そろそろ、私と亡き旦那の馴れ初めをお話しよう

出会いは、お見合いである

そう、私達は恋愛結婚では無く、お見合い結婚なのである

「お見合い」と聞くと、今では一昔前の風習？になってしまった様だが、私達はその最後の世代になるだろうか

私達夫婦が結婚して今年でちょうど15年目になるのだが、その頃はお見合いの文化はまだまだ残っていた

結婚したのが、私が40歳の時で旦那は2つ下なので38歳、いわゆる晩婚である

私だって、やはり一番は恋愛結婚を望んでいた、だがまあモテないし出会いもない、一人気ままな独身ライフを過ごしていた

で、肝心のお見合いに関してなのだが、とにかく実家の母親が「早く結婚しろ」「人並みに結婚しろ」と世間体を気にする口うるさい母で、25歳の頃からだろうか次々に縁談話を持って来ては、勝手にお見合いをさせられていた

私の場合は、縁談話を持って来て下さる紹介者さん？と呼ばれる方が、日中我が家にお茶飲みがてら遊びに来ては「この人はどうかしら？」「あの方はどうでしょう？」と母親と勝手に相談をし、お見合いの日にちと時間を決めて帰られていた

で、私が帰宅すると「はい、次の○月○日、お見合いだから」と母親から相手の写真とプロフィールを見せられる、そんな流れである

まあ、まずイイ男はいない、あっ見た目の話である

恋愛結婚希望のあたしであるが、縁があればお見合いで素適な出会いがあるかも！と、あわよくばの期待をを込めてと、母親の為に仕方なく何度も何度もお見合いをしていた

縁談話を持ってくる紹介者さんは、見ず知らずの他人の家を勝手に尋ねてくる世話好きな方が多いので、基本的には積極的だ

私が、実際にお見合いをしてお断りをしても「どこがダメだったの？」なんて事は一切聞かない、んじゃあ次はこっちの人でどーだ、こいつはどーだ、と次々と手持ちのカードを出してくる

そして、紹介者さん達もネットワークが広く「○○さんから、年頃の娘がいらっしゃる、と聞いて赴きました」と次から次へと、当たって砕けろの精神で我が家に勝手に訪れては縁談話を持ち込んでいた

それでもなかなかイイ男には出会わなかった

独身時代は、数えきれない程のお見合いをした