ワイは3.11の時福島第一原発の4号機内にいた
地震の揺れと共に照明は消え真っ暗になり
壁が崩れ落ちワイは架台の下に隠れた
大きな揺れにパニックになり走り回る者や他人のヘッドライトを奪い合ってる奴をただ呆然と見ていた
揺れが収まってワイは出口に向かった
皆で列になり薄暗い通路をただ歩き続けた
電気を作ってる所が停電するなんてあるんやなとワイは思った
下駄箱に到着した
下駄箱の下に散乱するB靴を見て後日片付けるのが大変だなと思った
現場から退出しようとホールボディカウンターの前に到着した
100人以上の人で場は溢れていた
停電の影響でホールボディカウンターは作動不能になり東電社員一人が泣きそうな顔をしながらGM管を使用して一人一人身体サーベイをしていた
我々はその場に閉じ込められた
身体サーベイ中にも余震があり周りからはヤジが飛んだ
早く通せコラ、殺す気か等の罵声を浴びせられた社員は身体サーベイをやめ我々にそのまま通るように言われた
一斉に人が飛び出した
体に身につけたAPDをカゴに投げ捨てワイも逃げた
更衣室に着いた
真っ暗闇でロッカーは倒れており荷物は散乱していた
おい、財布探せ探せと後ろの糞餓鬼が笑いながら話していた
自分の服を見つけて着替えたワイは外に出た
外は薄暗かった
周りには人が沢山いた
B服やC服を着用したまま外に出ている人もいた
他人の服を着て出てきた人もいた
ああやっと出れたとワイは思った
そう思ったワイは何気なく後ろを振り返った
海が黒かった
ただただ真っ黒く海が黒かった
今もハッキリと覚えてる
ワイは海が黒いなと言った
そして事務所に戻った
事務所はめちゃくちゃでとても入れる状態ではなかった
私物を持ちワイは帰った
道路は陥没し信号は止まり高速道路も通れなかった
周りの店も崩れワイは事の重大さに少しずつ気付いた
川が逆流していた
こんな事あるんやなあと思いながらワイは下道で帰った
ワイが帰った30分、1時間後くらいに第一原発には津波がきた
建物の内部確認に行った社員3名が津波にのみこまれた
後日ワイがいた4号機が水素爆発を起こした
あの日以降もうあそこには行けなくなった
あの時身体サーベイを一人一人していたらワイは津波で死んでいた
7年前あの時みた海の景色を未だに忘れる事はできない
多分ずっと忘れる事はないだろう
ヒェー