函館-新青森 スーパー白鳥24号 グリーン車乗車記 | コントレイル

 

スーパー白鳥に充当される789系にはHEATロゴが掲げられている。

HEATはJR北海道の、時の旗艦車両の称号であり、青函トンネル内ではATC-Lを使用した140km/h運転を実施し新幹線接続列車として半室ながらもグリーン席を用意した789系は文字通り旗艦的存在なのであろう。

その活躍も平成28年3月限りで終了となり車両は逐次、785系の後釜として道央特急への転用が予定されている。

 

車両自体は廃車にならないものの、青函輸送を一手に引き受けるエースプレイヤーとしての活躍は僅かな時間を残すだけだ。

 

 

昨夜はまなすで到着したあと函館で1泊し、12:04のスーパー白鳥で本州へ戻る。

 

 

本当に外国人多過ぎ。ジャパンレイルパスも随分と浸透したもんだな、正直羨ましい。

 

 

789系は、先にスーパー宗谷で登場したキハ261系をそのまま電車にしたようなスタイルだが、オリジナル系列の特徴であった曲線区間で使用する強制車体傾斜機構(Tilt)は実装していない。

 

 

半室グリーンは函館方1号車に用意されている。

 

スーパー白鳥の自由席には2003年くらいに乗車したことがあるが、グリーン車は初めてだ。

 

 

自席はこちら、

 

 

せっかくなのでソロシートを確保してみた。

 

 

789系のグリーン車(室)は革張りの座席が2-1で配置されシートピッチも十分確保されており、特別車両として申し分のないゆとりだ。

 

経年による革の傷みが気になったが、道央特急への転用後はグリーン席は撤去される予定なので3月まで使い倒すのだろう。

 

 

スーパー北斗の接続を受け12:04定刻で発車。

 

 

ソロシートは全て埋まっているが、二人がけは空席が目立った。

 

 

今日の朝食兼昼食は、函館駅で調達した鰊みがき弁当。

 

 

こんな感じ。

 

 

ニシンの甘露煮と数の子がご飯の上に敷き詰められ、さしずめニシンの親子丼といったところか。これが結構ウマかった。

値段も¥840と駅弁にしてはリーズナブルで満足度の高い弁当だった。

 

 

木古内を過ぎると三条軌となる。列車は加速する、ここから新幹線区間だという期待が高まるが、海峡線自体元々は新幹線規格なんだよな。

 

これまで約四半世紀の間、在来線で暫定使用していた訳なんだから、ようやく本領発揮ということになるのだが、何だかな。

 

 

途中大小何回かトンネルをくぐり、青函トンネルへ。窓面が結露している。

 

 

昨夜はまなすで通過した時は、暖房の効き過ぎで室温は暑く騒音も客室に響き決して快適とは言えなかったが、789系は室温も騒音も十分にコントロールされており終始快適だった。

 

 

やがてトンネルを抜けると、新幹線区間から離脱した。この海峡線の特殊な経路を体験できるのも過渡期の今ならではだ。

 

 

蟹田を過ぎて青森に近づくと車窓右手に青森車両センターの様子が伺えた。

 

広大な敷地には、休車となった大量の24系を以前まで見ることができたが、今や跡形もない。

 

 

E751系の増結ユニット(中間車)は先日6両全てが哀れなことに廃車となったようだ。

 

勿体無い気もするが、現にここ数年は用途を見出せず留置が続いていたので仕方ない。むしろ廃車となって現役のE751系4連に部品を供給した方がマシだと判断されたのかもしれない。

 

 

折り返し整備を受けるはまなす編成も見えた。

 

 

青森で方向転換し、

 

 

定刻で新青森で到着した。

 

本州での789系はこれで見納めとなった。

 

特急スーパー白鳥

 

平成28年3月21日を以って運行終了