『メイズランナー』の見方。~コンフォートゾーンの移動とホメオスタシスの働き~⑤







つづき


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目覚めたアルビーは、過去の記憶を取り戻していた。



トーマス『何を思い出した?』


アルビー『君だ、彼等のお気に入りだった。……いつだって……なんでこんなことを…どうしてここに来たんだ……』

アルビーは頭を抱えて泣く。





外が騒がしくなり…出てみると

『動く壁』が、夕方になっても閉まらない。

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それどころか、他の所も開いていく。



そして、迷路の方からは、グリーバーの群れがやってくる。



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皆が逃げ惑う中、それぞれに避難するけれど、次々とグリーバーの餌食になってしまう。


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トーマスは、ニュート、テレサ、ミンホ、アルビー、チャックなどの数人で集会場に隠れたが、そこにグリーバーは襲ってくる。




グリーバーは、集会場の支柱を見つけてそらを取り払って壊していき…


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ついにアルビーが捕らえられてしまう。

トーマスは、なんとかアルビーを取り戻そうと頑張るけれど…
諦めたアルビーは、トーマスに『トーマス、みんなを頼む!』と最後の言葉を言って、グリーバーに連れ去られる。


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グリーバーが去っていくと、ギャリーがトーマスに向かって来て、殴りかかる。

ギャリー『お前のせいだ!トーマス!』

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周囲の男達『やめろ!トーマスのせいじゃない!』


ギャリー『アルビーが言ってた!一味だ!俺たちを送り込んだ奴らの!こいつが来たのは破壊のためだ!周りを見てみろ!トーマス、お前のせいだ!』


周囲の男達『よせ、ギャリー、これはトーマスのせいじゃない!』



ギャリー『みんなこいつのせいだ!離せ!』



皆でギャリーを落ち着かせようとするが、収まらない。





そんな中、トーマスは考え込む…




トーマス『記憶を取り戻さなきゃ…』

と言って、グリーバーの独を自らの足に刺す。



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トーマスは、夢の中で、過去の記憶を少し取り戻していく…



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テレサが、注射をしてくれたのでしょう。

トーマスが目が醒めると、状況は大きく変わっていた。



ギャリーが皆を取り込んで、トーマスを追放することにしており…

ニュート、テレサ、ミンホ、チャックは、選択を迫られていた。

ギャリーにつくか、トーマスと共に追放されるかを。




トーマスは、思い出したことを話す。

WCKD】が人体実験でこの迷路の中に送り込み、試練を与えてその反応を見てきたという。テレサも、送り込んできた側だと話す。

それがなんのためなのかまでは、思い出せていないのだけど…


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こちら側と、あちら側の違いを話すトーマスは、責任を感じて落ち込んでいる。




ニュート『どうでもいいさ、問題じゃない……ここへ来る前の僕らの記憶ははない。向こうに行けば、誰かが教えてくれるだろう。……大事なのは、今、僕達、これから何をするかそれが問題だ。……君は迷路に入り、出口を見つけて来た。』


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トーマス『でも見つけなければアルビーはまだ生きてた。』



ニュート『かもな。……でももし彼がここに居たら、僕と同じことを君に言うだろうよ。「ケツをあげて始めたことを終わらせろ」と。……もし何もしなければ、アルビーの死は無駄になる。そんなの耐えられない。』


トーマスは決意する。
『わかった。やろう!けど、その前にギャリーを……』




そこで、皆で作戦を考えていく……




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ここまでで感じたことは、

自分達がどんな世界に住んでいるのかを認識する事によって、先に進めるということ。



アルビーが記憶を取り戻したのをみて、トーマスは自らに毒を打ってまで、現実を知ろうとしたこと。


私達は、この世に生まれた時というのは、トーマス達と同じように記憶喪失のような状態だったのではないかと思う。


そして、親や兄弟などの周りの人達との交流の中で、様々なことを学んでいく。


壁の中の世界と同じように、ルールで一人一人の行動に制限を加えることで、秩序を保っていかなければならない世界で。



この壁の中の世界から出るということは、ある意味、束縛から自由になることだと思う。



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世代交代。

壁の中の世界で、秩序を保つことで仲間との関係性を作ってきたアルビーがいなくなり…
壁の外に出ようとするトーマスが、次のリーダーともいえる行動をする。




それに対して、秩序を保つためにルールを守る世界に固執するギャリーの存在は、何度も書いているように、ドリームキラーであり、ホメオスタシスの働きをわかりやすく演じている。



このギャリーのしつこさを観ることで、ホメオスタシスがいかに強固なのかが解る。


みんな、現状から変わりたくないのですね。



コンフォートゾーンを広げて、新しい世界に出て行くことは、本当に怖いものなのですね。






つづく。