初めての作家さん、垣谷美雨くんの『竜巻ガール』を読みました。
 
竜巻ガール (双葉文庫)/垣谷 美雨
¥590
Amazon.co.jp
 
 
小説推理新人賞受賞作の表題作を含む全4編の短編集。
 
台風「竜巻ガール」
父が再婚し、妹が出来た。
彼女は一つ年下のガングロ女子高生だった。
僕と妹は禁断の関係に足を踏み入れてしまうが……。
 
ガングロは最初だけで、母親の彼氏から身を守る術であったとしても、読者の興味を引くためだけにそう書いたようにしか思われませんでした。
 
 
風「旋風マザー」
久々に現れた母は、インチキな水を売るなど詐欺商売で生計を立てる父に離婚を申し出た。
だが、そんな父の前に素敵な女性が現れ……。
 
年金25万円貰えるからって、それを狙って60男と結婚するだろうか?
……これからの時代なら、ありかも。
 
 
波「渦潮ウーマン」
不倫相手の会社の上司が、旅行先の川で溺れ死んだ。
そんな折、会社の次期社長から結婚を申し込まれるのだが……。
 
マザコン男は、ダメだわ。
それにしても、鳴門の渦潮で溺れ死んだのならともかくこの無理やりなタイトルはなんとかならないものでしょうか。
 
 
霧「霧中ワイフ」
中国人の夫は、実は本国に妻子がいる?
そんな疑惑が生じる最中、私は、自分が妊娠したことを知る。
 
これ、良いですね。
物語として、上手くまとまっています。
ようやく、読者を手玉に取れるようになって来た、そんな感じです。
 
 
  
最初の「竜巻ガール」はちょっとどうかな、と思いましたが、後に行くに従って、着実に上手くなっています。
編集者の指導も良いのでしょうが、新人賞は、こういう方にこそあげるべきでしょうね。
今後が楽しみです。
 
って、もう何冊も著作あるんですね。
また何か読んでみたいと思います。
 
 
評価 ☆☆
 
 
  ブックオフオンライン
  
ブックオフオンライン