『人に嫌なことをすると、そのことが自分にいつか返ってくる。』
おばあちゃんがよく言ってた事。
そんなの、幼稚園児だって知ってる。
知ってるけど、そんなの、信じない。
…朝…
「おはよ!!皆!!」
「あ、梓織(しおり)!おはよぉー」
あたしの名前は、谷岡梓織。普通の高校2年生。
自分で言うのもなんだけど、あたし、結構人気者。
クラスのほとんどの人と、あたしは友達になってる。
ほとんどが…ね…
「あ、水沢さん!今日も本読んでるのぉー?」あたしは、クラスで浮いてて、めちゃくちゃ暗い、水沢さんにはなしかけた。
「梓織また水沢さんいじめてるのー?」友達は、笑いながら言った。
「だって、いっつも本ばっか読んでて、暗いじゃん?…ねぇ、水沢さん。あんたやっぱり部屋にこもってパソばっかやってるわけ?」そういうと、友達はみんな、あははと笑った。
水沢さんは、あたしの方を睨んだ。いつもなら、教室から出て行って逃げるのに。
「あ?何?その目。」あたしは、水沢さんの胸ぐらを掴んだ。
「梓織やっちゃえー」友達は、せかせる。
「わかってるっつーの。」あたしは、笑いながら、水沢さんの髪の毛をはさみで切った。
長くて綺麗だった髪が、舞い落ちる。水沢さんの、黒髪ロングは、ショートになっていった。
「や…っっ!!」水沢さんは、入学してはじめて喋った。
「わー喋った~学校あんま来ないから、日本語勉強してないのかと思った。」あたしは、笑った。
≪そんなことをしてるから、どんどん死期が縮まんだよこのブス...≫
「は?何言ってんだよ!!今の、誰が言った!!」あたしは、今の言葉に、反応し、叫んだ。
すると、「何って...梓織どうしたの?」
「さっき、ブスとか聞こえたんだよ!!」
「は...?そんなの、うちら全然聞こえなかったよ?」
「え........」
「空耳じゃない…?」
気持ちわるい…
-翌日-
「ねえ、梓織!「赤い輪廻」っていう噂知ってる?」ある日、友達のさおりが言った。
「知らない。何それ?」
「え!!知らないの?結構有名だよ~あのさ、『人に嫌なことをすると、そのことが自分にいつか返ってくる』って聞いたことあるでしょ?」
「あるけど…そんなの信じないし。」
「それがね、まんざらでもないんだよ~」
「え?」
「なんか、知り合いから聞いたんだけど、人を嫌いになると、恨んじゃうでしょ?その、恨みが神様に伝わって、その嫌いな人に致命的な大怪我負わすことができるんだって!」
「へぇー…」
「恨みっつっても、ものすごい恨んでないとできないらしいけど。」
「どうやって致命的な大怪我負わせられるのよ。」
「それは、なんか、神様が、恨んでる人と恨まれてる人の2人を、違う空間に連れて行って戦わせるんだって。」
「何それ!嘘くさ!」
「ほんとだよー。実際、そんな人いたらしーもん。」「え!?」あたしは、しおりの今の一言で怖くなった。
「そんで、戦わせてて、恨んでる人が勝ったら、その恨まれてる人は大怪我して、恨んでる人の記憶が消えるけど、恨まれてる人が勝ったら、恨んでる人は、すべての記憶を消されて、紙の牢獄っつーとこに、永遠に閉じ込められちゃうんだってさ。」
「何よそれ…」
「そんで、恨まれてる人は、その空間に行った記憶と、人生で一番楽しかった記憶も消されて、地獄みたいな人生歩まされて、それで、死んだあと天国でも地獄でもない世界に閉じ込められちゃうんだって。」
「怖い…何それ…」
「たぶん、ほんとだよ。」
嫌だな…そしたら、あたし、水沢に恨まれてるからヤバイんじゃ…
「あ、ひとつ言い忘れてた―――」
さおりが喋ろうとした瞬間、
≪フッ…≫
突然、辺りが真っ暗になった。
「え!?梓織!?まさか…水沢の恨み!?」
「何ここ…ここって、さおりが言ってた空間にそっくり…まさか!!!」
「谷岡梓織さーん…あたしと戦いましょーよ…」
「え!?何!?」
突然、かわいい中1くらいのショートカットで金髪の女の子が出てきた。
≪谷岡梓織。おまえと今から、水沢あかりを戦わせる。勝ったほうが、現世に帰れる。いいな?≫
「その声…やっぱあんたがブスって言ったんだな!?水沢なんかに負けるわけないじゃん!!!」
そのとき、水沢は、すでにあたしの頭を剣のようなもので刺していた。
「谷岡さん…頭どうしたのぉー…?」
「え……い、いやぁあああああああ―――!!!!!!!!!!!!」
「あれ…あたしの声聞こえないみたいですね…耳があるはずなのに…ああ、かざりか。」
そう言った水沢は、あたしの耳を剣で刺し、引き千切った。
あたしの頭と耳から、黒と赤が混じったような血が滴り落ちる。
「いやあああああああ!!!!!!!!!!!!!やめて!!!水沢さん!!!!謝るから!!今までのこと全部!!だから、許してよ!!ねぇ!!!」
「…」水沢は、黙りこんだ。
「ねえ!!助けてくれるでしょ!?」
「ばいばい、谷岡さん…」
そう言った水沢は、あたしの心臓やら内臓やらを刺しまくった。血が、ブシャァアアと言いながら、流れていく。
「い…いやァアアアアアアアアア―――――!!!!!!!!!!!!!!!」
水沢は、あたしを殺した。
あたしは、あのあと、神の牢獄へ閉じ込められた。
あとのことは、何も分からない。
-次の日-
水沢さんは、学校をやめて、家に引きこもるようになった。
「ねえ、水沢さんが学校辞めてから、梓織も来なくなったよね…」
「やっぱり、赤い輪廻のせいなんじゃ…」
「でも、せーせーしたよね。梓織居なくなって。正直、あたし梓織嫌いだったし。」
「あ、あたしも!!わがままだよねーブスのくせに。」
「あはははははは」
あたしが消えて悲しむやつなんて誰ひとりいない。
≪恨みは、人間が死に、また生き返る輪廻のようだ。水沢あかりは、今、悲しい記憶だけを持ち、生きている。≫
赤い輪廻は、人を不幸にする―――…