フィリピンのドゥテルテ大統領。
彼がフィリピンの大統領に就任して以降、目玉政策として麻薬組織撲滅の対策が行われている。
フィリピンでは麻薬組織による犯罪が横行していて、これを止めようと大胆な一掃政策を掲げて大統領選に勝利したのがドゥテルテ大統領だ。
今日のニュースでは、彼がかの独裁主義者ヒトラーを連想させる発言をしたことを謝罪したとあったが、彼こそがヒトラーのようになりつつあるようで少し怖い。
ヒトラーは、ユダヤ人だけでなく自分に反対する人や邪魔な人、嫌いな人などをすべて殺した。それもすべて正義のため。ドイツのためだ。
ドゥテルテもこれと同じような匂いがする。フィリピンという国のために、麻薬組織だけでなく麻薬常習者やテロ組織などもすべて殺害しようとしている。というかすでに殺害している。
もはや虐殺以外の何物でもない。
麻薬そのものを抹消するためには、これ以外の方法はないのかもしれないが、人権という面からみてもやはりちょっとおかしい。もはや民主主義でもないし、冤罪のようなことだって起こるだろう。
虐殺とはそういうものだ。これが常套化すると、虐殺が当たり前のような麻痺症状が起こる。麻薬と関係を持てば殺される。処罰する側からすれば、麻薬に関する人はすべて殺しても良い、という考えになるのだ。
これは正義なのか。
麻薬組織の撲滅に動いていることは勇敢で素晴らしいと思うが、やり方を変えないといずれとんでもない方向へ向かってしまうような気がしてならない。