本職が多忙のため、この一週間おやすみします。
相変わらず、寒かった。
この時期が一番冷えると僕は思う。
二月中旬。もうすぐ春休みが始まる。寒いので、ため息も白くなってしまう。
最近どうも、何もかもうまくいかない。救急車で運ばれてからであろうか。朝はなかなか起きることができなくなったし、正直今も眠たい。無理やり布団から起こしたからだで、学校に向かっている。しかし、最近ちょっといいことがあった。今まで、何も入っていなかった部活だがフォークソングというところに入って、ギターを弾き始めた。この一年弱、何もしていなかったので自分にとっては大きな一歩だと思う。
そうこう言っているうちに学校についた。
「おはよー、真。むっちゃ眠そう」
「おはよう。うん、ものすごく眠い」
そういって席に着いた。始業開始五分前で、教室にはクラスメイトの大半がいたのでかなりにぎわっていた。チャイムが鳴った。なっても先生が来るまではこんな感じ。二、三分経つと教室のドアが開き。
「はい、席に座って」
と声をかけられ、ようやく座る。出席と今日の諸連絡を言ったら、とりあえず解散。
「今日は、一日が長い気がする」
と僕が言うと
「それわかる。大体水曜日って長いよね」
と、前にいた清水君が答えてくれた
「本当に、もう今すぐにでもベッドにだいぶしたいもん」
「ははは、そうなんだ。」
一時間目から六時間目まであったが、そのうち途中あった生物の実験以外は寝ていたので、記憶にない。
「真、寝過ぎ。」
「知ってたの?」
「うん、私何でも知ってるもん」
「そっか」
と笑いながら答えた。
「ものすごく眠い、今も」
「昨日何時に寝た?」
「夜十時ぐらいかな」
「それは、寝過ぎて眠いんだと思う」
と言って、教室を出た。
外に出ると、ちょうど珍しく雪が降っていた。
「きれいだね」
「うん、きれいだね」
この時期が一番冷えると僕は思う。
二月中旬。もうすぐ春休みが始まる。寒いので、ため息も白くなってしまう。
最近どうも、何もかもうまくいかない。救急車で運ばれてからであろうか。朝はなかなか起きることができなくなったし、正直今も眠たい。無理やり布団から起こしたからだで、学校に向かっている。しかし、最近ちょっといいことがあった。今まで、何も入っていなかった部活だがフォークソングというところに入って、ギターを弾き始めた。この一年弱、何もしていなかったので自分にとっては大きな一歩だと思う。
そうこう言っているうちに学校についた。
「おはよー、真。むっちゃ眠そう」
「おはよう。うん、ものすごく眠い」
そういって席に着いた。始業開始五分前で、教室にはクラスメイトの大半がいたのでかなりにぎわっていた。チャイムが鳴った。なっても先生が来るまではこんな感じ。二、三分経つと教室のドアが開き。
「はい、席に座って」
と声をかけられ、ようやく座る。出席と今日の諸連絡を言ったら、とりあえず解散。
「今日は、一日が長い気がする」
と僕が言うと
「それわかる。大体水曜日って長いよね」
と、前にいた清水君が答えてくれた
「本当に、もう今すぐにでもベッドにだいぶしたいもん」
「ははは、そうなんだ。」
一時間目から六時間目まであったが、そのうち途中あった生物の実験以外は寝ていたので、記憶にない。
「真、寝過ぎ。」
「知ってたの?」
「うん、私何でも知ってるもん」
「そっか」
と笑いながら答えた。
「ものすごく眠い、今も」
「昨日何時に寝た?」
「夜十時ぐらいかな」
「それは、寝過ぎて眠いんだと思う」
と言って、教室を出た。
外に出ると、ちょうど珍しく雪が降っていた。
「きれいだね」
「うん、きれいだね」
「真?真!」
こういう時どうしたらいいのだろう。
「どうしたの?しんどいの?」
「うん、手足がしびれて」
いや、うん。明らかに様子がおかしい。息が荒くなって、痙攣もしている。とりあえず、怖くなってお母さんに電話。
「もしもし、お母さん。真が」
「落ち着いて、どうしたの?」
「急に呼吸が荒くなって、倒れた」
「えっ?!、とりあえず119番通報して救急車呼びなさい。それで、搬送先の病院わかったら電話するのよ」
「うん、わかった」
いわれるがままに、ダイヤルを119番にして電話した。
「こちら消防センターです。救急ですか。消防ですか」
「救急です。場所は。。。。」
そうやって待つこと10分、救急車が到着。
「たぶん、過呼吸だと思うので大丈夫ですよ。すいませんが病院まで一緒に来ていただけますか。」
「はい。」
そういわれて、私は一緒に救急車に乗り込んだ。
救急車のサイレンをこんなに近くで聞くなんて、人生で数回しかないだろう。
「真大丈夫?」
何も答えずに、苦しそうだ。
とりあえず、病院に到着すると動脈採血をして様子を見ましょうとのことだった。しばらく待合室で待っていると、携帯が鳴った。お母さんからだ。
「もしもし」
「今どこ?病院についた?」
すっかり忘れていた。
「うん、着いたよ。日高病院。今、採血して様子見てるって。けど、過呼吸の可能性が高いからすぐに帰れるらしいよ」
「そうかい、一応そっち行こうか?」
「うーん、そんなに遠いところじゃないし、もしも何かあった時にまた連絡するから」
「わかった。気を付けてね」
「はい」
そうやって電話を切ったとき、タイミングを見計らったように看護師の女性が来た。
