指揮官バード高柳。

出だしバッチリ、歌い出しで聴く者を一気に一瞬にして引き付けたね。リズムもしっかりととっていたし安心の音程とハマる安定感は聴いていて始終心地良し。強弱と深み(表現力)はなく淡々としていたけどそれはそれで味になるのか…声の質感と合わさってそれはそれで「独自の世界観」に見えたことは間違いない。ただこの大会ではそこは大きく問われていないのかもしれないし、優勝しに行く勝ち取る気持ちでいるならあとはそこを得ることだけだろう。やっぱり1人2人くらいはそこをも網羅しちゃってるできるヤツってもんがいるものだ。バード高柳は深みと奥行きがまだまだ聴いてて欲しくなる。

とはいえ170人?すべてを観ちゃいないが間違いなくトップら辺で安定していた歌声。これは素晴らしい。人気もあって活躍していて歌も歌えるバード指揮官お見事!

いつだったかゼロポジ慰安旅行のアニメソング歌うコーナーで、かなりくだけたおふざけコーナーですら「ああ、この人は歌える人なんだな…」と感じたことがあった。予想通りの歌声と、ヲタらの感想文を見る限りでは「ちゅりさんの歌うま」は界隈では有名らしい…しかし歌姫杏樹のようなパターンもあるからして聴いてみないと真にはわからないもので。

 

お芝居やりたい人やそれについてきちんとアンテナ張って精進している人は歌に関してもたいてい強いもので、しかしあえて外して言うとこれがだから声高らかに猛んで声張り上げて活動してきた者の特権、得みたいなものを、高柳明音から見て取れる。

 

 

たまたまあった類稀なる一場面を切り取っているのではなくて、常にこーゆー場面に出くわすのが指揮官でありリーダーであるからしてこの位置に据えられるのがじゃあ白井琴望だったらどうなのか?とか、NGT48の(初々しい出たてだが)「たいていのことはぁ~?」の貧血少女だったらどうなのか?とか、逆にこの位置に立つことで得られる力強さで進化し覚醒し超越し変貌することだってある、そうまさに高柳明音の云う「私もこのポジションになって初めて気付けること、わかること、変われること」にあたる「強さ」。

 

歌と何の関係もなさそうで、大いにあるのがこの点であって音程の合う合わないは基本中の基本の第一関門で、第二の難関声の張り、キープ力であっけなく散るメンバーが多くみられたのはやはり、女の子ゆえに、と言っては何だけど惜しくも欠ける弱点となる。

今となっては馬鹿の一つ覚えに有名となった「ボイストレーニング」なんてものがあるけれど、もっともっと原始的な、人が持つ奥深く土台となり得る声の支え。底。トレーニングして何を鍛えているのか、何を磨いているのかの「なに」なところ。ナニではない。

ボイトレしてるに越したことは無いけれど、してないものはすべて歌がダメなのかとか下手なのかとか、しなくなったら落ちるのかとか声が出なくなるのかとか。そんなラインではない最も自身の声の土台作りに関する。

 

普段、歌に対して情熱もって鍛錬しているのか?していないのか?でいうとハロプロと違ってAKBグループは大抵概皆しちゃいないんだよ。「カラオケ大会」なんて吹聴されもしたけどそりゃそうだよ、まさにその通りなんだよ。天才歌姫じゃあるまいし普段やってないのに急に出てきてできるかいなと。。

そうなった時、素のしゃべり、力強く声を張って生活、活動している者は何歩かリードしている歌声を披露してくれる。

 

そんなバード指揮官でも何箇所か…

 

 

いつの間に私たち すれちがいはじめたの~~~~

 

こーゆーのってどうなのだろう…アイドル女子?あるあるで、鼻にかかってあえぎしゃっくりみたいに裏返る通称:道重ボイス。

それが味となってあるいは「魅せ」として歌い手が意図的に、なんだったら聴く者のツボ、見どころ聴きどころにまで昇華されるケースっていくらでもあるもので。ただ前回ゼロポジ大会で女性審査員の人は非常に細かいところまでそれを指摘していて「キープ力重視」がプロのご意見ご感想から見て取れた。

