王妃アン・ブリンの秘密の日記/ロビン マックスウエル
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アン・ブーリンが好きです。


同じよう、このへんの歴史がお好きであれば楽しめるんじゃないかなと思います。


いや、好きじゃないと読まない気もしますが?



タイトルから察することが出来るよう「日記」が重要な地位を占めています。


老女がエリザベス1世の元へ、父ヘンリー八世が断頭台へと送った母アン・ブーリンの秘めた日記を差し出した。


というそのまんまの内容です。


全体的にアン・ブーリンの日記がかなりを占めるけど

それに対する娘エリザベスの反応もあるんだけど


・・・・日記、いらなかった気がする。


記憶にない母。

母を殺した父。

王冠を手にするまでの、並大抵でない苦労。

母の愛を知る、というのが書きたかったのかなー?


という気もするんですけどね


「回想」 ではなくって、飽くまでも 「日記」 なのに、そぉーーーんな詳しく書くわけがないじゃん!!


っていう違和感がかなりありました・・・。



やはりイングランド史でもこのへんって題材になりやすいんだろうし

そもそも、興味深い内容だからかこういう小説が多いから

ふつーに書いたら面白くなるんじゃないか、っていう気がするんですよね。


内容はまあ面白いけど、小説としてはイマイチかなー・・・と思ってしまいました。



「ああ、これを書きたいから、この台詞あるんだな」とか。

簡単に分かってしまうのが惜しい。



だって・・・肌を白くするために猛毒である水銀の含まれたクリームを塗っていた、という歴史は確かにあったようですが

この当時、「猛毒」ってほんとにわかってたのかな?


日記に「肌には猛毒だが、肌を白くしてくれるクリームを塗る」


とか、やっぱり書かないと思う(苦笑)


やっぱり、良い小説=論文書きたくなる小説!


かな?と思います。




やっぱりこの辺だと『ブーリン家の姉妹』のほうが~・・・・。



ちなみに、メアリー・ブーリンも登場するんですが

『ブーリン家』とは性格が真逆になっていましたよ。



けっこう辛口レビューになってしまいましたが、面白いことは面白かったです。


ただ、構成等が気になってしまったというだけ。