家族とは何なのかを問いかける道尾秀介くんの新作、『龍神の雨』を読みました。


龍神の雨/道尾 秀介
¥1,680
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母が死に、父と父の再婚相手の新しい母と暮らしていた辰也と圭介の兄弟。
彼らは、父が病死したことにより、血のつながらない母と暮らすことになる。

一方、父が失踪し、母と母の再婚相手の新しい父と暮らしていた蓮と楓の兄妹。
彼らは、母が交通事故死したことにより、血のつながらない父と暮らすことになる。

辰也は義母に容易に心を開かず、万引きを繰り返して彼女を困らせている。
彼は、義母をさらに困らせようと、今度は弟の圭介も誘って近所の店に万引きに行く。
そこは蓮が働く店だった。

一方、仕事を辞めて部屋に閉じこもり、酒を飲んでは暴力をふるう蓮の義父。
義父が妹にあらぬ妄想を抱いていることを知った蓮は、湯沸かし器の不完全燃焼を装った確立の殺人で、彼を殺すことを決意する。
だが、万引きを働こうとした辰也と圭介の兄弟を彼らの義母に引き渡した蓮が家に帰って見たものは、妹の楓に頭を殴られ殺された義父の死体だった。



……年のせいか、どうも若い主人公たちにうまく感情移入ができません。


本編とは関係のないところで、若くして血のつながらない二人の子の母になってしまった辰也と圭介の義母は大変だなぁ、とそんなことにばかり気がいってしまいます。


だって、たぶんまだ二上代後半からせいぜい三十代前半ですよ。


再婚したい、てなったら、この子たちどうしたらいいんでしょう?



などなど、家族とは何かを考えさせられる一冊でした。


評価 ☆☆☆



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