「田中さん?菅さんが落ち着いたので、入って大丈夫ですよ。しばらく安静にして、容体がよくなれば今日中に帰れますから」
「あっ、はい」
そう言って、この病院独特のにおいがする病室に入った。
「彩果、ごめんな。せっかくのクリスマスなのに」
「いいよ。今は、ゆっくり休んで」
「ありがとう」
しばらく、二人の間で沈黙が続いた。その沈黙を切るように、真が話し始めた。
「俺、クリスマスを人と過ごすなんて初めてで、しかもケーキまで作ってくれるなんて。ものすごく幸せだった。そしたら、過去のお母さんやお父さんと過ごした時間が目に浮かんでね。そしたら急にしんどくなってしまったんだ。」
「そうなんだ。ごめんね」
「なんで彩果が謝るんだよ。」
「だって、きっかけ作ったの私じゃん」
「そんなことないよ。うれしかった。本当にうれしかった。まだ、16時だし帰ったら一緒に食べよう」
そんな話をしているさなか、病室のドアがノックされた。
「失礼します、どうですか具合は」
看護師の人だった。
「もう、大丈夫です」
「そうですか、血液にも異常はなかったので、今日はこれで帰宅していただいて構いません。」
「ありがとうございます」
「そう言って、受付のある一階へと降りた」
受付の事務の人が
「菅さん」
と呼んだと同時に、真は立って血液検査の結果と、今回した処置内容が書いた紙をもらった。
「真、お金はかからないんだ」
「うん、両親がいないから市からの補助が出るんだ」
「ふーん、そうなんだ」
「よし、じゃあ帰ってケーキ食べよう」
「うん!」
そう言って、寒い道を二人でまた歩いた。
こういう時どうしたらいいのだろう。
「どうしたの?しんどいの?」
「うん、手足がしびれて」
いや、うん。明らかに様子がおかしい。息が荒くなって、痙攣もしている。とりあえず、怖くなってお母さんに電話。
「もしもし、お母さん。真が」
「落ち着いて、どうしたの?」
「急に呼吸が荒くなって、倒れた」
「えっ?!、とりあえず119番通報して救急車呼びなさい。それで、搬送先の病院わかったら電話するのよ」
「うん、わかった」
いわれるがままに、ダイヤルを119番にして電話した。
「こちら消防センターです。救急ですか。消防ですか」
「救急です。場所は。。。。」
そうやって待つこと10分、救急車が到着。
「たぶん、過呼吸だと思うので大丈夫ですよ。すいませんが病院まで一緒に来ていただけますか。」
「はい。」
そういわれて、私は一緒に救急車に乗り込んだ。
救急車のサイレンをこんなに近くで聞くなんて、人生で数回しかないだろう。
「真大丈夫?」
何も答えずに、苦しそうだ。
とりあえず、病院に到着すると動脈採血をして様子を見ましょうとのことだった。しばらく待合室で待っていると、携帯が鳴った。お母さんからだ。
「もしもし」
「今どこ?病院についた?」
すっかり忘れていた。
「うん、着いたよ。日高病院。今、採血して様子見てるって。けど、過呼吸の可能性が高いからすぐに帰れるらしいよ」
「そうかい、一応そっち行こうか?」
「うーん、そんなに遠いところじゃないし、もしも何かあった時にまた連絡するから」
「わかった。気を付けてね」
「はい」
そうやって電話を切ったとき、タイミングを見計らったように看護師の女性が来た。
「田中さん?菅さんが落ち着いたので、入って大丈夫ですよ。しばらく安静にして、容体がよくなれば今日中に帰れますから」
「あっ、はい」
そう言って、この病院独特のにおいがする病室に入った。
「彩果、ごめんな。せっかくのクリスマスなのに」
「いいよ。今は、ゆっくり休んで」
「ありがとう」
しばらく、二人の間で沈黙が続いた。その沈黙を切るように、真が話し始めた。
「俺、クリスマスを人と過ごすなんて初めてで、しかもケーキまで作ってくれるなんて。ものすごく幸せだった。そしたら、過去のお母さんやお父さんと過ごした時間が目に浮かんでね。そしたら急にしんどくなってしまったんだ。」
「そうなんだ。ごめんね」
「なんで彩果が謝るんだよ。」
「だって、きっかけ作ったの私じゃん」
「そんなことないよ。うれしかった。本当にうれしかった。まだ、16時だし帰ったら一緒に食べよう」
そんな話をしているさなか、病室のドアがノックされた。
「失礼します、どうですか具合は」
看護師の人だった。
「もう、大丈夫です」
「そうですか、血液にも異常はなかったので、今日はこれで帰宅していただいて構いません。」
「ありがとうございます」
「そう言って、受付のある一階へと降りた」
受付の事務の人が
「菅さん」
と呼んだと同時に、真は立って血液検査の結果と、今回した処置内容が書いた紙をもらった。
「真、お金はかからないんだ」
「うん、両親がいないから市からの補助が出るんだ」
「ふーん、そうなんだ」
「よし、じゃあ帰ってケーキ食べよう」
「うん!」
そう言って、寒い道を二人でまた歩いた。
今日はクリスマス。僕にとっては、初めて付き合っている彼女がいる、特別な日だ。
「真ー。おはよう」
「おはよう」
ただ、学校は今日までしっかりある。と言っても終業式とホームルームしかないので、それほど重たい日ではない。午前中で授業は終わる。
「昨日ケーキ作ったから、今日授業が終わったら持って行くね」
「本当に?うん、ありがとう」
といっているうちにチャイムが鳴った。
