短編集、というか、1編の短編小説に絵がつけられて一冊の本になっています。



僧正となった主人公のもとを母と姪が訪れる。

しかし母は、主人公の地位に遠慮してか、恐縮して他人行儀な態度に終始する。

姪は自分の父が亡くなって家族が困窮していることを訴える。

主人公は援助を約束するが病に冒され亡くなってしまう。

故郷の村で母は、自分には僧正になった息子がいたという話をするが、誰も信じる者はいなかった。



なんだか、救いのない話でしたね。

当時、僧正というのがどのくらい力があったか分からないのですが、自分の家族の窮状くらい求められる前に救いの手を差し伸べてあげればよいのに、と思いました。


チェーホフを読むのは初めてでしたが、この作品は、あまり面白いとは思えませんでした。

今度は代表作を読んでみたいと思います。




評価 ☆☆



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そういえば、村上春樹『1Q84』 にチェーホフの『サハリン島』の話が出てきていましたね。





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