「橋本瑞希…!!」
私は叫んだ。橋本瑞希が驚いたように私の方へ走ってきた。
「大丈夫?!こんなとこにいると風邪ひくから早く-----」
「橋本瑞希。私、聞きたいことある。あんたの昔のこと。」
そう言ったとき橋本瑞希は動揺していたけど、すぐにもとに戻って言った。
「いいよ。俺も言わないといけないと思ってた。」
「------橋本瑞希、ハルさんのこと大好きだったんだよね??」
「うん。そうだね。」
「遊びで付き合った訳じゃないんだよね??」
「…うん。」
「じゃあなんでそんなひどい別れ方…」
「…それは、言えない。」
「橋本瑞希がそんな酷いことするはずない!!ハルさんが勘違いしたまま亡くなったなんて悲しすぎるよ…。今のままだと凪塚さんも、橋本瑞希もみんな、辛いんだよ。」
橋本瑞希は少し考えた顔をして、話し出してくれた。
「ハルのお母さんに別れてくれって…『ハルには大学にも行って、しっかりとした人生を歩んでほしいの。あなたみたいな子に邪魔されたくないの』って、必死に頼まれた。」
「そんなっ…」
「だから好きでもない女の子とたくさん付き合って、嫌いになってもらおうとした…酷いことも言った…。それが、こんなことに…なるなんて。」
橋本瑞希は泣きながら話してくれた。