気が重い成績表を返されて、ホームルームでは冬休みの注意を喋られただけだったので、朝10時半ぐらいに全部終わった。
「メリークリスマス!お二人さんの予定は?」
また、例の中野さんに茶化された。彩果が
「これから、私が作ったケーキ届けに行くんだー」
「うわー、相変わらず熱いねー」
「でしょー、じゃあまた休み明け」
「うん、じゃあまた」
もう手慣れたもので、こういう茶化しを回避できる術を身につけていた。
「じゃあ、行くか」
そう言って、彩果と教室を出た。
冬の帰り道は何というんだろう、とても寒いというより痛い。
「どうしたの?」
「いや、いくらなんでも今日、寒すぎじゃね?」
「うん、寒いよね。雪でも降りそう」
一旦帰り道を分かれて、僕は家についた。
「ただいま」
とても静かな部屋。そう、僕は一人暮らしなのだ。
母と父は、2年前に他界した。今は、アルバイトのお金と祖父母の仕送りで暮らしている。
このことは、彩果にも話している。1Kの築五十年の古びたアパートだ。
一人暮らしにはもう慣れたが、時々葬式のことを思い出したり、両親が亡くなった時のことを思い出してしまうので、僕にとって彩果の存在はとても大きく支えになっている。
とりあえず、部屋を片付けなきゃと思い散乱した本や服を所定の場所に置く。ヒーターをつけて、小二時間がたったときドアのチャイムが鳴った。
「いらっしゃい」
「メリークリスマス!」
「メリークリスマス」
お互い、少しはにかみながら言葉を交わした。
「どうぞ、上がって」
「お邪魔しまーす」
「結構広いんだねー」
「まあ、キッチンがある分少し広く見えるだけだよ」
僕の部屋は、7畳ぐらいあるので一般的な高校生の勉強部屋よりは少し大きいかもしれない。けど、必要な家具とかいろいろ置いていると、かなり窮屈だ。
「じゃーん、クリスマスケーキ」
「ありがとう!ものすごく久しぶり」
いや、本当に久しぶりだと思う。この2年間はクリスマスケーキと縁もなかったし、ケーキすら食べていなかった。
「じゃあ、食べようか。どうしたの真?」
なんか、声が遠い。胸が苦しくなって、手足がしびれる…
目の前が真っ暗になった。
「真ー。おはよう」
「おはよう」
ただ、学校は今日までしっかりある。と言っても終業式とホームルームしかないので、それほど重たい日ではない。午前中で授業は終わる。
「昨日ケーキ作ったから、今日授業が終わったら持って行くね」
「本当に?うん、ありがとう」
といっているうちにチャイムが鳴った。
気が重い成績表を返されて、ホームルームでは冬休みの注意を喋られただけだったので、朝10時半ぐらいに全部終わった。
「メリークリスマス!お二人さんの予定は?」
また、例の中野さんに茶化された。彩果が
「これから、私が作ったケーキ届けに行くんだー」
「うわー、相変わらず熱いねー」
「でしょー、じゃあまた休み明け」
「うん、じゃあまた」
もう手慣れたもので、こういう茶化しを回避できる術を身につけていた。
「じゃあ、行くか」
そう言って、彩果と教室を出た。
冬の帰り道は何というんだろう、とても寒いというより痛い。
「どうしたの?」
「いや、いくらなんでも今日、寒すぎじゃね?」
「うん、寒いよね。雪でも降りそう」
一旦帰り道を分かれて、僕は家についた。
「ただいま」
とても静かな部屋。そう、僕は一人暮らしなのだ。
母と父は、2年前に他界した。今は、アルバイトのお金と祖父母の仕送りで暮らしている。
このことは、彩果にも話している。1Kの築五十年の古びたアパートだ。
一人暮らしにはもう慣れたが、時々葬式のことを思い出したり、両親が亡くなった時のことを思い出してしまうので、僕にとって彩果の存在はとても大きく支えになっている。
とりあえず、部屋を片付けなきゃと思い散乱した本や服を所定の場所に置く。ヒーターをつけて、小二時間がたったときドアのチャイムが鳴った。
「いらっしゃい」
「メリークリスマス!」
「メリークリスマス」
お互い、少しはにかみながら言葉を交わした。
「どうぞ、上がって」
「お邪魔しまーす」
「結構広いんだねー」
「まあ、キッチンがある分少し広く見えるだけだよ」
僕の部屋は、7畳ぐらいあるので一般的な高校生の勉強部屋よりは少し大きいかもしれない。けど、必要な家具とかいろいろ置いていると、かなり窮屈だ。
「じゃーん、クリスマスケーキ」
「ありがとう!ものすごく久しぶり」
いや、本当に久しぶりだと思う。この2年間はクリスマスケーキと縁もなかったし、ケーキすら食べていなかった。
「じゃあ、食べようか。どうしたの真?」
なんか、声が遠い。胸が苦しくなって、手足がしびれる…
目の前が真っ暗になった。
「ゴホッ…ゲホッ…」
やってしまった。
小麦粉をこぼしてしまった、床に…
「あーあー…どうしよう」
と一人でつぶやいたら、犬のタロウがよってきてペロペロ小麦粉をなめ出した。美味しくないのか、一口舐めるとそそくさとどっかに行ってしまった。とりあえず、階段下の納戸にある掃除機を取ってきて、小麦粉を吸い込む。これだけの小麦粉を吸い込む掃除機を見てると、少し面白い。
今日は12月23日、クリスマスイブ前日だ。私は初めて彼氏にケーキを作っていた。ケーキは毎年作っているが、人にあげるとなると気合の入り方はいつもより格段に増す。こぼした小麦粉は、タロウが舐めたところ以外は綺麗になった。この部分はどうしても雑巾で拭かないといけないらしい。そう思ったがめんどくさいので、リビングの机の上にあるティッシュを濡らして拭き取り、ゴミ箱にポイした。
