最近読んだ本「県庁おもてなし課」(有川浩) | ColorBerry

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木曜日の夜から再び微熱が出てしまい、なかなか下がらず
昨日、大学時代の友人・薬屋氏から池袋で夜ごはんのお誘いを
受けていたのに、それも断るはめに…
ぐすん。
みなさんも季節の変わり目、体調にはお気を付けください。

さて、体調が悪化しないよう
今日もおうちでゆっくり過ごすことにしました。
おうち時間の至福のひとときはやはり何と言っても「読書」!

最近読んだ中でのヒット作は
有川浩さん「県庁おもてなし課」。

貸してくれたSさん、めっちゃありがとーーー★
阪急電車に続き、これもすごい良かったよーーー★★
私が貸した、三浦しをんさん「風が強く吹いている」も気に入ってくれて
嬉しいよーーー!!
(↑窓に向かって叫ぶイメージで)

この作品「県庁おもてなし課」の舞台は
ズバリそのまま、「高知県県庁おもてなし課」。
高知県の観光業を発展させるためにつくられた部署です。
(どうやら高知県に実在する部署のようです。へえー)

しかしまあ、最初のうちはほんっとグダグダで(笑)
とにかく「お役所体質」が凄くて、時間の感覚が民間と違って
名刺の発注にも1ヶ月かかっちゃう。←いや、普通は次の日着だろ。
小さな案を通すためにも、稟議がなかなか下りない。←前例がないとダメ。
縦割り社会縦割り社会。←融通が利かない

読んでいて、「ヲイヲイヲイヲイヲイ!!!」と突っ込みどころ満載。
(注:もちろん役所には役所なりの良さがあることは重々承知ですよ、
あくまで有川さんが小説としてわかりやすい形でグダグダを書いてるんです)

そこへ現れたひと組の家族。
そのむかし、「パンダ誘致論」を唱えて県庁から追放された父と
その事件によりバラバラになった兄妹。
彼らのアドバイスを受けとめつつ
もがいたり喜んだりしながら、主人公・掛水が高知の観光業のため
文字通り東奔西走する様は、「がんばれー!」と応援したくなります。

有川浩さんお得意の、ベタなラブコメも満載♪
胸がきゅんきゅんします。なんかもう、甘酸っぱい(笑)
(当方、こと恋愛沙汰に関しては近年
つむじ風すら吹かぬ無風地帯であるため、
せめて小説の中だけでも胸キュンを補おうとする所存でございます)

ビジネスという面から見ても、はっとさせられることがあり
「今あるものの価値を知る」「情報(統制、発信)が一番優先」
「村のブランド化」…などなど、読みながら本当に自分が
高知の観光業発展に取り組んでいるような気分になりました。

細かいことヌキにしても、とても面白い本だったので
お勧めです!読んでいて楽しかった!特に地方出身の方読んでみて!

…この本を読み終わったあと、ふと
「同じ『地方』でも観光業が盛んなところとそうでないところの差は、
こういう取り組みができる人がいるかいないかで決まるのでは」
と思った。

富山も「黒部ダム」とか自然はいっぱいあるのになー
あんまり観光業って盛んなイメージがないなぁ。
それに対して、あの沖縄の観光業盛況っぷりと言ったら…
旅費は高いし、交通の便も決していいわけじゃないのに
とにかくファンやリピーターが多いですよね。
なんかもう、沖縄ブランドが確立してますもん。

うーん、あらためて色々と学ぶことが多い本でした。