空き家

空き家

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本日、バイトの説明会に行ってきた。場所は某総合アミューズメントパーク。面接を行ったのが昨日だったので、正直言って当日に合否の電話がかかってくることも、電話がかかってきた翌日に呼び出されることも予想だにしていなかった。
つまり、全くの心構えなしという状態だ。
幸いにも、説明会そのものは難なく終えることができた。できたのだが・・・その説明会へ向かう道中にひとつ、出来事があった。

それは、私が家を出て鍵をかけようとしたときのことである。私は団地の三階に住んでおり、そこから出口の様子がチラりと見えた。するとそこには季節外れにもサンタクロースの服をきた痩せた男が、ぼうっと立ってこちらの方を見ていたのである。私はその姿にひどく不気味さと恐怖を感じ、即座に目をそらし、ドアを見つめた。しかし、バイトの説明会をすっぽかすことはできない。どうしても一階まで降りて出口を通らなくてはならないのだ。そこで私は恐る恐る、ゆっくりと、サンタ男がいた出口の方へと顔を向けた。するとそこには……そこには…赤いジャケットを着て赤いニット帽を被った、近所の話好きのおばあさんがただ座っているだけであった。つまり、さっきのサンタ男は、恐怖と不安からきた、ただの見間違えだったのだ。
私は、ほっと胸をなでおろす共に自分自身に情けなさを感じていた。恐怖と不安からサンタ男の幻を見るということは、つまるところ、ただのアルバイトの説明会にそこまでの不安や恐怖を感じていたというわけだからだ。
私は、改めて自分がどうしようもないチキンハートの持ち主であり、臆病者であり、不安症の持ち主であることを認識させられ、おおきなため息をついたのだった。