吉田修一くんの『初恋温泉』を読みました。


初恋温泉 (集英社文庫)/吉田 修一

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まぁ、大体が中年の男と女が温泉に行ってどうのこうのという話なのですが、別に温泉じゃなくてもいいんじゃ? という作品ばかりでした。


ばくも、いいかげん男女の機微もわかるような年齢になった積もりですが、こんなやっつけ仕事はいただけません。


吉田くん、たぶん雑誌の編集部に頼まれて、宿に取材して書いたんでしょうね。


しかし、少なくとも、物語がその温泉でなくては成立しない、という作品は皆無でした。


唯一、最後の「純情温泉」だけが、初々しくて良かったです。


高校生の男女が主人公なのですが、この二人が初めて温泉に泊まりに行く、という話。


この作品の存在が、かろうじてこの作品集を読むに堪えない駄作となることから救っています。



評価 ☆☆