2020年12月18日千葉支社のダイヤ改正プレスリリースにてE131系によるワンマン運転と輸送体系の見直しについて明らかになりました
予想は一部外れましたが、プレスリリースを見ると少し気になる点があったのでそれを内房線・外房線・成田鹿島線に3回に分けて考察していきたいと思います
今回はその第1回内房線編について語ります
内房線については日中は既に2017年3月のダイヤ改正で系統分離が実施されており君津で総武線快速に接続する形で木更津発着になっている
このため日中の君津~館山は現行ダイヤのまま行き先が上総一ノ宮行きになるのと車両両数が変わるだけなので余り語る必要がない
問題は朝夕時間帯で特に21時台の木更津と君津は非常にネックになっている。場合によってはダイヤ改正後に迷列車が出てくるかもしれない
では今の21時台の木更津・君津はどうなっているのか、youtubeで具体的に説明している動画もあるのでそれも参考にしていく
まず現在のダイヤで今回の話に大きく関わってくるのが以下の8本
上り
1128M 館山19時56分発普通千葉行き (君津20時56分・木更津21時03分発)
5160F 君津21時34分発総武線快速久里浜行き(木更津21時42分発)
5102Y 君津21時46分発京葉線各駅停車東京行き
1132M 館山21時02分発普通千葉行き(君津22時08分・木更津22時15分発)
下り
5003A 東京20時09分発京葉線快速君津行き (木更津21時26分発・君津21時33分着)
5047F 東京20時05分発総武線快速君津行き (木更津21時30分着・木更津21時38分発・君津21時45分着)
1007M 東京20時30分発特急さざなみ7号 (木更津21時34分発・君津21時41分着)
1125M 千葉21時05分発普通館山行き (木更津21時43分発・君津21時51分発)
これらの列車の現在の運用
~21時26分 君津3番線の5160Fが発車待機
21時26分 木更津3番線に5003Aが入線しそのまま発車
21時30分 木更津3番線に5047Fが入線、5047Fは1007Mの待避のため木更津3番線に8分停車
21時33分 君津2番線に5003Aが入線、この時点で君津2番線と君津3番線が共に埋まる
21時34分 君津3番線の5160Fが久里浜行きとして発車
21時34分 木更津2番線に1007Mが入線し5047Fを追い抜き発車、ここで木更津2番線と木更津3番線が共に埋まる
21時38分 5047Fがようやく木更津3番線を出発
21時41分 1007Mが君津3番線に入線、再度君津2番線と君津3番線が共に埋まる
21時42分 5160Fが木更津1番線に入線そのまま発車
21時43分 1125Mが木更津3番線に入線しそのまま発車
21時45分 5047Fが君津1番線に入線、君津1番線~3番線全てが埋まる
21時46分 君津2番線から5003Aの折り返し5102Yが東京行きとして発車
21時51分 君津2番線に1125Mが入線しそのまま発車、再度君津1番線~3番線全てが埋まる
21時51分~ 君津3番線の1007Mが回送として出発、君津1番線の5047Fが回送として留置線に入庫
このような動きでこの間わずか25分余りだが見ての通りかなり慌ただしくなっている
特に太字になっている部分はこの後話す内容においてかなり重要なポイントになる
木更津駅と君津駅の構造
次に木更津駅と君津駅の構造を分かりやすく説明すると以下の通りである
・木更津駅
1番線は君津方面から千葉方面へ行く上り列車のみ入線可能
2番線は千葉方面と君津方面どちらへ行くことも可能で折り返しも千葉方面と君津方面両方で可能
3番線は千葉方面と君津方面どちらへ行くことも可能で折り返しも千葉方面と君津方面両方で可能だが千葉方面から君津方面へ行く下り列車の本線となっているため折り返せる容量が少ない
・君津駅
1番線は木更津方面から館山方面へ行く下り列車と留置線入庫列車のみ入線可能
2番線と3番線は2つとも木更津方面と館山方面どちらへ行くことも可能で折り返しも木更津方面と館山方面両方で可能
木更津と君津共に折り返すホームは2つしかない。また君津の上りと木更津の下りは入線可能なホームが2つしかなくどちらも折り返し列車と同じホームを使う。つまり木更津下りや君津上りで待避が発生する時間帯は折り返し列車を留置することは出来ない。また折り返し列車がホーム2つとも留置している時間に君津上りや木更津下りが入線できないこれらがポイントになる
これらのことを現在の21時台に当てはめると以下の通りになる
木更津駅は21時30分~21時38分の間に待避が発生するためこの時間に折り返し列車を留置できない
