勤務した超有名フロアではほんの数カ月、しかも週3日勤務でも色んなお客さんを目にする。
だからこそ都市手当のように時給が高い。
私の勤務したブランドは土日は特に「サンプルがない」うえにまぁ色々で・・・
印象深いのが、おそらくこの百貨店ならよくあるであろうガチお金持ち奥様の集団のお買い物。
当たった私はある意味「短期間でよく当たったな・・・」と今でも思います。
ある日曜日。
3人の40代終わりか50代くらいと、その中のお一人の娘さんである10代後半くらいの可愛くて何不自由なさそうな女の子。
お見受けするママたち。着ている洋服で富裕層というのはよ~~く理解できます。
のちに分かるのですが、その中のお一人だけ群馬からのお方。
●黒髪を皆さんボブくらいの長さ(ここ、私的なポイント)
●洋服はツイードジャケットっぽかったりするのでシャネルじゃないけれどやはり高級品
ポイント
。)
Aさん「ねぇ、やっぱりEスティのコンシーラーってかえって目立っちゃうんじゃない」(
声が大きい)
Bさん「やっぱり、シャネルが良かったんじゃない」(
Aさんよりは小声)
Cさんが今回のお買い上げいただいた方だが、私が担当することになった。
お座りいただき気になる箇所を伺った。
私の見立て・・・
シミは一つは平たいので製品で簡単に隠せそう。
また、もう一つはシミと言ってもいわゆる加齢によるものなので、私の汗管腫とは全く違い、凹凸がなめらかながら見た目は「黒子」に近く隠すのは困難。
だいぶ盛り上がっているのでかえってコンシーラーは不要、ベースメイクを極薄で仕上げて
色だけ隠し、視線を反らすためにある程度のポイントメイクをしていた方が目立たないだろう。
幸い、いわゆる黄み肌なので色は簡単に決定。
タッチアップしていても、肌そのものは荒れていないし、私と同じであまりよくない成分のものを使ったとかいうよりは
ストレスなどで悪化したものではないだろうか・・・。
ここで、周囲が煽ってきたこと。
タッチアップの前にAさんの娘さんが生意気に皮膚理論も知らず
●娘「このリキッドファンデにCCかBBを混ぜる意味は何ですか」付き合わされてご機嫌斜めだったのであろう)
●私「肌のお手入れも、一般的には化粧水で水分を入れ、最期に乳液やクリームなどで蓋をしないと、せっかくの高機能なヒアルロン酸も意味がなくなってしまうんです。この透明部分はヒアルロン酸ですので、これだけでは肌の上で蒸発してしまうんです。」
その後娘さんは「○○ちゃん、ありがとうね~~」と言われながらフロアを後にした。1階でも色々と付き合わされたのであろう。
タッチアップの結果、片方のシミは綺麗に隠れ、
●私「あくまで理論上ですが、こちらは水分が上がればヒアルロン酸で水分で満たされるので、美容液使用やお手入れ次第で目立たなくなってくることが考えられます。」
とお話した。
個人的意見だけれど、本当のお金持ちさんってメイクはちゃんと上手い。
独りよがりではなく、頭脳明晰な方も多いので自分でわかる部分も多いし
なにせ身だしなみ
として何処かで
何等かを学んでいる
場合も多い 。
電車でも、マットな白肌で(変にツヤに持ち込まない、適度なツヤである。)脚が細くて美しくそのような方は埼京線沿線にもおり、(数は少ない)成り上がりやアピールでブランドロゴがバーーーンとあるくたびれた中古っぽいバッグなど持っていない、決して。
これが日本橋まで行くと、モラビトや素材がクロコ・オーストリッチ・その他にいくので「ブランド」といっても若者にはわからないものになってくる。
明らかにお高いバッグ、これは材質や留め具で解るが
黒髪もちゃんと手入れが行き届き、ヘアアクセなど付けていない。
髪の根元はちゃんとふんわりして白髪なんて一切ない。
このあたりが私が駅ビル・デパートなどで観た「お金持ち」だ。
さて、話は戻り・・・
このCさま、お薦めするものはほぼ一式購入してくれた。そうすると4万弱になる。(ご優待で1割引いても。)
(勿論、製品としてはとてもいいものだ。お金持ちなら続けられない価格ではない。
あまり宣伝費をかけないために知名度が低いだけだ)
最期にニュクスのオイルと一緒に会計をしていたのでニュクスのご担当さんに振ったが、
一緒に、レア&キュートなショッパーも無理に入れておいた。
個人的にこういった方は好きだ。
最期の最期に、AさんとBさんが
「ほら、私たちはいつでも来れるから。これ、どうだったか教えてね」と言っていた・・・。
ご住所を頂いたのは製品の詳細を記載するためなどあるが、
群馬県だった。
ストレスたまるだろうな・・・。
その日は実はトレーナーが入店しており(人がいないから)、お見送りをしたあと
●トレーナー「「ありがたいですね・・・」(いろんな意味で)
●私 「お金持ちあるあるですよね・・・ああやって煽られて・・・」
お客様が、3人の中で最も素敵な肌になっていることを祈る。