再読。

一時行方不明になっていましたが、見つけました、白土三平くんの『カムイ外伝』。

カムイ伝全集―決定版 (外伝1) (ビッグコミックススペシャル)/白土 三平
¥1,260
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↑例によってこれとは表紙が違います。

また、おそらく構成も違うのではないでしょうか。

ばくが持っているのは、初版が昭和51年4月の小学館文庫版全3巻で、全20話が収められています。

その後昭和57年から第2部が描かれましたので、現在流通しているものは第2部を含めて構成されていると思われます。

また、20話までの第1部とそれ以降の第2部とでは絵のタッチが異なっています。

第2部以降は、大人向けになっていますので気をつけてください。



時は江戸。

非人ゆえ忍びとなったカムイは、いまは抜忍となり、忍びの世界から追われる身である。

次々と送り込まれる追手の忍者たちと、必殺技の変移抜刀霞斬りや飯綱落しを駆使して戦い、いつ終わるとも知れぬ旅を続けて行く。


カムイが仕事を求めて入った樵のトズラの組は、追手の集団だった!

襲い掛かる追ってたちを斬り伏せたカムイ。

ほっとしたのも束の間、カムイが唯一心をゆるした下働きの少女トネが思わぬ手でカムイに刃を向ける! (「九の一」)


追手との戦いで目をやられ盲目となったカムイは村人に助けられるが、村人たちはカムイに鎖を付け牛馬のように扱き使う。

そんなカムイを助けようとした心やさしい村娘お玉が、村に現れた浪人者たちに連れ去られそうになる。

手足に鎖をつけたまま浪人者たちと闘うカムイ。

だが、カムイが浪人者たちを斬り伏せたとき、あまりの凄惨な光景にお玉をはじめとする村人たちは逃げ出すのだった。(「下人」)


抜忍の犬あかと旅を共にするようになったカムイ。

ある日カムイはあかを救おうとして流砂に飲み込まれそうになる。

カムイはあかに綱を持ってくるよう伝えるが、あかはどこかへと走り去ってしまう。

首まで砂に飲み込まれたカムイが最後に目にするのは崖に咲くりんどうの花。

もうだめだ、と諦めかけたとき、カムイの足は堅い地面を捉え、何とか脱出に成功する。

どこで何をしていたのか、戻ってきたあかは、りんどうの花を踏みつけ、カムイの後を追う。

しょせん人と犬とが分かり合うことは出来ないのか。(「りんどう」




文句なしの傑作です。



評価 ☆☆☆☆☆



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そして何と、この『カムイ外伝』、今年9月に実写映画が公開されるそうです!


ですが残念なことに、映画化されるのは第2部みたいです。(T_T)


大人向けなのでしょうか。