石破内閣が発足しました。
発足の翌日になると新聞各紙が閣僚の横顔を紹介します。
写真ではなくイラストを載せる新聞もあります。
以前、朝日新聞は山藤章二さんの似顔絵を使っていました。
それを切り抜いて自分独自の閣僚名簿を作ったものです。
とっておけばよかったなぁと今更ながら思っています。
最近の組閣は事前に誰がどの大臣というのが分かっています。
以前は誰が入閣するか、どの大臣になるかは組閣が始まってみないとほとんど分かりませんでした。
組閣の日、旧総理大臣官邸の前に組閣速報の放送席が作られました。
そこから解説の記者とキャスターのアナウンサーが生放送をするのです。
NHKに限らず各社の放送席が並びました。
組閣中継の際、私はリポーターとして総理大臣官邸の玄関前で官邸に到着する議員を待ち構えていました。
ハイヤーが到着すると議員が姿を現します。
その議員が誰なのかをすぐに組閣中継の放送席に伝えます。
議員の顔と名前が一致していなければならないのです。
私は国会中継を担当していましたからそれほど苦労はありませんでした。
一方、国会の取材とは縁のないスポーツ新聞の記者たちは誰が誰やら分からない様子でした。
そこは同じ現場にいる仲間意識というのでしょうか、私は聞こえるように「〇〇さん!○○さん!」と声を出したものです。
現在の新しい総理大臣官邸、そして整然とした組閣中継を見ると隔世の感があります。