さっきこぼした分の小麦粉をまた、量り直してケーキ作りを再開する。
実は、作者はケーキの作り方を知らないので、ケーキを作る過程は解説できない。
あんなこんなで、ケーキは完成した。見栄えはいつもより上出来である。出来たケーキを冷蔵庫に入れて、達成感に浸ってしまった。
そのまま、ソファにダイブ。
23日、22時…
やってしまった。
小麦粉をこぼしてしまった、床に…
「あーあー…どうしよう」
と一人でつぶやいたら、犬のタロウがよってきてペロペロ小麦粉をなめ出した。美味しくないのか、一口舐めるとそそくさとどっかに行ってしまった。とりあえず、階段下の納戸にある掃除機を取ってきて、小麦粉を吸い込む。これだけの小麦粉を吸い込む掃除機を見てると、少し面白い。
今日は12月23日、クリスマスイブ前日だ。私は初めて彼氏にケーキを作っていた。ケーキは毎年作っているが、人にあげるとなると気合の入り方はいつもより格段に増す。こぼした小麦粉は、タロウが舐めたところ以外は綺麗になった。この部分はどうしても雑巾で拭かないといけないらしい。そう思ったがめんどくさいので、リビングの机の上にあるティッシュを濡らして拭き取り、ゴミ箱にポイした。
さっきこぼした分の小麦粉をまた、量り直してケーキ作りを再開する。
実は、作者はケーキの作り方を知らないので、ケーキを作る過程は解説できない。
あんなこんなで、ケーキは完成した。見栄えはいつもより上出来である。出来たケーキを冷蔵庫に入れて、達成感に浸ってしまった。
そのまま、ソファにダイブ。
23日、22時…
黄色と赤の微妙な色具合に染まった通学路。
落ち葉はなんでこうも綺麗なのか。
そんなことを考える、学校帰り。
「何考えてるの?」
彩果が僕に聞いた。
「うん、いやー落ち葉綺麗だなーって」
「そうだね、葉っぱってすごいよね。一年中私達にきれいな姿見せてくれるよね。」
「冬は散っちゃうじゃない」
「そうだけど、木の幹を見せてくれるのも大きな仕事だと思うよ」
確かにそうだ。常緑樹と違って落葉樹であるイチョウやモミジは、その点美しい。イチョウのあの木の立ち方、僕は好きだ。
「けどね、私思うんだけど木も、川も、山も、家も、この見ている風景も、人も、その時々一生懸命生きてるから、全部美しいんだと思う。普段見ているから気づかないだけ。だって、私達がきっと海外に行くと、その町並みは美しいって思うけど現地の人はそれが当たり前ッて思ってるもん。」
「そうだね」
彩果は時々、こんなふうに変わったことをいう。けど、それは僕でも気がつかないところだったり、一度は考えたけど忘れたことを蘇らせてくれる。
「ここでいいよ」
「えっ、駅まで送っていくよ」
「大丈夫。ここでいいから。また明日ね」
「分かった。また明日」
そう言って、僕は彩果と分かれた。最近、こんなことが多い。別に僕のことを嫌ってるわけじゃないのは分かってるんだけど、これがいわゆる「慣れ」というものなのかなと思った。
もうすぐ冬。寒くなる。
落ち葉はなんでこうも綺麗なのか。
そんなことを考える、学校帰り。
「何考えてるの?」
彩果が僕に聞いた。
「うん、いやー落ち葉綺麗だなーって」
「そうだね、葉っぱってすごいよね。一年中私達にきれいな姿見せてくれるよね。」
「冬は散っちゃうじゃない」
「そうだけど、木の幹を見せてくれるのも大きな仕事だと思うよ」
確かにそうだ。常緑樹と違って落葉樹であるイチョウやモミジは、その点美しい。イチョウのあの木の立ち方、僕は好きだ。
「けどね、私思うんだけど木も、川も、山も、家も、この見ている風景も、人も、その時々一生懸命生きてるから、全部美しいんだと思う。普段見ているから気づかないだけ。だって、私達がきっと海外に行くと、その町並みは美しいって思うけど現地の人はそれが当たり前ッて思ってるもん。」
「そうだね」
彩果は時々、こんなふうに変わったことをいう。けど、それは僕でも気がつかないところだったり、一度は考えたけど忘れたことを蘇らせてくれる。
「ここでいいよ」
「えっ、駅まで送っていくよ」
「大丈夫。ここでいいから。また明日ね」
「分かった。また明日」
そう言って、僕は彩果と分かれた。最近、こんなことが多い。別に僕のことを嫌ってるわけじゃないのは分かってるんだけど、これがいわゆる「慣れ」というものなのかなと思った。
もうすぐ冬。寒くなる。
案外苦かった。。。
いや、コーヒーは好きなは好きなんだけど、この店のコーヒーは私好みではない。
真と店に入って、早20分。
最初は「豆菓子が無料でついてくるんだ」とかこの店の話題で盛り上がってたけど、そのあとはもっぱらクラスメイトの恋愛話になった。
「ねえ、三クラスの竹内さんと四クラスの佐藤くん付き合ってるんだって」
「そうなんだー」
あまり、私は他人に対して興味がない。うん、どちらかというと少し冷めた人間だと思う。そのことを察したのか、真は違う話を切り出してきた。
「俺、部活何しようか迷ってるんだよねー。あんまりパッとしないというか。」
「いや、真。何も見に行ってないでしょ?」
「ばれた?」
「うーん。。。」
