最近読んだ本:北村薫「夜の蝉」 | ColorBerry

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日曜日の深夜0:30に北海道旅行…じゃない、合宿から戻り
月曜、火曜は泊まりがけで出張。
あまりの疲労に水曜日~金曜日は魂が屍(しかばね)になっておりました。
ボーっとしてて、ついうっかり眼鏡をしたまま目薬をうちそうになりましたよ。
あぶないあぶない、疲れすぎです。


さて、そんな中でやっと1冊読み終わりました。
北村薫さん「夜の蝉」

以前紹介した「空飛ぶ馬」シリーズの第2弾。
今回も日常の中に潜む謎を鮮やかな推理で解き明かす、
短編ミステリー連作集となっております。
今回は3編収録だったので、前よりはひとつひとつが少し長めの話かな?
その分、登場人物の心境や内面が細かく描写されていて
読み応えがありました。

前回よりもちょっと深い、ある意味暗めな内容の話が多かったのですが
その中で、真ん中にある「六月の花嫁」というお話が
爽やかで良かったです。
ミステリーとしても、「一度解決した話が、ひっくり返って真相が明らかに!」的な
内容になっていて短編ながらも2度楽しめる良い作品でした^ ^

あと、北村薫さんという方は
お話の内容はさることながら、文章のほうも大変素晴らしい作家さんです^ ^
(今更ですみません…もうご存じですよね)

朝の空気を、「使い古されていない空気」
いとしい気持ちを、「相手に気持ちが流れ込むのを感じる」
いつもニコニコしてるけど芯の強い友人のことを、
「根がしっかりした花を見るような気持ち」

などと表現されているのを見ると、
もう「ははぁ~参りました!」とひれ伏したい気分になります(笑)
なんかこう、かっこつけて良い文章を書こうとしてるんじゃなくて
さらっとシンプルに無駄のない、それでいて心にしみる文章を書かれる方だなと…
尊敬です。
難しい言葉全然使ってないのに、「文章が上手い!」とすぐさま感じられるって
すごいなー。

続きを読むのも楽しみです♪