**あらすじ:**
チェリストとしての夢が破れ、職を失った主人公、小林大悟は、東京から故郷の山形に戻り、新しい仕事を探していた。
ある日、新聞の求人広告に「旅のお手伝い」という求人を見つけ、これを旅行業の仕事だと思い応募するが、実際には「納棺師」という亡くなった人を棺に納める仕事だった。
最初は戸惑いを隠せない大悟だったが、納棺師としての仕事を続けるうちに、その仕事の意義と深い意味に気づき、次第に誇りを持つようになる。
一方で、家族や友人からの偏見や誤解にも直面するが、彼は次第に「おくりびと」としての自分の使命を受け入れていく。
**キャスト:**
- 本木雅弘 (小林大悟) - 主人公のチェリストで、仕事を失い、納棺師として新たな道を歩む。亡くなった人とその家族に寄り添う姿勢が次第に変わっていく。
- 広末涼子 (小林美香) - 大悟の妻で、夫が納棺師の仕事をしていることを知らされていない。真実を知った時の戸惑いと、その後の受容が描かれる。
- 山崎努 (佐々木生栄) - 大悟の上司で、納棺師としてのキャリアを持つベテラン。大悟に仕事の厳しさと美しさを教える。
- 余貴美子 (山下ツヤ子) - 佐々木が経営する葬儀社の事務員で、大悟にとって姉のような存在。彼を温かく見守る。
- 吉行和子 (杉野) - 大悟の母親代わりで、彼が納棺師としての仕事を受け入れるまでの葛藤を描く。
**みどころ:**
- **納棺師の仕事の描写**:
映画は、亡くなった人を美しく送り出す「納棺師」という職業を通じて、命の尊厳や家族の絆を描いています。
この仕事の細やかな描写や、その中で生まれる感動的なエピソードが、映画全体の感動を深めています。
- **家族の再生と成長**:
大悟が納棺師としての仕事を通じて成長する過程は、家族との関係の再生や、彼自身の自己発見の物語でもあります。
妻や周囲の人々が、彼の仕事を理解し、受け入れていく姿が感動的に描かれています。
- **自然と共に生きる日本文化の美しさ**:
山形の美しい自然風景や、四季折々の風景が映画の中で大きな役割を果たしています。
日本の伝統や風習、自然との共生が、映画全体に深い情緒をもたらしています。
- **役者の名演技**:
主演の本木雅弘をはじめ、広末涼子、山崎努、余貴美子といったベテラン俳優陣の演技が非常に高く評価されています。
特に、山崎努の存在感と、本木雅弘の繊細な演技が映画の要となっています。
- **生と死のテーマ**:
映画は生と死という普遍的なテーマを扱いながらも、暗くなることなく、温かさとユーモアを交えて描かれています。
死という避けられない現実に直面しながらも、その中にある美しさや尊厳を強調しており、多くの観客に深い感動を与えました。
**受賞と評価:**
「おくりびと」は、2009年にアカデミー賞の外国語映画賞を受賞し、国際的にも高い評価を受けました。
また、国内でも日本アカデミー賞で多数の賞を受賞し、日本映画の中でも特に評価の高い作品となっています。
「おくりびと」は、人間の生と死、家族の絆を深く描いた感動的な作品であり、観る者に人生の意味や命の尊厳について考えさせる映画です。

