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空き地のブログ

受け売り上等 無知上等
どうせあらゆる知識は誰かからの受け売りだ
知らないことは人に聞け
納得できないことは問い質せ

そんなずうずうしい人間の戯れ言ブログ

出典:
総務省 労働力調査(基本集計)
http://www.stat.go.jp/data/roudou/sokuhou/tsuki/index.htm
平成28年(2016年)7月分
長期時系列データ(基本集計)
月別結果-全国 a-1 主要項目

完全失業率(~16年7月)

就業者数・完全失業者数(~16年7月)

労働力人口・非労働力人口推移(~16年7月)

コメント:
・完全失業率の推移を見ると、第二次安倍政権の成立前後であまり推移に変化は見られない

・就業者数の推移と併せて見ると、同じような失業率・失業者数の改善もその内容が異なっていることが見て取れる

・第二次安倍政権成立前後で「労働力人口↓非労働力人口↑」だったのが「労働力人口↑非労働力人口↓」となっており、これが就業者数増加の要因となっていると思われる
出典:
厚生労働省 一般職業紹介状況(職業安定業務統計)
http://www.mhlw.go.jp/toukei/list/114-1.html
2016年7月分
長期時系列表
1:『労働市場関係指標(求人倍率・求人数・求職者数・就職件数) 』
14:『正社員労働市場関係指標(実数及び季節調整値) 』

有効求人倍率(~16年7月)

※橙破線は前回の好況期と水準を比較するための補助線

全体vs正社員(~16年7月)

※赤点は直近6ヶ月を示す

コメント:
・有効求人倍率、正社員有効求人倍率、ともに前回の好況期の水準を超え、今なお改善の傾向
・有効求人倍率は1991年8月(1.40倍)以来24年11ヶ月ぶりの高水準
・正社員有効求人倍率は統計開始以来の最高値を更新中
・消費増税による影響か、14年7-9月辺りで一旦横ばいとなるもなんとか持ち直した様子

・有効求人倍率と正社員有効求人倍率には強い相関関係が見られる
・直近6ヶ月のデータを見ると、近似直線よりも上側に位置しており、正社員の求人状況はかなり改善していると思われる
ツイッターで正規非正規の話題に触れた際に拙ブログの過去記事を提示したのだが(https://twitter.com/akichi_3kan4on/status/770489913011732480 )、その際うっかり「傾向はまだ変わっていないはず」などと口走ってしまった。

言いっ放しで検証しないのは無責任な感じがするので、データを更新することにした。

ついでに、いつの間にかアメブロに追加されていた「リブログ」なる機能も試しに使ってみたが、編集に関しては「これだったら普通にリンク貼る方が・・・」というのが率直な感想w

本題に戻って、順にデータを見ていこう。まずは正規雇用と非正規雇用の推移。

正規非正規推移(~2016年2Q)

2016年の1~2Qに加えて、2012年のデータも追加した。季節的な要因かもしれないが、非正規雇用がやや減り、それを上回る正規雇用の増加が見られる。

安倍政権で正規雇用が減り、非正規雇用が増えた~!」と騒いでいる民主党だが、2012年からの推移を見た感じではむしろ安倍政権が正規雇用の減少を増加に転じさせ、非正規雇用の増加を緩やかにしたように見える。

次に非正規雇用でいる理由別の雇用者数の推移。

非正規で働く理由(~2016年2Q)

理由別の比率にはそれほど大きな変化は見られない。非正規雇用に占める不本意非正規の割合は相変わらず約15%といったところ。

最後に不本意非正規の推移。

不本意非正規推移(~2016年2Q)
不本意非正規対前年比増減(~2016年2Q)

2016年に入ってもほぼこれまでと同じペースで減少している様子。2013年と比較すると、1Qで約34万人、2Qで約43万人減ったことになる。2013年比で約10%の減少である。

これを「10%“も”減らした」と見るか、「10%“しか”減ってない」と見るかは個人の価値観だが、非正規雇用が増えても不本意非正規は減っているという事実はちゃんと認めていただきたい。このデータを見てもなお「アベノミクスは失敗だ!」と言う人は「不本意非正規を減らしたことは失敗だ」と言っているのと同義だと思うのだが、どうだろうか?