君津駅は21時33分~21時51分の間は2番線と3番線は折り返し列車で埋まるためこの時間帯に館山方からの上り列車を入線できないまた1番線も21時45分~21時55分頃まで入庫列車で使うため入線出来ない
これらの制約が発生する
そして2021年3月のダイヤ改正でE131系のワンマン列車が投入されて君津以南が系統分離となる。これによりこれまでの千葉~館山直通列車の大部分が木更津または君津で分離されることになる。
ここで現在の運用の所で記述がなかった1128M及び1132Mが関わってくる
1128Mは現在千葉17時58分発の館山行き187Mの折り返し列車で1132Mは現在千葉18時45分発の館山行き193Mの折り返し列車となっているがダイヤ改正のプレスリリースを見ると187Mも193Mも木更津始発のE131系ワンマン列車に変わることが明らかになっているため折り返しとなる1128Mと1132MもE131系ワンマン列車の木更津行きor君津行きになり千葉~木更津・君津の列車と運用分離されることは明らかである
ただし1128Mと1132Mについては上記の制約の関係があるため現在の運用で木更津or君津で折り返すことは出来ず、現在の運用から整理する必要性がある
また1125Mについては一切の記載がないためこの列車がどうなるかでパターンが変わってくる。
これらを総合的に考察した結果以下の5つのパターンのいずれかとなりそれ以外の方法は制約の関係上出来ない
1.1132Mだけいじる
2.5047Fと1125Mの館山方を統合する=5047Fの付属を館山に延長し替わりに1125Mを木更津行きに変更
3.5003Aと5047Fを姉ヶ崎で待避させる
4.5003Aと5047Fの蘇我以南の発車順を入れ替える
5.5047Fと1007Mを姉ヶ崎で待避させる
※3~5は1125Mが系統分断した上で館山方がE131系の場合
※千葉方=千葉~木更津・君津 例1125Mの千葉方=1125Mの千葉~木更津・君津の部分
※館山方=木更津・君津~館山 例1125Mの館山方=1125Mの木更津・君津~館山の部分
1.1132Mだけをいじる
この方法は単純に1132Mだけを動かしそれ以外は一切現行から動かさないという方法である
この場合1125Mは現行通り千葉21時05分発館山行きを維持することになるので下り列車は変更がない
尚この方法の場合は1132Mの千葉方はE217系15両編成快速に変更が必須となる
理由としては1125Mが千葉21時05分発館山行きを維持すると言うことはこの時間帯に209系の木更津行きor君津行きは改正後も存在しないため1132Mの千葉方に209系を充てることは出来ないからである。京葉線についても5003Aは既存の5102Yに使ってしまうため京葉線車両も1132M千葉方に充てることは出来ない。なので1132M千葉方は必然的に総武快速線車両の快速になり巌根の停車本数は1本減ることになる。
ちなみに東京20時36分発の総武線快速君津行き5051Fが丁度22時06分に君津に入線するため、1132M千葉方は5051Fの折り返し5250F(仮)に変わることになる。尚5250F(仮)は千葉行きでも総武線快速でもどちらでも問題ないがプレスリリースを見ると千葉23時03分発の成田空港発が1本前の22時54分に変わっていることが明らかなので5250F(仮)は千葉23時03分発の東京行きをそのまま君津発として充てる可能性が高い。
また夜間停泊の関係で千葉を23時前後に発車する下り普通列車1本も同時に総武線快速か15両の千葉発快速に変える必要性がある
2.5047Fと1125Mの館山方を統合する=5047Fの付属を館山に延長し替わりに1125Mを木更津行きに変更
この方法は以前ブログで紹介したE235系の付属編成が館山まで試運転を行ったというのを利用した方法である
この方法の場合1125Mの館山方=5047Fの付属編成なので5047Fの基本編成は現行通り走り付属編成が木更津以南は1125Mの館山方のスジで走ることになる
1125Mの千葉方は別途に木更津行きとして設定して木更津2番線で折り返し1132Mの千葉方となる
尚君津入庫だった5047Fの付属編成を館山まで走ることになるので翌朝の君津出庫の運用の内付属編成1本は館山発となる
3&4.の5003Aと5047Fの姉ヶ崎待避or蘇我以南発車順入れ替え
3と4は同じなのでまとめて説明する
この場合は君津での入線順が5047F→1007M→5003Aとなり5003Aと1007Mは木更津で待避を行う。また5047Fは待避を行わない。そして5047Fと1007Mが入線してから数分後までは君津2番線は空いている状態になる。なので1132Mの館山方を君津2番線で折り返し1125Mの館山方にして5003Aが入線するまでに1125Mの発車を終えることによって解決する