高柳明音は極端な崩壊は一切ないんだけどどうしても「ああ、辛そうだね…」という部分がごくわずかチラホラあってそれがどうしても気になってしまう。その歌を完全に手玉に取って掌で(喉で)転がして変幻自在に遊べるまでには及んでいないとわかるこの点は岡田奈々と比較して顕著だしその一方で「すれ違い始めたの~」が表現力の一環として意図的だった場合、こーゆー場面の評価はどうしたものかと。

 

好きになってよかった、じめてそう思った

 

芝居やりたい人の強みが良く出ていた場面。

予選通過した人たちの共通してみれた魅力でもある。

たいていみんなAメロ出だしは順調で「お、いいねいいね!」と「それっぽい」醸し出して魅力的に歌えるんだけど高い領域や盛り上がりの場面で「それ」を出せない。失速。声を出すだけでいっぱいいっぱいなんだよね。高さ強さが求められる後半戦(そう、まさにイチバン気持ち良い魅せ場のサビ)でも「おお、いいねいいね!」と魅力醸し出して歌えることは大事。

 

突き抜けて何か伝わるパターンではないが基本中の基本をばっちりおさえた歌いで、指揮官バード、文句なしの通過となった。

本来はこれがボーダーラインであってアイドル歌手のスタートラインでもあるはずだ…。

本来はこーゆーのがもっとたくさん出ていて楽し気なバトル大会となって盛り上げて欲しいものの、歌を無下にし歌うことを蔑んできたAKBグループらしくもある結果。

 

 

 

出た…熟女枠で最もAKB的アイドル活動を謳歌している山内鈴蘭。

普段何してるかわからんようなゴーストが、スッと現れてはかっさらっていくこの感じがたまらない。

(エロ含めて)声で存分に遊んでいる人はやっぱり強いよ。

大会前に出場者一覧~って出て、SKEからはこれだけ~って全然いない中、「山内鈴蘭」…こ、これは…!?

自身を以って出て来ただけのことはある、魅せ付けて歌っていた。

 

ヘッドホンでじかに聴くとよくわかる特徴的かつ魅力的な歌声は1時間ソロライブされたら意外とうんざりだけどこーゆー短編歌いの大会で1人ポロっとこぼれ落ちると凄い破壊力となるものだ。そんなところで評価しているのか?って言われるとそーゆー側面もあったのではなかろうかと思わせられる。もちろん音の安定感と声の張り、擦れまで込みで聴ける歌唱になっていたのは間違いない。それでもサビで恒例の失速は第二関門のふるいかけで落とされるべきタイプだとどうしても思ってしまったので。

そうではなくて実は山内鈴蘭の予選突破は、白井琴望や菅原りこや、小熊倫実(この人は根本的にダメだったけど)、「良い歌声、歌色」を持っている人の、それを活かせず散っていった人の、勝ちに値する勝者パターンとして掲げられたのだとみることもできる。持っていながらにして散っていった人が山内鈴蘭までのレベルに高まれば、とりあえずは今大会においては予選通過できるまでにはいたのだろうとそういう希望のようにも映る。結局「歌うことが好きで歌に情熱以って鍛錬できるかどうか」それ次第ということと、山内鈴蘭のようにあか抜けて(エロ込みで)いっぱい声出して遊んでいないと、上で挙げた3人にはとうてい及ばない難しさもある。山内鈴蘭みたいな連中がうようよいるのがプロのライバルたちひしめく芸能界、握手やshowroomショーで遊んでるようなものがポっと出て来て出来るようなそんな甘い世界ではないという(歌に限らず)怖さと向こう側の強さを、山内鈴蘭の堂々たる歌いが魅せてくれた気がする。