なんてアドバイスしたらいいのか悩むところ。いや、たぶん真も中学の時にサッカーをしていたから、部活というものがどのぐらい楽しいか、いい経験になるかっていうのはわかってると思う。
「ゆっくり探したらいいんじゃないの?ほら、またサッカーとか、うちの学校強いし」
「うん。。。けどね実はもう僕サッカーできないんだよ。できても長くはできないんだ。」
私は、そのことを初めて知った。
「そうなの?なんで?」
「ほら、この前の体育で二回捻挫しちゃったじゃん、て言っても足をひねっただけなんだけど。その時に鈍い音がしたから一度病院でレントゲン撮ったのよね。そしたら医者が「いや、君古傷があるね、これ3,4年たってるかな。ここ、剥離してるでしょ。これだと足首がゆるゆるになってひねりやすくなるし軟骨がすり減りやすくなるんだよね。」って言われて。今もサポータして生活してるんだ」
私はそんなこと聞いたこともないし、見ることもなかった。いや、真がねんざしたのは知ってるけどそれはもう一週間も前の話で、最初の体育の授業で「交流会」という名でドッヂボールをした時だった。
「いつ病院に行ったの?」
「ねんざした日の夕方」
「なんで言ってくれなかったの?」
「えっ。。。だって。。。心配かけたくないじゃん」
「どっち道知ることになるのに」
「ごめん。。。」
いや、彼はおそらく私に隠しておくつもりなどなかったんだと思う。けど、ここまで、まあ「たった一週間」というか「一週間も」というかの違いだと思うが、わたしは少しむきになってしまった。
再びコーヒーカップを持って、冷めたホットコーヒーを飲んだ。
味はさっきよりも増して苦かった。
いや、コーヒーは好きなは好きなんだけど、この店のコーヒーは私好みではない。
真と店に入って、早20分。
最初は「豆菓子が無料でついてくるんだ」とかこの店の話題で盛り上がってたけど、そのあとはもっぱらクラスメイトの恋愛話になった。
「ねえ、三クラスの竹内さんと四クラスの佐藤くん付き合ってるんだって」
「そうなんだー」
あまり、私は他人に対して興味がない。うん、どちらかというと少し冷めた人間だと思う。そのことを察したのか、真は違う話を切り出してきた。
「俺、部活何しようか迷ってるんだよねー。あんまりパッとしないというか。」
「いや、真。何も見に行ってないでしょ?」
「ばれた?」
「うーん。。。」
なんてアドバイスしたらいいのか悩むところ。いや、たぶん真も中学の時にサッカーをしていたから、部活というものがどのぐらい楽しいか、いい経験になるかっていうのはわかってると思う。
「ゆっくり探したらいいんじゃないの?ほら、またサッカーとか、うちの学校強いし」
「うん。。。けどね実はもう僕サッカーできないんだよ。できても長くはできないんだ。」
私は、そのことを初めて知った。
「そうなの?なんで?」
「ほら、この前の体育で二回捻挫しちゃったじゃん、て言っても足をひねっただけなんだけど。その時に鈍い音がしたから一度病院でレントゲン撮ったのよね。そしたら医者が「いや、君古傷があるね、これ3,4年たってるかな。ここ、剥離してるでしょ。これだと足首がゆるゆるになってひねりやすくなるし軟骨がすり減りやすくなるんだよね。」って言われて。今もサポータして生活してるんだ」
私はそんなこと聞いたこともないし、見ることもなかった。いや、真がねんざしたのは知ってるけどそれはもう一週間も前の話で、最初の体育の授業で「交流会」という名でドッヂボールをした時だった。
「いつ病院に行ったの?」
「ねんざした日の夕方」
「なんで言ってくれなかったの?」
「えっ。。。だって。。。心配かけたくないじゃん」
「どっち道知ることになるのに」
「ごめん。。。」
いや、彼はおそらく私に隠しておくつもりなどなかったんだと思う。けど、ここまで、まあ「たった一週間」というか「一週間も」というかの違いだと思うが、わたしは少しむきになってしまった。
再びコーヒーカップを持って、冷めたホットコーヒーを飲んだ。
味はさっきよりも増して苦かった。
はあ…
あれから、どれだけの月日が経ったのだろう…彩果との交際は順調だ。なぜ溜息を付くか。ためいきをつきたい時ぐらいだれでもあるからだ。
「真、どうしたの?具合でも悪い?」
「ううん、いや最近なんか調子が悪いってほどじゃないんだけど、胸騒ぎがして…」
「そうなんだ…」
そう言って、会話は途絶えてしまった。
「なあ、今日放課後どっか行こうか。最近国道四十二号線にでっかいコーヒーショップできたよね。あそこ一度行ってみたいと思ったんだけど、どう?」
「うん、いいよ!」
こんな、普通の会話をしている昼休みはとっくに過ぎて、五限目が始まった。
またため息が連鎖しそうな、数学。四月の終わりまでは彩果の隣だったのだが、五月の第一週目のホームルームで席替えがあって、席が離れてしまった。僕のクラスは四十人いるので、想いの人が隣の席になる確率のほうが低いと思う。先生が板書している図形を書き写しながら、放課後のことを考えていた。実は、まだ僕達二人共部活に入っていない。いや、まだ時間はあって最終なんて言うんだろ、新入生歓迎会みたいな感じの会が行わるのが五月の終わりと遅かったから、まだ後一週間はある。そう思いつつ、まだどこも観に行けていない。彩果は吹奏楽部に入る予定で、この前見学に行ったところなかなかいい雰囲気らしい。自分は、この三年間何をしていくんだろう。中学の頃は結構サッカーにのめり込んでいたんだけどなぁ…
