君 愛
それから2カ月・・・。
なにごともなかったかのように、
時はどんどん過ぎていき、いつの間にか卒業式―――。
亜樹「いずみーっ!」
いずみ「亜樹!」
亜樹「今までホントにありがと・・・っ!うっ・・・いずみ、がんばっでね~」
いずみ「そんなに泣かないで~また、お互いに暇なときは遊ぼうね!」
亜樹「あぞぶ~」
いずみ「鼻水ふいてっ!卒業式なのに・・・。」
亜樹は鼻水をだらだらたらしておお泣きしていた。
その泣き顔が子どもみたいで、
少し笑えてきた。
先生「いずみさんっ!」
いずみ「はい?」
先生「就職のことだけど・・・。」
そう、あたしは2週間前程に、
亜樹が言っていた通り、芸能人のメイクをすることになったのだ。
もう、誰のメイクをするかも決まっているらしい。
先生「仕事は、1週間後ね!突然辞めちゃったらしくて、
困ってたらしいのよ~」
いずみ「そーですか・・・。ありがとうございます」
先生「頑張ってね。あなたみたいな優秀な生徒、
もっと才能を磨いてあげたかったわ。」
いずみ「才能だなんて・・・。」
先生「あら、いいのよ。たまに遊びに来て、先生の代理
してくれてもいいわよ~」
いずみ「じゃあ、来ますっ」
卒業後も学校に来ていいなんて・・・。
優秀でよかった・・・。
ううん、優秀なふりしててよかった。
そして、時間が経つのは早いもので・・・。
あっという間に卒業式は終わってしまった。
いずみ「はぁ~・・・あたしもついに本当の社会人か・・・。」
あたしはひとり、頬をパチンッと叩いて、
気合いを入れなおした。
一週間後―――。
いずみ「ここ・・・?・・・おっきー・・・」
目の前には見上げても上が見えないほど高いビル。
こんな所で仕事していいのかな・・・。
場違いではないかと思った。
そして、あたしはドギマギしながら
ビルの中へと入って行った。
・・・と、そこには警備員がいて。
警備員「あの、どちらさまで?」
いずみ「今日からメイクをさせて頂くことになったいずみと言います。」
警備員「何か証明できるものは?」
あたしは学生証を見せた。
あいにく、あたしは運転免許証なんてとるひまがなく、
車に乗りたいのに乗れない状況だ。
警備員「お通りください。」
警備員に一礼をして、
今度こそ、ビルの中へ入った。
しかし、とにかく広い。
エレベーター何個あればいいんですか!
あたしはどこに行けばいいのかわからなかったので、
とりあえず受付の女の人に聞いてみることにした。
いずみ「あの・・・」
受付「はい、どうなされましたか?」
いずみ「今日からメイクをさせて頂くことになりました。
いずみと言います。
あの~、どこに行けばいいかわからないんですけど・・・。」
受付「いずみ様ですね。いずみ様は、エレベーターの11階まで上がっていただきまして、
出てすぐ左にドアがありますので、左から3番目のドアへ。」
さらさらと舌を噛まずに
どんどん説明をしていく、脅威の受付嬢。
いずみ「はぁ・・・。あっ、ありがとうございました。」
受付「いえ、わからないことがあればまたこちらへ。」
受付嬢はニコッと笑って、また仕事へ戻った。
あたしはとりあえず、エレベータに乗り、11階まで行った。
そしてエレベーターを出て左から3番目のドアへ・・・行こうとした。
「東方神起様」?
んーと・・・間違い間違い。
左からいーち、にー、さ・・・ん・・・。
ここだ。
東方神起なんて・・・。
東方神起というアイドルグループは知っている。
いつも亜樹から聞かされていた。
でも、顔は知らないし、誰が誰かなんてよくわからない・・・。
この人たちの専属メイクなんて・・。
「そこで何してるの?」
東方神起の楽屋の前でボーッと立っていたあたしを変に思ったのか、
ひとりの男の人がしゃべりかけてきた。
いずみ「あー・・・すいません・・・。あたし、今日からメイクを・・・」
「君が新しい!?へー・・・若いねー!僕、ジュンス!じゃあ、中へ入ってよ!」
いずみ「あ・・・はい・・」
その楽屋の扉の向こう側から、
あたしの人生は狂い始めていた―――。
To Be Continued―――・・・。
August / 12.
