「殿下、写真撮られましたよ。どうします?」手を握っていたのを離そうとする妃宮

「気にするな。撮ってもらった方が好都合だ。」と強く握り返す

妃宮を車に乗せて、走り出す。

そして、宮を見下ろせる場所にやって来た。

オレはシートベルトを外し、妃宮のも外してやる。

そして。ゆっくりと姫宮に寄り添う

姫宮の事を感じたくて、もっと近づく。

「殿下、近過ぎです。」

「気にするな、こんなに傍に寄れて、今、感動中だから。」暫くこの格好で時間が過ぎていった。

オレは目を瞑りながら「オレのどこが?」と呟く

「うーーーん、何処がって聞かれると困ります。すべてが、私にとって謎でした。

謎な殿下を知ろうとしていたら。」

「なんだ?」

「何でもないです。あっ、殿下は?」



「決定的なのは、海からお前を引き上げて、海面から顔を出してお前を見たときかな。」

私の目が見開く

・・・人魚姫は初めて見たものに、恋をする・・・。

「あっ、なんかの物語にそういう事あったろう、なんだっけ。」

「人魚姫。」

「あっ、そうだ、それだ。その時からお前の事が忘れられなかった。」とカレは私を見つめた。

カレと私が同じなのに気が付き、涙が出てきた。

「どうした?涙出てるぞ。足痛いのか?」

「何でもないです。」とニッコリ笑った。

「そんな反則技出すなよ。」近すぎるカレの顔はとうとう、私にくっついた。

「離れたくなくなる。」軽く重なった唇

そして、カレの唇は大きく開き、私の唇を包み込んだ

何度も、重なる唇

「初めてなのに、そんなに。」殿下のキスが止む

「初めてじゃない。」と都合悪そうに言う

「えっ?」

「前に、東宮殿のパビリオンで眠っていたお前にキスをした。

その頃キライからキライじゃなくなっていた。

何時もオレの傍で、何事にも感動して、色んな感情をぶつけてくるお前

ウザイ存在から、気になる存在になっていた。後もう1回、人工呼吸。」

私は口元に手を置き、真っ赤になる

「すまない、勝手にキスしてしまい。」

「殿下。」急に携帯の曲が流れた。

「あっ」慌てて取ろうと思い、カバンに手をかけた

「卒業アルバム。」

「うん、この高校って卒業式に渡すんだー。芸術は先に渡したのにね。」

「お前、もしかして見たのか?」

自分でばらしてしまったーーー、しまった。

黙って見つめる殿下の目が怖い。







皆様、こんばんは。

お元気でしたか?

最近、フォロワーさん達が増えてきてビックリしております。

こんな下手な私の為に、ありがとうございます。

皆様のご期待にそえるように、努力します。

後、いつもコメント、ありがとうございます。

では、おやすみなさい。