フレーミング・リップスが語る、新譜制作裏話とマイリー・サイラスとの幻覚体験
フレーミング・リップスのウェイン・コインが、ニューアルバム『オクシィ・ムロディ』、そして、色褪せることのない『パフ』の魅力を語る。

マイリー・サイラス、授賞式におけるワイルドな行動トップ10

14枚目のアルバム『オクシィ・ムロディ』のプロモーションの一環として、ザ・フレーミング・リップスのリーダー、ウェイン・コインからワーナー・ブラザースのニューヨーク本社の誰も使っていない部屋に招待された。「仕事の面接に来た気分だよ。」とコインは述べた。ただし、ポンポンをあしらったスカーフを首に巻き、緑のウインターコートを身にまとい、フリルの飾りがついたズボンを穿き、さらに、眩いばかりの宝石をこれでもかと身につけて現れる求職者を面接する機会は滅多にない。フレーミング・リップスのフロントマンであり、コンセプトを担当するウェイン・コインは56回目の誕生日会、そして、アルバムのリリースを数日後にロサンゼルスで行う予定だ。このイベントにはレスリング・ピット、食用蝶、人間サイズの絞り染め用バケツが用意されるようだ。

フレーミング・リップスの最新アルバム『オクシィ・ムロディ』はポーランドの小説のフレーズをタイトルに起用している。そして、コインはこのフレーズを非現実的なサイエンス・フィクションの暗い世界に存在するドラッグを意味するワードへと変えた。これまでフレーミング・リップスはそのキャリアの中でノイズ・パンク(86年リリースの『Hear It Is』)、サイコ・ポップ(99年リリースの『ザ・ソフト・ブレティン』)、マルチディスク(97年リリースの『Zaireeka』)、コラボレーションEP、脳を形をしたケースに収納されたUSBドライブ、そして、24時間におよぶ大曲(11年リリースの『7 Skies H3』)を試してきた。『オクシィ・ムロディ』はマイリー・サイラスとの一連のコラボレーション企画の途中に産声を上げ、今までレコーディングしてきたアルバムと同様に、暗く、楽しく、そして、混沌とした作品に仕上がっている。ちなみにマイリー・サイラスは最後の曲『ウィー・ア・ファミリー』に参加している。34年におよぶフレーミング・リップスの旅路は、その長さ、不思議さ、そして、騒がしさを増しながら今も続いている。

ー様々なプロジェクトが存在しますが、フレーミング・リップスは常にレコーディングを行っているのですか?

大きなコンセプトのプランが幾つかあるけど、時間はあまりかからないんだ。アルバム自体は長くなることはあるけどね。 96年の暮れに制作に取り掛かった『ザ・ソフト・ブレティン』のリリースは99年になったけど、その間に『Zaireeka』をリリースしたんだ。『Zaireeka』はちょっとした休みだったんだよ。常に曲作りをしていたんだ。『オクシィ・ムロディ』も同じような流れからメリットを得ていると思う。カヴァー・アルバム『With a Little Help From My Fwends』のレコーディングをしていた時も、マイリーとコラボしていた時も、どのアルバムに収録すればいいのか分からないんだけど、幾つか良い曲があったんだ。このプロセスを介してこのアルバムが生まれたんだよ。単一の流れがあったわけじゃない。色々なアイテムがあって、最終的には一貫性のあるストーリーのように見せているけど、通常は苦労しながら、同じような色で表現されているアイテムの欠片を集めているのさ。

ーどんな経緯でポーランドの小説で見つけたフレーズを、このおとぎ話のようなサイエンス・フィクションの暗い世界に持ち込んだですか?

『ザ・キャッスル』の出だしを「Her eyes were butterflies, her smile was a rainbow(あの娘の目は蝶で、その微笑みは虹だった)」に決めた時、大きく前進したんだ。これはある意味、僕流のピーター、ポール & マリーの『パフ』 だったのさ(しょっちゅうあることなんだけど)。小さな頃だったから、この曲を聴いた時、感情面の潜在意識にまで到達したんだ。この発見がきっかけで、悲しい子供のおとぎ話の世界を取り上げた曲であり、同時に大人のドラッグや異常が詰まった曲を歌うことができたんだよ。