どうも!
いずみです・v・
えーと、現在中2でございまして、
東方神起が大好き・・・と言っても、最近なんですけど^^;
東方神起ファンのみなさん!
先輩として、仲良くしていただけたら嬉しいです´ω`
ちなみに、いろいろ教えてくれたら・・・(笑)
基本的に全員好きです。
そして、あたしは妄想小説を書くので、
見たくない方は、どうかお引き取り願うか、
あたしのブログだけでも・・・←
東方神起以外にも、
k-popや加藤ミリヤなど、
様々な歌手の方が大好きです!
アメンバー申請は、
どんどんきてもらえたほうが、嬉しいです^^
ちなみに、女子卓球部所属中ですぜい(イヒヒッ)
あ、女子卓球部だから、暗いとか、めがねとか
ダサいとかそんなのはありませんからね!?
普通の女の子・・・?だと思います(笑)
えーではー
みなさんと仲良くなれることを願っています`ω´
いずみ
P.S ちなみに、ブログでだけ文字が小さくなっていると思います。
あと色も灰色です^^
最後まで読んでくれてありがとうございました~♪
君 愛
とあるメイクアップアーティスト専門学校―――。
ここの専門高校には、
すごくセンスのいいメイクアップアーティストのみ入れる。
あたしも、その1人。
・・・といっても、もう卒業間近だけど。
先生「あら!いずみさん!あなた、また素晴らしいメイクするわね~」
いずみ「そっ・・・そうですか?ありがとうございます!」
あたしは、この専門学校にトップで入学した。
まさか、自分がトップだなんて、
夢かと思っていたけど、現実だった。
ずっと、憧れていたメイクアップアーティスト。
すごくうまくなれば、
芸能人のメイクだってできてしまう。
あたしは、この学校にトップで入学したために、
常にテストでもプレッシャーがかかる。
『あなたは、頭いいから当然1位なんでしょー?』
こんなことばかり言われるから、
1位をとらないといけない。
「い・・・!いずみ!!」
いずみ「へっ!?」
大声であたしを呼んだのは、
親友の亜樹だった。
亜樹とは、高校生からの友達で、
同じ夢を目指していたことから、仲良くなった。
亜樹「もー!またボーッとしてたの?
鈍くさいあんたがよく1位で、こんなにセンスいいのよっ!」
いずみ「センスいいだなんて・・・。亜樹、そんなに怒らなくても・・・。」
亜樹「うるさいわね~、もう謙遜ばっかりしやがってこのこの~」
いずみ「あはっ!くすぐったいよ~・・・」
亜樹「いずみ、あたし聞いちゃったんだけどね・・・」
亜樹は突然、真剣な表情で、
あたしの顔を見てきた。
亜樹「あのね、こんなこと言っても信じられないだろうけど・・・。
あんた、芸能人のメイクするかもよ?」
いずみ「へー、そうなんだ・・・。・・・ん!?」
亜樹「なにその反応~っ!職員室で先生が話してたの。
『あの子みたいな才能のある子は、素晴らしい所で
自分の力を発揮していかねばなー』だってさ。」
いずみ「・・・あたしが・・・芸能人・・・え~・・・」
亜樹「なっ・・・!なんで『え~・・・』なのよっ」
いずみ「あたしの夢は自分でお店を作って開くこと!」
亜樹「そーんなこと言って!まずはもっと力をつけてからじゃないと、
どっちにしろお店を開くなんて無理よ!」
いずみ「ん~、そうだね~まぁ、先生が紹介してくれたら
あたしも断れないしな・・・。」
亜樹「あ!でさでさ、雑誌見た!?」
・・・亜樹はいつもいきなり話が変わる。
というか、あたしも芸能人のメイクなんて・・・。
いきなりさせてもらえるものなの?
芸能人かー・・・。
でも、あまり有名じゃない人なんだろうな。
その時のあたしは、これからの卒業後の人生を甘く見ていた―――。
To Be Continued―――・・・。