「おい、菅、この問題解いて黒板に書いて。三谷、次の問題やって黒板に」
「はい」
不意を打ったように僕を当ててくる。しかもよりによって担任だ。怒ると怖そうだけど、今までと言ってもまだ半月もたっていないが、怒っているところはまだ見たことない。僕は、黒板に書かれた二次式をノートに写し、解いた。三谷くんはもう解き終わって、黒板に書き始めた頃に僕は席を立って、黒板に向かった。彩果の席は、僕より前にあってしかも、前列真ん中。僕は答えをチラッと見て「よし、あってる」と思い、自信満々で黒板に書いた。
「よし、二人共書き終わったな。三谷の方はあっているが、菅の方はここの展開が間違ってるぞ。」
「うっ」と思ったと同時に、彩果と同じミスをしたことが喜ばしいと感じた。なんというだろうか、以心伝心ではないが、離れていても考えは一緒みたいな感じだろう。何か、共通点を見つけると嬉しくなるようなものである。
数学の授業が終わった後、彩果が
「まことー、私もおんなじとこ間違ってた」
「知ってる、だって俺彩果のやつちら見して、一緒だから心のなかでガッツポーズして黒板に書いてたもん」
「えー、なにそれ。恥ずかし」
「いや、お前もミスってただろ」
この時には、さっきのため息など忘れていた。
「お二人さん仲いいねー、熱い熱い」
隣の席の、中野さん。
「いいなー、早いよね二人。まだ、半月も経ってないし。同じ学校?」
「いや、違うよ」
僕が答えた
「ふーんそうなんだ…結構ここの高校バラバラだよね、出身中学校。私の出身校このクラスで一人しかいないし。」
「そうなんだ」
薄々気づいていたが、みんな結構違うところから来ているみたいだ。かなり、このへんは中学校が密集しているし、高校になると少し遠くから通学する生徒も多い。僕のクラスでは同じ学校出身という生徒は多くて六人だった。しかし、このクラスに全く同じ出身中学校の友達がいないのは僕と彩果だけだった。
「なに、もうキスとかしたの?、ん?」
「し、してないよ!」
彩果が赤面して答えた。僕は、自分ではあまり恥ずかしいと思っていなかったがどうやら赤面していたらしく、中野さんに
「あら、二人して顔真っ赤にしちゃって」
とからかわれたと同時に六限目のチャイムがなった。
六限目は、英語。僕の大っ嫌いな英語。またまたため息の登場だ。この時間は五分に一回はため息をしていたと思う。まあ、そんなこんなで、英語のCDを聞き、教科書を読み、単語を音読して、文法をやり、宿題を出されて無事六限目終了。
終わった…
「行こうか、コーヒーショップ」
「うん」
彩果が帰りの支度をして、僕の机まで来てくれた。
「お二人さん、気をつけてね」
と、中野さんがからかったような口調で言ってくれたので、こちらも
「ありがとう」
と、真面目な声で返してみた。
なんか、彩果といたらため息が出る。なんでだろう。自分でもわからなかった。
「どうしたの。今日そんな溜息ついて」
「うん、僕にもわかんないんだけどね、さっきも言ったんだけどなんかもやもやするん。なんかがぐるぐる渦巻いている感じ」
「そうなんだ…」
そう言って、二人でコーヒーショップへ入った。
あれから、どれだけの月日が経ったのだろう…彩果との交際は順調だ。なぜ溜息を付くか。ためいきをつきたい時ぐらいだれでもあるからだ。
「真、どうしたの?具合でも悪い?」
「ううん、いや最近なんか調子が悪いってほどじゃないんだけど、胸騒ぎがして…」
「そうなんだ…」
そう言って、会話は途絶えてしまった。
「なあ、今日放課後どっか行こうか。最近国道四十二号線にでっかいコーヒーショップできたよね。あそこ一度行ってみたいと思ったんだけど、どう?」
「うん、いいよ!」
こんな、普通の会話をしている昼休みはとっくに過ぎて、五限目が始まった。
またため息が連鎖しそうな、数学。四月の終わりまでは彩果の隣だったのだが、五月の第一週目のホームルームで席替えがあって、席が離れてしまった。僕のクラスは四十人いるので、想いの人が隣の席になる確率のほうが低いと思う。先生が板書している図形を書き写しながら、放課後のことを考えていた。実は、まだ僕達二人共部活に入っていない。いや、まだ時間はあって最終なんて言うんだろ、新入生歓迎会みたいな感じの会が行わるのが五月の終わりと遅かったから、まだ後一週間はある。そう思いつつ、まだどこも観に行けていない。彩果は吹奏楽部に入る予定で、この前見学に行ったところなかなかいい雰囲気らしい。自分は、この三年間何をしていくんだろう。中学の頃は結構サッカーにのめり込んでいたんだけどなぁ…
「おい、菅、この問題解いて黒板に書いて。三谷、次の問題やって黒板に」
「はい」
不意を打ったように僕を当ててくる。しかもよりによって担任だ。怒ると怖そうだけど、今までと言ってもまだ半月もたっていないが、怒っているところはまだ見たことない。僕は、黒板に書かれた二次式をノートに写し、解いた。三谷くんはもう解き終わって、黒板に書き始めた頃に僕は席を立って、黒板に向かった。彩果の席は、僕より前にあってしかも、前列真ん中。僕は答えをチラッと見て「よし、あってる」と思い、自信満々で黒板に書いた。
