- 大学生になったら洋書を読もう―楽しみながら英語力アップ!/アルク企画開発部
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前から読みたいな~~~と思っていた本でした。
でも、図書館には入っていなくって。
購入まではしようと思えなくって。
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そんなある日、たけちゃんさんのレビューでこれの存在を思い出し、
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アルクの辞書はかなり利用していますし、
アルクのTOEIC問題集とか、かなり良いんですよねー。
こういう本までこんなにも良いなんて・・・・・。
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「大学生になったら洋書を読もう!」
いや、もう、卒業間近の人間ですが(笑)
洋書をどれだけ読むんだろうという専門の大学院に進むんですが(笑)
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「大学生じゃないしー」
だなんて言わずに、ぜひとも多くの方に読んでいただきたいなぁと思える本でしたよ。
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「大学生になったら」
なので、高校生にも良さそうですね。
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でも、英語が専門です!というような方にも
英語とか興味ないけど、英語圏の小説は好きですという方や
英語?なんでそんな必要性があるの?
理系だから英語なんてやらなくていい と思っている方に最適。
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大学生や大学院生の1ページずつの「僕の私の1冊目」というコーナーもなかなか面白いんですが
何がいいって、
第1部の「洋書が読めれば世界が変わる!――大学の先生に聞きました」
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もう、ここだけで1冊の本にしててもいいよ、というくらいの内容。
監修者でもある水野邦太郎先生のもかなり面白いんですけども・・・・
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特に素晴らしかったのが物理学ご専門の志村史夫先生。
物理学なので英語の専門家ではありませんが、だからこそこの選択が凄く良かったと思います。
アメリカの企業に研究者として3年半勤め、その後アメリカの大学で教授として7年、アメリカで生活していたそうです。
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では、なぜ、特に理科系の人間にとっては英語は必要なのか??
ということを、とても分かりやすい具体例を用いておられます。
英語で論文を書かなかったから、ノーベル賞を受賞しそこねた・・・・なんて例もあるみたい。
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専門書で翻訳が出ていれば、翻訳読んじゃってたな~・・・・
と反省したり。
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文法の重要性への言及では、なんとシェイクスピアが登場ヾ(=^▽^=)ノ
物理学ご専門なのに、『リチャード三世』を引き合いに出すところが素晴らしいです。
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A horse! A horse! My kingdom for a horse!
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あれだけの悪事を犯して、やっと手にした王冠。
しかし、リチャードが最後に求めたものは、たった1頭の馬・・・・。
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上記のよう、シェイクスピア作品って難しそうで、かなりシンプルな文章も多く登場します。
志村氏は、「学校文法」では、for a horse ではなく for the horse になりますよね?と指摘。
簡単に言うと、べつに「その特定の」馬じゃなくって、何でもいいわけです、リチャードにとっては。
一国よりも、なんでもいい、馬・・・・。
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定冠詞についてでここっていうのがいいよなぁ
日本人は定冠詞とか、けっこう弱いみたいですよね~。TOEICでもこのあたりってけっこう出るけど、さすがに間違えなくなったけど、苦手でした・・・・。
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生命科学の研究者+翻訳家である福岡伸一先生のも載っていたり・・・・・
なかなか、こういう本だと英語専門しか載っていないのに、意識して理系入れてるのが凄いです。
理系にとっては最高だけど、文系が読んでもとてつもなく面白い。
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英文学専門の柴田元幸先生も載っていますよ。
豪華~~~~!
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第2部は「洋書にトライ はじめの1歩――挫折しない10のアドバイス」
意外とこれ、載ってないよなぁと思うのが
アドバイスその2の「レジに行く前に裏表紙を確認!」 です。
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洋書の裏表紙には大抵サマリーがあるので、内容を確認する。
そして、このサマリーの英語のレベルをチェック!
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これが読めなかったら問題外だし
辞書があればなんとか~~というレベルも避けたほうがいい。
辞書を使わずにせめて8割理解できる、というものがベストだそうです。
なるほど、サマリーって特に簡単な英語を使ってるし、これは良さそう。
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私は図書館で日本語の文庫などを借りるときは見ますが
基本的に書店で洋書をその場で決めて買うことがないので
こういう買い方はしたことありませんでした。
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書店で買うにしても既に買うもの決めていくし、
洋書の品揃えはどうしても日本国内の書店だとあんまり・・・・なのでアマゾンで買っちゃうから
シェイクスピア関連はなかなか置いてないですしねー。
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本書ではGRことGraded Readersをかなり勧めています。
こういうのとか
- 美女と野獣 (洋販ラダーシリーズ)/ザンティ スミス‐セラフィン
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こういうのですね。英語のレベル別になった、薄めの洋書。
- Audrey Hepburn: Level 2 (Penguin Readers Simpli.../Chris Rice
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私もさすがに最近は読むことはありませんが、高校生の頃はけっこう読みました~。
そうそう、福岡先生は
- Never Let Me Go/Kazuo Ishiguro
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カズオ・イシグロの翻題『わたしを離さないで』を絶賛!先生以外も強くお勧めされている方が数名いらっしゃいましたよー。
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理系の方から見てもいいのね、とひとりほくそ笑んでしまいました
映画の予告編+タイトルはかなり甘めのラブストーリーに見えちゃいますけどね。
福岡先生は、いつかノーベル文学賞とるんじゃないかなぁ、と仰っています。
とるといいなぁ・・・・・・・♪
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私もこの作品はまだ原書は読んでいないので、映画観る前に読んでおきたいのだけれど。
『分別と多感』後回しにしちゃう??と迷ってます~。
『リチャード三世』は重たくって持ち運べないからなかなか進まなくって。
長くなってしまいましたが、この本はかなり良かったのでお勧めです~