見たい:トーク 映画「オカンの嫁入り」の監督・脚本、呉美保
◇家族のカタチ描きたい

 注目の若手監督の一人だ。デビュー2作目にして、宮崎あおい、大竹しのぶという実力派女優の初共演作を演出した。「もともと、原作の小説を脚本にしてほしいというお話だったんですが、自分で監督もやりたいと言ったんです。プロデューサーは最初、心配そうでしたけどね」

 大阪の下町で寄り添うように暮らす母娘。ところが、オカンの陽子(大竹)が若い板前と「再婚する」と言い出す。娘の月子(宮崎)は許せない。実は、オカンは病を抱えていて……。「当たり前だと思っている日常も、すぐ先で当たり前じゃなくなるかもしれない。だからこそ今に感謝することが大事なのだと思います。それを伝えたかった」

 主要な登場人物は5人。派手なセットがあるわけでもない。だからこそ一つの動作、一つのセリフがじんわり効いてくる。「この場面でなぜ月子は立ち上がるのかとか、現場で毎日話し合っていましたね」。関西弁に、東京出身の宮崎と大竹は苦労した。しかし、「ちょっとでも変だと関西の人は許してくれない」と、何度もダメを出した。監督、小柄で可愛らしい外見とは違い、根性が据わっているのだ。

 大阪芸大卒業後、大林宣彦監督の事務所に入社し、撮影を記録するスクリプターという仕事に就いた。演出を間近で見るうちに、「私なら……」と思うようになったという。「人のルーツを考えた時、やはり家族へとたどり着く。これからもいろいろな家族のカタチを描いていきたい」

 映画以外の趣味は?と尋ねたら、「めいっ子かな。いま3歳なんですが、私にそっくりなんですよ」。自身の家族への思いが、製作の根っこにあると感じた。【五十嵐英美、写真も】

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 ■人物略歴

 ◇オ・ミポ

 1977年三重県生まれ。大阪芸大芸術学部映像学科卒業。デビュー作「酒井家のしあわせ」は05年のサンダンス・NHK国際映像作家賞日本部門を受賞した。

毎日新



この連載が始まったのは5年前、大阪芸大で舞台芸術学科の学科長を引き受けた直後です。第1回を読み返してみました。シラノ・ド・ベルジュラックが死神に対して言うセリフ「俺(おれ)のものを取る気なら何でもくれてやろう。だが貴様には絶対に取られないものを俺はあの世に持っていく。それは俺の心意気だ」を引き合いにして、自分のこれからの生き方を表現してみたのです。

 幸いなことに学生という鏡が私の行動を映してくれるので、今日までの日々をそうやって生きてこられたかどうか、大いなる反省を含めながら自覚することができました。そしてこれまでに書いてきたことへの責任を取る意味でいくつかを読み返してみると、5年間に掲げた目標はいまだ達成がかなわぬどころか、緒にさえ就いていないことばかりで、いささかがっかりもしました。

 しかし、お金にもならない、権力にも繋(つな)がらない文化発信の話が、そう簡単に動くはずがないことも重々承知の上ですし、次の世代が第一歩を踏み出すための基礎工事さえできればいいのだと自分に納得させてもいます。

 アメリカ村に若者の文化発信基地を作ることができれば、文化に関わるあらゆる分野から若者が巣立っていきます。それがいずれ全国に広がるでしょう。お寺や神社を中心に“文化の松下村塾創り”を発信できれば、学校ではできないことを学んで子供たちが育っていきます。大阪に緑を増やすことは、民の力の強い大阪ならではのメモリアル植樹で達成できるでしょう。

 などなど、その第一歩に立ち会うことができたらどんなに幸せでしょうか。件のシラノのセリフが、できなかったときの私の逃げ口上にならないように、もう少し走り回ってみます。まだしばらくは大阪に居りますので、見守っていてください。

 この欄は私にとっても毎月の楽しみでした。長い間お付き合い下さり有難うございました。=おわり(俳優、大阪芸大教授)

産経新聞社


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