「よし、二人共書き終わったな。三谷の方はあっているが、菅の方はここの展開が間違ってるぞ。」
「うっ」と思ったと同時に、彩果と同じミスをしたことが喜ばしいと感じた。なんというだろうか、以心伝心ではないが、離れていても考えは一緒みたいな感じだろう。何か、共通点を見つけると嬉しくなるようなものである。
数学の授業が終わった後、彩果が
「まことー、私もおんなじとこ間違ってた」
「知ってる、だって俺彩果のやつちら見して、一緒だから心のなかでガッツポーズして黒板に書いてたもん」
「えー、なにそれ。恥ずかし」
「いや、お前もミスってただろ」
この時には、さっきのため息など忘れていた。
「お二人さん仲いいねー、熱い熱い」
隣の席の、中野さん。
「いいなー、早いよね二人。まだ、半月も経ってないし。同じ学校?」
「いや、違うよ」
僕が答えた
「ふーんそうなんだ…結構ここの高校バラバラだよね、出身中学校。私の出身校このクラスで一人しかいないし。」
「そうなんだ」
薄々気づいていたが、みんな結構違うところから来ているみたいだ。かなり、このへんは中学校が密集しているし、高校になると少し遠くから通学する生徒も多い。僕のクラスでは同じ学校出身という生徒は多くて六人だった。しかし、このクラスに全く同じ出身中学校の友達がいないのは僕と彩果だけだった。
「なに、もうキスとかしたの?、ん?」
「し、してないよ!」
彩果が赤面して答えた。僕は、自分ではあまり恥ずかしいと思っていなかったがどうやら赤面していたらしく、中野さんに
「あら、二人して顔真っ赤にしちゃって」
とからかわれたと同時に六限目のチャイムがなった。
六限目は、英語。僕の大っ嫌いな英語。またまたため息の登場だ。この時間は五分に一回はため息をしていたと思う。まあ、そんなこんなで、英語のCDを聞き、教科書を読み、単語を音読して、文法をやり、宿題を出されて無事六限目終了。
終わった…
「行こうか、コーヒーショップ」
「うん」
彩果が帰りの支度をして、僕の机まで来てくれた。
「お二人さん、気をつけてね」
と、中野さんがからかったような口調で言ってくれたので、こちらも
「ありがとう」
と、真面目な声で返してみた。
なんか、彩果といたらため息が出る。なんでだろう。自分でもわからなかった。
「どうしたの。今日そんな溜息ついて」
「うん、僕にもわかんないんだけどね、さっきも言ったんだけどなんかもやもやするん。なんかがぐるぐる渦巻いている感じ」
「そうなんだ…」
そう言って、二人でコーヒーショップへ入った。
私には、中学校の時から付き合っている人がいた。けど、高校が別々になってすれ違うことも多かった。自分はまだ彼のことが好きだったんだけど、彼はどんどん私から心が離れていたみたいで、つい昨日別れようって言われて、別れたばかり。
憂鬱な月曜日。
こういう時、周りのものがどうでもよくなる。本当に愛してたのに、なんで少し離れたぐらいで別れるの。なんで離れるの。そんな気持ちがぐるぐる、ぐるぐる渦巻く。考えれば考えるほど空回りしてだめにになる。
「大丈夫?」
「えっ?」
隣の菅君が声をかけてくれた。
「いや、顔色悪いから。。。さっきからずっと、体震えてる。寒いの?」
「ううん、大丈夫、ありがとう」
「そっか。。。」
本当に、どうでもいいから話しかけないで。話しかけられると涙腺が崩壊しそう。もう、とりあえず今はだれにも話しかけてほしくない。誰からも優しくしてもらわなくていい。とりあえず、私には触れないで。。。
授業は全部受け切ったけど、何も覚えてない。ノートもほとんど書かなかった。終わりの会が終わって、部活に行く時だった。また菅君が
「ちょっと話あるんだけど、いい?」
何?、本当に。。。
「いいよ」
私は、とてもぶっきらぼうに答えた。
「英語でわからないところあるんだけど教えて」
「いいよ、どこがわからないの」
「ここなんだけど。。。どう訳すの?」
「あーうん、ここはね、こういう風に訳すんだよ」
私は、ノートに主語と動詞に線をひっぱって目的語と補語と線を引いてと、先生とまったく同じような説明をした。そしたら菅君は
「ありがとう、ちゃんと授業聞いてるんだね~」
私の頭の中にはてなマーク。それを察したのか菅君は
「いや、今日は授業中ずっとノートも取らずに、一点ばかり見てたから。。。なんか心ここに非ずって感じ。」
「あっ、うん。。。」
「どうしたの?なんかあったら相談に乗るけど。。。」
私は、なんかわからないけど菅君のことを信用できると思った。というか、ここで彼を頼らないとこの先自分がどうなるかわからなかった。
「実は、中学校の時に付き合っていた彼と別れたの。」
「そうなんだ。。。」
その時、いきなり菅君が私の何か大切なものを抱きかかえるように、私のことを抱きしめてくれた。私は、びっくりしたのと同時にその場に泣き崩れてしまった。私が泣いている間、菅君はずっと私のことを抱きしめてくれて、彼は何も言わずに
「大丈夫だよ」
って、何回も声をかけてくれた。
「今日、ずっとところどころで体が震えてた。」
彼は、ずっと私のこと見ててくれたんだ。
それからは、菅君と放課後すこしたわいもないことを話すのが日課になった。過去の付き合っていた頃の話、その日の授業の話、友達の話。菅君は、私の何もかもを否定もせず、肯定もせずただただ受け入れてくれた。なんだかその時間が私には心地よかった。
