VF5・リンドバーグ・日本のCG技術 | 王様の耳はロバの耳

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トライゼット西川善司さんのCG関係の記事ですが、今回は初の業務用CGです、しかもかなり濃密。

■3Dゲームファンのための「バーチャファイター5」グラフィックス講座
PCベースのアーケードシステムで実現される至極のリアルタイム3Dグラフィックスの秘密
http://www.watch.impress.co.jp/game/docs/20061025/3dvf5.htm

イチャモン付けるわけじゃないんですが、ちょっと気になったところ。

・VTFってそんなに使われてないの?
・波面シェーダはATIのToyShopデモにも使われてますね
http://ati.amd.com/designpartners/media/edudemos/RadeonX1k.html
・FPテクスチャが遅いのは実はnVIDIAのせいでは、とか。

そんな小さい話は別として、とにかくブラボー!な記事ですね。
やっぱり日本のゲーム会社の場合はアーティストの「匠の技」にかなり助けられ
るというか、支えられるというか、底力がありますね。
Gemsに載っているような方法をそのまま使って、同じツールを使えば同じような
絵は出るわけですけど、業務用、AM2研の看板タイトルとしては「60fps死守!」
とか「この影はダメ」とか言われるわけでしょうし。

気になるのはこの実装技術を特許化しているのか、それともオープン化したりし
ているのか、ってところですね、まあ「忙しいからー」ということで特許化しな
かったりすることも多いわけですけど、こういう記事にするって事はある程度、
知財処理は終わっているって事なのかなあ。今度IPDL検索してみよう。味噌汁
シェーダとか。

というか、いま募集しているGPU Gems3に書けば良いんだよな。
http://developer.nvidia.com/object/gpu-gems-3-call-for-participation.html
あ、Masafumiくん、いっしょにGPUVision関係書きませんか??
HLSLでよければソースは出しまっす。

---補足---

>masafumiくん

最近までATIの人だったのでVTFについては「てっきり使われているんだろう」ぐらいで構えていました。

それにしてもリンドバーグではOpenGL ARB ASMなんですねえ。
時代は変わったようでいて、やっぱり巧みの技はアセンブラかあ。

衝突処理の問題ですけど、よく考えると、格闘ゲームの床エフェクトの場合は、実は「面と点」の一方的な関係なので、これでいいんでしょうねえ。
同様に物理がキャラクターローカルでしか働かないのも「それで儲かるならやりますよ」って逃げ口上がいつも働くわけで。
はっきり言って「高速じゃんけんゲーム」であるVFでは、大きな変更は難しいでしょうけど、今後ブレイクするであろう(と私が勝手に睨んでいる)「自己視点格闘ゲーム」ではそうはいかない点も多いでしょうね。

Gem3はやりましょうよう、詳細は11月に相談ってことで。
言われるとおり、CVのGPU利用は確かに先端的話題ではなくなってしまっているんですけど、OpenCVのソースを睨んでいると、かなりやれる事も残されていますね。

あんまり論文かいてないんだから、お互いがんばらないと。
(Gemsに書いたから論文としてカウントできるわけではないけど、意義は大きい)