尚5102Yは君津での発車時刻が21時46分だが蘇我の発車時刻が22時35分であることを考えると君津の発車時刻を21時55分頃まで繰り下げることが出来るので折り返し時間を考慮しても5003Aの君津入線時刻は21時50分頃まで繰り下げることが出来る
後は2.と同じように1125Mの千葉方は別途木更津行きを設定して木更津2番線で折り返し1132Mの千葉方となる
5.5047Fと1007Mの待避場所を姉ヶ崎に変更する
これは5047Fと1007Mの木更津での待避がなくなるので木更津2番線が空くことになる。これを利用して1128Mの館山方を到着後幕張まで回送せずに木更津2番線で折り返し1125M館山方となる。この場合君津駅のダイヤは館山方が千葉発着から木更津発着に変わること以外は一切変わらない
後は2.以降と同じように1125Mの千葉方は別途木更津行きを設定して木更津2番線で折り返し1132M千葉方となるがこの場合に限り注意しなければならないのが1125Mの千葉方の木更津2番線入線は1125Mの館山方が発車してから数分後まで繰り下げる必要性があり、1125Mの千葉方は現行のダイヤから数分繰り下がる形になる
その他理論上できるが可能性がほぼないパターン
6.1007Mを館山まで延長して木更津以南は普通列車扱いで1125Mの館山方と統合
これは2015年以前の旧さざなみ13号の復活という形になるが今更さざなみを館山発着に戻すとは思えないのでなし
7.5102Yと5160Fの発車順入れ替えで5047Fの折り返しを5160Fとする
これは5160Fのダイヤが改正後も君津21時34分発のままになっているのがプレスリリースで明らかになっているためなし
8.5047Fの東京の発車時刻を繰り下げて蘇我で1007Mと待避
これは出来なくはないけど蘇我で待避するくらいなら余裕のある姉ヶ崎で待避でする
また5047Fを繰り下げて蘇我で1007M待避すると外房線の1221M(千葉21時00分発普通上総一ノ宮行き)のダイヤにも支障が出て1221Mも大きく変えないと行けなくなるためなし
9.5003Aの東京~蘇我間を現行の2019A(東京20時17分発京葉線快速蘇我行き)のスジまで繰り下げる
実はこれは6つ目のパターンで考えていましたが実はこの方法は現実的ではありません
理由としては2019Aは蘇我の入線が21時01分でそして1007Mの蘇我の入線が21時05分と4分差しか有りません。また蘇我の次に待避が出来る駅は姉ヶ崎までないのでこの方法を実行する場合実質各駅停車の京葉線快速が特急との4分差を姉ヶ崎まで逃げ切るダイヤが果たして出来るのかという問題が起きます
またこの方法だと1221Mを繰り上げて2019Aスジまで繰り下げた5003Aの接続が必須になります
ダイヤの安全を考えると0に近いでしょう
以上が内房線編で気になった部分です
とにかく内房線の21時台は現在でも木更津と君津でかなり容量が厳しいダイヤになっていますからこれをワンマン化後はどういうダイヤにするか千葉支社の担当者も難しくしているでしょう。2月25日の時刻表発売が待ち遠しいです
次回は鹿島線編です
参考
2021年3月ダイヤ改正について (jreast.co.jp)
迷列車で行こう南関東編 房総ローカル路線の迷緩急&待避接続 in内房線 (後編) - YouTube
時刻表 停車駅一覧:JR東日本 (jreast-timetable.jp) ...5047F
時刻表 停車駅一覧:JR東日本 (jreast-timetable.jp) ...5003A
時刻表 停車駅一覧:JR東日本 (jreast-timetable.jp) ...1007M
時刻表 停車駅一覧:JR東日本 (jreast-timetable.jp) ...1125M
時刻表 停車駅一覧:JR東日本 (jreast-timetable.jp) ...5160F
時刻表 停車駅一覧:JR東日本 (jreast-timetable.jp) ...5102Y
時刻表 停車駅一覧:JR東日本 (jreast-timetable.jp) ...1128M
時刻表 停車駅一覧:JR東日本 (jreast-timetable.jp) ...1132M
時刻表 木更津駅 内房線:JR東日本 (jreast-timetable.jp)
時刻表 木更津駅 内房線:JR東日本 (jreast-timetable.jp)
時刻表 君津駅 内房線:JR東日本 (jreast-timetable.jp)
時刻表 君津駅 内房線:JR東日本 (jreast-timetable.jp)