ドリアン・グレイの肖像 (光文社古典新訳文庫)/ワイルド
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結構前から、実は予約していたこの本。

図書館に1冊しかないのにねー、どんだけ待たせるんだー。

前に借りていた方、1ヶ月半くらい借りてたみたいむっあせる

ということでようやく読めた『ドリアン・グレイの肖像』。

間違いなく、好きだろう。

そう確信を持って読み始めました。

実は、ワイルドはこれが初めて。

これからちゃんと読むつもりです。

美貌の青年ドリアン・グレイ。彼の肖像画を描いた、画家のバジル。快楽主義者のヘンリー卿。

主にこれら三人にまつわる物語です。

良くも悪くも彼らに影響を受けていくドリアン。

バジルの描いた肖像画はそれはそれは素晴らしいもので、彼の美しさを見事に表現していました。

それを見たドリアンはある願いを口にします。

「この絵が、歳をとればいいのに」

当時自惚れていたドリアン。軽い気持ちで口にしたその願いが何故だか、叶えられることになるのですが。。



といいう感じです。


この程度のあらすじは知っていたので「絶対好きだわ」と思ってた。

小説としての出来はかなりのものではないでしょうか。

あんまりワイルド研究、って聞かないけど。。。研究対象としてと見てもしっかりしていそう。



ちょっとグロテスクかなー?

と思っていましたが・・・・そんなことはありませんでした。



若干(いや、かなり)ナルシシストであったドリアン。

ドリアンの恋人であるシビル・ヴェインを見ていても、良い反面教師に出来ますね。



これを読んでいて――

文学って素晴らしいなと再認識しました。


間違いなく人生や生活に深みを与えているし、

何よりも影響が大きいのは、恋愛。

どれだけ教訓を学んだか分かりません。

人の人生を擬似体験出来るのだから、当然、学べることは多い。


これって決して古典だけでなくて、先日読んだ『プリンセス・ダイアリー』のようなヤングアダルトでもそうです。



リンク松岡正剛さんの千夜千冊 では「ヘンリー・ウォットン卿を描くことが、オスカー・ワイルドの真骨頂なのである。」とあるのだけれど・・・・そうなのかな。

 これだけ、を読んだ状態ではそうは感じなかった。


オスカー・ワイルドは現代では同性愛者として超有名な人です。それで逮捕・投獄されていたりもします。

『ドリアン・グレイの肖像』はあんまり男色趣味をあらわにしていない・・・・とされているようですが、いや、やはり著者がそうだというのは分かります。


この作品はちょっと、異性愛者だったら書けなかったと思う・・・。



空恐ろしいこの小説。

ワイルド唯一の長編小説だそうです。

残念、もっと書いて欲しかったな。



なんとね、映画化したらしいですね。

2009年 - 『ドリアン・グレイ(邦題未定)』(Dorian Gray)とウィキに書いてありました。


ドリアン・グレイがベン・バーンズ。

ヘンリー卿がコリン・ファース。


ベン・バーンズの顔をチェックしたら、こちらは、うん。わかる。


でも・・・・コリン・ファースはちょっと違うんじゃああ???

快楽主義者じゃないよねぇ。


かなり気になります。

ドリアン・グレイの肖像 (新潮文庫)/オスカー ワイルド
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The Picture of Dorian Gray (Penguin Classics)/Oscar Wilde
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