 

 

ミュートトランペットのような細さとざらつきに時にはホルンのような厚み増し増しと(パワー不足は否めないが)ハスキーなファルセット、なかなかすごい魅力的な歌声に驚かされる。

上の、高柳明音に関して審査員のオッサンは「ラストの延ばしが…」と延びゆく様を指摘して「惜しかったね」と述べていた、自分はそこはまるで気にならなかったがこの鈴蘭こそ延びゆく様がもっと欲しかったなぁと惜しかった。欲求不満にさせられる延び率の短さ…もっと!もっと!…って。

まさかそんなプレイも込みの歌唱だったというのか…恐るべし鈴蘭!

プレイはさておき結局こーゆーのも一個性的に良く映るものでそれすら味になってしまう魔法は、音程の安定感と声の張りの基本の関所2つをちゃんと越えて出来ているからであって、そこで躓くと味の前に「ダメ」になってしまう。

 

いいモノ(歌声色)持ってるのになぁ~…ガシガシ磨いて光らせろよ…でもなぁ、歌に関してやる気ないんだろうなぁ…って惜しい残念なメンバーをかなり多く見出せたよね、この企画の面白さや良さの大きな大きな特徴の一つ。

 

 

 

活動再開した後藤楽々。

面白かったね~何が面白いって、出だしが「あぁ…」な方で音程や張りやバランスに欠けに欠けて思わずスライダーいじろうかと思ってしまう…

がしかし!?

サビに入って急に光り輝いてパっと明るくなってよく歌えていたという、サビで大きく盛り返して取り返して上手く出来た(この大会で)非常に稀なパターンだった歌い。

高柳明音のところで書いた「たいていみんなAメロ出だしが良くて、じょじょに失速する…」裏テーマにハマっちゃう系が多くいたのにこの後藤楽々はサビでぶわぁぁぁぁ。。ってしっかり歌えてい子。

 

出だしを聴いてふと思ったのは、ハロプロの(特に小中学生の多い研修生)アイドル女子らであるあるの「若い子供だからゆえに」まだまだ未熟な歌いになるしか術が無いという点は損にもなるだろうこの手の大会。

後藤楽々は大学受験とか言っちゃってるから「子供」ではないのだが不思議と出だしの歌声はまだまだ幼女チックで未熟なお子様ボイスに聴きとれた。小熊倫実のような魔法は感じられなかった。

山内鈴蘭の後に聴いたせいもあるかもしれない?妙に、もう少し大人になった後藤楽々の歌声は山内鈴蘭のようにハスキーで圧のある歌声になるのではないかなんて気にもなった。

 

 

あんまり書くと怒られそうだが…歯列問題で「つ、す、ず、う」辺りの発音で躓く。

もっとチューする勢いで口を尖がらせて全力で「u」の発音をしないと良くないタイプ。

こーゆー部分はボイストレーニングだったり歌唱練習の場面で克服に挑んでいる「はず」なんだけど、残念ながらハロプロではなくてAKBなので、歌は歌詞を覚えた時点で終了~スタイルだから、何年やってるのか知らんけどこーゆー素人臭さ、ダサさがボロっとこぼれ落ちてしまう。ただこーゆーのも、克服して武器とすれば、若かりし頃のともさかりえの「shi」の発音のように魅力的な歌声に映え変わることだってある。

 

出だしが悪かった点が残念でならない、サビ歌いのようにしっかり声を出して歌えていたら非常に良い歌声となって披露できていただろうし全体突破はさておき途中経過では容易にランクインしていたであろう惜しくもある。

経験積みまくってるおばちゃん連中が強いのは言うまでもないその中で、後藤楽々のような若者がこーゆー大会で堂々とやるには、元モーニング娘。の久住小春のような強靭なメンタルと、それについて(ここでいえば歌について)普段から愛して研究考察訓練しているかにかかってくる。

 

 

 

