仕事中に急に倒れて痙攣発作を起こしたSさん。
翌日は仕事を休みました。
職場では私も含めてみんな、何事もなかったように働いていましたが、
課長と上司の話から、搬送された病院の診察で、倒れて痙攣した原因は、やはりてんかん発作のようでした。
Sさんはてんかんの持病があり、通院していたものの
採用時にてんかんの持病がある事を人事に伝えていなかったようで、私達職場の同僚も知らなかったので
今後はどういう感じでフォローしようか。という話になりました。
夫にも、てんかんの持病があり
毎食後に抗てんかん薬を服用してるので、てんかんには薬の飲み忘れをしない事と、睡眠不足や疲労やストレス、暑さや体調によっても発作が起きる事がある事を、上司に話しました。
課長はSさんは事務職でなく清掃業務で採用されているので、仕事は清掃なんだよね。
事務所内の清掃だけという訳にもいかないし、6時間の清掃業務でどうしたらストレスの少ないようにできるんだろう。
あと、通院や服薬もどうしたら良いんだろう。
少し困惑してる感じでした。
Sさんは採用される時に、実家から出て県外の今の場所に引越してきて一人暮らしで、家族とは住んでいません。
ご実家は関西で、ご両親は健在のようですが、緊急連絡先は何故かお姉さんなんです。
しかもお姉さんの連絡先に連絡しても、ほとんど繋がらなくて、何度も連絡して数日後にやっと連絡が来るそうです。
Sさんが30歳ぐらいなので、ご両親はまだそんなに高齢ではないと思うのですが
一切対応ができないそうで、連絡先や対応はお姉さんを通すことになっていると人事から念を押されています。
なかなか難しい家庭環境のようです。
私が夫の抗てんかん薬の服薬管理の話をして、昼の服薬管理はLINEで服薬した事を毎日連絡してもらってる。
という話をしたら、Sさんの昼の薬は、上司が声掛けをして職場で服薬管理しようという話になりました。
ただ朝と夜の服薬や、通院については
Sさん本人に任せているので、どうしようもないね。という話になりました。
Sさんは職場の近くのアパートを
お姉さんに借りて貰って一人暮らしをしてるそうで、
勤務時間の間は職場で配慮やフォローもできるけど、勤務時間外は難しいよね。
職場としては、生活面での支援は難しいという結論になりました。
家族が一緒に住んでいればできる事も、一人暮らしで障害がある中で1人でやり切るのは難しいんだと思います。
Sさんは関西に住んでいる頃から今まで、就労支援やヘルパーさんなど、
障害福祉と繋がったことはないそうで、
障害者が福祉サービスを使える事も知りませんでした。
多分お姉さんはヤングケアラー、若者ケアラー的な感じで、弟であるSさんを支えてきたんだと思いますが、
若くて自分の事もあるので、
福祉とか支援とか考えられる状況に無かったのかもしれません。
Sさんが4月に働き出した頃は、拘りが結構強くて、仕事をお願いしても自分で違うようにしてしまったり、
ずっと同じ場所を延々と掃除機がけをしていたりと
上司が精神的に参ってしまい毎日機嫌が悪かったので、
私から課長に障害福祉サービスのパンフレットを渡して、障害者基幹相談センターへ連絡してもらい、
就労継続支援の支援員の人に繋いでもらい、Sさんと就労継続支援の契約をして、
初月は月2回、翌月からは月1回の面談と助言をしていただいています。
それでも職場の事は支援されても
生活面では全く支援が入っていないので、今回の様な事が起こったとも言えるので、今後Sさんの生活面を職場としてどこまで福祉に繋げられるかといことになりそうです。
Sさんは知的障害があるものの
実家にいる時は一度も障害福祉サービスのお世話になった事がないそうなので
今までお姉さんの支援だけで生活してこれたことはすごい事だと思います。
ただ、頼みの綱のお姉さんも関西のご実家にいらっしゃるので、
今は支援もあまり届かないのかと思います。
それにしてもご両親は、どうしてSさんの支援に入らないのか疑問です。
Sさんは倒れた翌日の金曜日は仕事を休みましたが、職場に置いていった水筒と弁当箱と自転車が気になって
気持ちが落ち着かないようで
午後2時過ぎの炎天下の中、職場に現れました。
すっかり元気になっていて安心しましたが、一番暑い時間に長袖で職場まで歩いてきたようで汗だく。
しかも靴紐が解けていたので、靴紐結んでね。とお願いしたものの、
上手く伝わらなかったようで、
靴紐が解けたまま出て行ってしまったので、
職場の同僚と大丈夫だろうか…と少し心配になりました。
知的障害のある人が、支援してくれる人から離れて1人で生活しながら働くのは、なかなか難しいなぁと感じました。
夫も脳腫瘍と高次脳機能障害と境界知能のため障害者雇用で働いていますが
私がずっと一緒に住んでいて、
通院や服薬管理、体調管理もしてるので、
今の所は比較的落ち着いて生活でき、
仕事にも行けていますが
これがSさんのように一人暮らしで、全て自分自身で管理して生活していくとしたら、
かなり困難を伴うだろうなぁと思います。
そう思うと夫の障害と病気の支援と、
介護は必要ですし、毎日見守りが必要ですね。