憂鬱な月曜日。
こういう時、周りのものがどうでもよくなる。本当に愛してたのに、なんで少し離れたぐらいで別れるの。なんで離れるの。そんな気持ちがぐるぐる、ぐるぐる渦巻く。考えれば考えるほど空回りしてだめにになる。
「大丈夫?」
「えっ?」
隣の菅君が声をかけてくれた。
「いや、顔色悪いから。。。さっきからずっと、体震えてる。寒いの?」
「ううん、大丈夫、ありがとう」
「そっか。。。」
本当に、どうでもいいから話しかけないで。話しかけられると涙腺が崩壊しそう。もう、とりあえず今はだれにも話しかけてほしくない。誰からも優しくしてもらわなくていい。とりあえず、私には触れないで。。。
授業は全部受け切ったけど、何も覚えてない。ノートもほとんど書かなかった。終わりの会が終わって、部活に行く時だった。また菅君が
「ちょっと話あるんだけど、いい?」
何?、本当に。。。
「いいよ」
私は、とてもぶっきらぼうに答えた。
「英語でわからないところあるんだけど教えて」
「いいよ、どこがわからないの」
「ここなんだけど。。。どう訳すの?」
「あーうん、ここはね、こういう風に訳すんだよ」
私は、ノートに主語と動詞に線をひっぱって目的語と補語と線を引いてと、先生とまったく同じような説明をした。そしたら菅君は
「ありがとう、ちゃんと授業聞いてるんだね~」
私の頭の中にはてなマーク。それを察したのか菅君は
「いや、今日は授業中ずっとノートも取らずに、一点ばかり見てたから。。。なんか心ここに非ずって感じ。」
「あっ、うん。。。」
「どうしたの?なんかあったら相談に乗るけど。。。」
私は、なんかわからないけど菅君のことを信用できると思った。というか、ここで彼を頼らないとこの先自分がどうなるかわからなかった。
「実は、中学校の時に付き合っていた彼と別れたの。」
「そうなんだ。。。」
その時、いきなり菅君が私の何か大切なものを抱きかかえるように、私のことを抱きしめてくれた。私は、びっくりしたのと同時にその場に泣き崩れてしまった。私が泣いている間、菅君はずっと私のことを抱きしめてくれて、彼は何も言わずに
「大丈夫だよ」
って、何回も声をかけてくれた。
「今日、ずっとところどころで体が震えてた。」
彼は、ずっと私のこと見ててくれたんだ。
それからは、菅君と放課後すこしたわいもないことを話すのが日課になった。過去の付き合っていた頃の話、その日の授業の話、友達の話。菅君は、私の何もかもを否定もせず、肯定もせずただただ受け入れてくれた。なんだかその時間が私には心地よかった。
僕の地元は南のほうなので、もう入学式が行われるころには桜は散って葉桜になろうとしていた。それなのに校長先生の祝辞には「桜吹雪の舞うこのころ」という言葉が入っていて、どこがだよと入学式のさなか僕はひねくれていたことを考えていた。僕は地元の中学から少し離れた高校に入学した。離れているといっても一キロメートルから二キロメートルしか離れていないので、自分が通学する距離はほぼ変わらなく、むしろ近くなったぐらいだ。周りにはあまり見ない顔ばかり、ちなみに普通高校だったので大体男女比はどの学年も五分五分の学校だった。
僕は5組に入学した。窓側の席。校庭のよく見える席だった。隣の席は田中 彩果さんという女の子だった。印象はあまりぱっとしないけど、紙がストレートで結構きれいない人だった。
初めてのホームルーム、誰とも一言も交わさずに始まった。
「とりあえず、このクラスメイトで一年を過ごします。前後左右の人と自己紹介をしてお互いのことを知るきっかけにしてください。プリントを配るので、そこに話した内容を書くこと。」
と担任に言われた。担任はゴリラみたいにごつくて、けど雰囲気は大丈夫かというぐらい優しそうな先生。
「初めまして、田中 彩果といいます。中学校では吹奏楽をやっていて、ここでも吹奏楽部に入るつもり。」
「あっ、初めまして。菅 真といいます。中学校ではサッカーしてたんだけど、ここでは新しいことしようとしてる。まだ何やるかわからないけどね。」
「そうなんだ、とりあえず一年間よろしくね。」
「あっ、よろしくお願いします。」
結構、しゃべる子なんだ。そんな印象だった。
この会話が僕たちがであった最初の会話。
僕は5組に入学した。窓側の席。校庭のよく見える席だった。隣の席は田中 彩果さんという女の子だった。印象はあまりぱっとしないけど、紙がストレートで結構きれいない人だった。
初めてのホームルーム、誰とも一言も交わさずに始まった。
「とりあえず、このクラスメイトで一年を過ごします。前後左右の人と自己紹介をしてお互いのことを知るきっかけにしてください。プリントを配るので、そこに話した内容を書くこと。」
と担任に言われた。担任はゴリラみたいにごつくて、けど雰囲気は大丈夫かというぐらい優しそうな先生。
「初めまして、田中 彩果といいます。中学校では吹奏楽をやっていて、ここでも吹奏楽部に入るつもり。」
「あっ、初めまして。菅 真といいます。中学校ではサッカーしてたんだけど、ここでは新しいことしようとしてる。まだ何やるかわからないけどね。」
「そうなんだ、とりあえず一年間よろしくね。」
「あっ、よろしくお願いします。」
結構、しゃべる子なんだ。そんな印象だった。
この会話が僕たちがであった最初の会話。