どうしたものか迷ったけれど…心奮える感動があったので書き留めよう。

茶化しているのではないふざけているのでもない、真剣に刺さったから。

ここで述べたジェシーとレベッカの「ママの歌声世界一!」のまさにそれ。

日本人女性特有の優しくやわらかな声。
わかってるわかってる、わかってるって。

作品としてはあり得ないしショーのパフォーマンスとしてもよろしくない。こんなものは基本的には表(公)には出てくることのない歌声だ。

それでも不思議と感動的に映るのは、女の子なんだから、卒業後、恋して結婚して子供を産み育てる(であろう)その中にいてこの挑戦がどんな意味を持っているのか…命の炎燃え滾らす輝かしい女の子の青春時代の一場面にあえてこの恥辱、恥さらしの場面を記録したことのカッコよさ、チャレンジしに行く勇気とか、心打つものが歌声と共に感じられた。

色々な場面設定のアシストがあればこそでもあった。こんなものが、さしきた合戦のかとみな的にポロっと出て来ても「ナンジャコイツ」にしかならない…この舞台だからこそ。

 

この人で思うのは、この経験がトラウマになっては欲しくないんだよね。

はぁ~終わった終わった。。。こんなこと二度とやるもんか。。

って、それだけで片づけてほしくはない、と。

嫌なイベントが終わったぜ~~~www…と、そうはなって欲しくない。

竹中Pナイス!とこの企画で良かったのは「歌に関して意識させたこと」とか「歌に関して火をつける機会となった」点で、これをきっかけに少しでも多くのメンバーが歌うことに目覚めて欲しいチャンス場面に巡り会えているんだよね。

 

浅井さん関係なしに

SKE48だけに限ったことではないだろう、選抜に入れない、握手売れない、総選挙ランクインしない、虫けら扱いされて、生誕祭で「握手券買ってください。。。」って号泣しちゃう比較的年齢の若いメンバーたちの悲痛な叫び、絶望的な序列の壁の闇に浸るドン底メンの苦労、苦悩。

握手買ってくださいと懇願するのではなくて、芸・能を磨いて磨いて身に付けて魅せて引き付けるという発想に、なかなか及ばない。(あるいは目まぐるしく変動する激動なる活動を強いられる)AKBグループゆえに及んだとて…な部分もあるかもしれない。

握手人気その他の数字の遊びや人気模様は後からいくらでもついてくる。ということを、先輩たる歴戦の戦士たちがいくらでも示し教えてくれている。芸も能も魅力も無いくせしていきなり「握手券買ってください」は無理があるんだよね。

 

(ここは勝手な自分の妄想箇所として)

たとえば浅井さんが私歌上手くないけど、ほら?ヲタらのみなさん?私頑張ったでしょう?偉いでしょう?ほらみてみて?一生懸命な姿に心打たれるでしょう?握手券買いなさいよ?もっと投票しなさいよ?

ではなくて、この歌唱力から、鍛錬して磨いて磨いて、上達して上手くなって、「おおっ!?」という感動、衝撃度を以って魅了するという、チャンス場面である。機会になっている。

「糧」を脱するためにやるべきは、握手でもなくてshowroomでもなくて「これ!」なのか…って良き機会。 

 

はぁ~~~~終わった終わった。。。で片づけてほしくない。

二度とやるもんかなんて思ってほしくもない。

歌じゃないなら歌じゃないで歌じゃなくてもいいけれど、恥辱にまみれることを覚悟のうえであえてせっかく挑んだのであれば、まさに典型的な「この経験を無駄にしてほしくない」次につなげる一手を繰り出せるかどうかでまたそれが邪気を纏った「人気獲得」のためではなくて、好きで好きで好きなことに没頭し打ち込み磨き上げられる芸、能による魅せ付けとなるか否かが、AKBグループにまるで足りていない弱点となっていることに気付かされる。

みんながみんな握手完売総選挙第一位にはなれないからこその機会。