ようやく、村上春樹くんの『1Q84』を読み終えました。

長くなるので二回に分けて書かせていただきます。

まずはBOOK1。


1Q84 BOOK 1/村上春樹

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第1章

1984年、タクシーに乗り目的地に向かう首都高速道路上で渋滞に捕まった青豆は、車内でヤナーチェックの「シンフォニエッタ」を聞き、ねじれに似た奇妙な感覚に捉われる。

青豆は、運転手から非常階段を使って下に降りられることを聞き、実行する。


第2章

天吾は、作家の卵。

彼は編集者の小松から、ふかえりという女子高生が新人賞に応募作してきた作品のリライトを頼まれる。


第3章

青豆は渋谷駅近くのホテルで男を殺す。


当時、コンピュータはそれほど一般的ではなかったのでは?

記録媒体として、レコード盤ほどもある磁気ディスクが使われていましたが、覚えてます?


第4章

天吾ふかえりと会い、作品のリライトについておおまかな了承を得る。


第5章

一仕事終えた青豆は、赤坂のホテルのバーで頭の形が気に入った男を誘う。

事後、テレビで米ソ共同の月面基地建設のニュースを見る。


第6章

天吾は、ワープロを買い、ふかえりの作品のリライトを始める。


第7章

青豆は、麻布にある柳屋敷を訪ね、仕事の依頼人の老婦人に会う。


第8章

吾の少年時代の(NHK集金人のと共に集金に歩いた)日曜日の思い出が語られる。

彼は、ふかえりと共に新宿駅から中央線立川方面行の電車に乗る。

そこで天吾は、ふかえりが、読字障害を抱えており、新人賞応募作も彼女が書いたのではなく、彼女が語った話を一緒に住む女の子が書いたことを知る。


第9章

青豆は、図書館で昔の新聞を調べる。

そして、警官の制式拳銃が新しくなり、米ソ共同の月面基地建設が進められ、NHKの集金人が大学生を出刃包丁で刺し、本栖湖で過激派と自衛隊の間で激しい銃撃戦が行われた、自分の知るものとは変わってしまった世界を1Q84年、と呼ぶことにする。


第10章

立川で電車を乗り換え、タクシーに乗り、天吾ふかえりは、彼女が住む家に着く。

そこで天吾は、ふかえりを育てているふかえりの父の友人戎野先生に話を聞く。

ふかえりの父は、有機農産物製造販売団体「さきがけ」を作ったが、そこから分かれた「あけぼの」が本栖湖銃撃事件を起こしたのだ、と。


おお、立川!

若い時、ごく短い期間ですが住んでいたことがあります。


第11章

青豆は、バーのカウンターで男に声をかけられるのを待っている。

するとそこに、同じ目的で来ている女あゆみと知り合う。

彼女は警察官だった。


ところで、この章に一つ気になる文章がありました。

「……バッグからヴァージニア・スリムを取り出し、慣れた手つきで一本取り出して口にくわえ、……」

「取り出し」が重複するのは、あまり美しくないですね。

内容的には、バッグから取り出したのは煙草の箱で、口にくわえたのはその箱の中からさらに取り出した煙草なのでしょうが、ふつう煙草を一度に二本も三本もくわえる人はいませんから、「……バッグからヴァージニア・スリムを取り出し、慣れた手つきで口にくわえ、……」で十分意味は通じると思いますがどうでしょうか。


第12章

天吾はさらに、戎野先生から話を聞く。

「さきがけ」は宗教法人の認可を受け、ふかえりの両親とは連絡が取れない状態になっているのだと。

帰りの電車の中で、天吾は小学生時代の同級生の女の子(彼女もまた、両親が証人会という宗教に凝っており、日曜ごとに共に勧誘に回らされていた)のことを思い出す。


ひょっとして、この女の子が青豆

年も一緒のはずだし、ありえますよね。


第13章

青豆は昨夜自分がとんでもなくハメをはずしてしまったことを知る。

彼女は柳屋敷に行き、老婦人に筋肉ストレッチを行う。

そして、青豆の最初の殺人が語られる。


やはりそうでしたね。

天吾豆は小学校の同級生でした。


第14章

天吾は、編集者小松と会い、ふかえりの読字障害や生い立ちから、リライトした新人賞への応募作の取り下げを提案するが、後戻りは出来ないと言われてしまう。

そして、天吾が高校時代、代役でヤナーチェックの「シンフォニエッタ」を演奏したことが語られる。


第15章

青豆は警察官あゆみと食事をし、そこで豆が小学生の時に同級生だった男の子(おそらくは天吾)のことを今でも想っていることが語られる。

殺人者青豆は警察官あゆみを部屋に泊める


第16章

天吾ふかえりに記者会見での対応を教える。


第17章

空には二つの月。

青豆は、麻布の老婦人から呼び出しを受け、新しい仕事を依頼される。

それは、子宮を破壊された少女のための仕事だった。

少女の子宮を破壊したのは、リトル・ピープルなのか?


第18章

ふかえりの記者会見は問題なく上手くいった。

天吾は、戎野先生ふかえりに会い、先生からふかえりの作家デビューは「さきがけ」にゆさぶりをかけるための作戦であったことを知らされる。

ふかえりは、天吾の部屋に泊まることになる。


第19章

子宮を破壊された少女は、「さきがけ」から逃げて来たのだった。

「さきがけ」の教祖が、彼女や他の少女たちを犯していたのだ。

やがて、少女と老婦人が眠りに就くと、少女の口からリトル・ピープルが出てくる。


うわっ! ここまでは、月が二つあっても比較的現実的なストーリーだったのに、口からなにか出てきちゃいましたよ!

この先、ついて行けるかな? とちょっと不安。


あと、教祖ですが、ふかえりの父親が怪しいですね。

これまで説明されてきたキャラ的にはありそうにないですけれど、他に適当な登場人物もいないんですよね。

違いますかね?


第20章

天吾は、ふかえりにチェーホフの「サハリン島」という作品を朗読して寝付かせる。
翌朝、、彼は、自分がふかえりに恋をしているのだろうか、と自問する。


第21章

青豆は、再び図書館で「さきがけ」に関しての昔の記事を調べる。

そして、警察官あゆみに頼んで、情報を得る。

「さきがけ」は、都心にも土地を購入していた。


オウム、ですね。

あと、警察官あゆみはこのあと、死ぬか行方不明になるんじゃないでしょうか。


第22章

「空気さなぎ」はベストセラーリストのトップになる。

そして、ふかえりが行方不明になる。


あれ? 警察官あゆみじゃなく、ふかえりが行方不明になっちゃいましたね。


第23章

麻布の老婦人の家の番犬が、体の内側から爆破されたようになって、死ぬ。


第24章
行方不明のふかえりから、カセットテープの手紙が来る。

彼女は誘拐されたのではなく、自ら姿を隠しているようだ。


ひょっとして、青豆の章は、天吾が書いた小説?



……というところでBOOK1はおしまい。


途中、口からリトル・ピープルが出てきた時には、わけのわからない話になるのかと心配しましたが、ここまでは何とか構成がばくの理解の範囲内に保たれているようです。


リトル・ピープルとは何なのか?

青豆は、「さきがけ」の教祖を「別の場所に移す」ことが出来るのか?

「さきがけ」の教祖は誰なのか?

ふかえりはどうして自ら姿を隠したのか?

天吾ふかえり、そして青豆天吾の恋の行方は?


さまざまな疑問を残し、明日のBOOK2に続きます。




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