考文献

・井尻朋人,宮下浩二,浦辺幸夫,藤川博樹,武本有紀子:体幹アライメン トが投球時の肩関節運動に与える影響,体力科学 (2009)58,73~80

・川野哲英:ファンクショナルエクササイズ〔9〕姿勢と動作,トレーニング・ジャーナル,(2002),24(10), 48-53.







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