おはようございます☀
今回は今、オーストラリアを激震させているクリケット不正事件について書いてみようと思います。
以前にもこのブログで書いたが、オーストラリアはクリケットが盛んで、国際試合もしょっちゅう行われている。
事件は先週、ケープタウンで行われた南アフリカ対オーストラリアの国際クリケット試合で起こった。
オーストラリアの投手が試合中、手に隠し持っていた粘着テープに土を付着して、ボールに擦りつけていたことが、TVカメラにより発覚。
ボールの状態を変える事はルールにより禁止されている。
この件で豪チームのキャプテンと副キャプテン、投手が昼休みのミーティングの最中に不正行為を計画したと認め、最初の二人は1年間、後の1人は9ヶ月の試合出場停止、100時間のボランティア活動が義務付けられた。
また、関与していないと言われたコーチは今日、クリケットチームを辞任した。
この不正行為に対して、あらゆるスポーツ解説者や様々なオージーが失望したとコメントし、まあどんくらい失望したかって言うと、オーストラリアのターンブル首相が「オーストラリアのクリケットがまさか不正なんて信じ難い、ショックだし、メッチャがっかり。クリケット協会にも連絡して、失望したと伝えた。本当に残念」と次の日に残念声明を発表したほど、国民総ガッカリぶりなのだ。
ちなみのこのターンブル首相は、ダーウィンが先日のサイクロンによって大打撃を受けた5日後あたりにようやく「大変だったね、頑張って💛」とダーウィンの知事に短い電話をかけて寄越したらしい。
オーストラリアの首相にとって、クリケットの試合は、準州都の台風被害よりも重要な事案である、と。
または、NTがいかにオーストラリアでないがしろにされているかを顕著に表している。
つい先日、私も不正発覚のビデオを見たのだが、投手が隠し持っていた何か(粘着テープ)をパンツの中に入れて誤魔化そうとしてる所までバッチリ映っていた。
ちなみ翌日のNT News (1番の売り上げを誇る地元の新聞)のトップページはこれ。
「Why I’ve got some sticky near my dicky」
「どうして俺のチン●の横にベタベタするモノが付いているのか」
サイテー!!
しかも”Sticky”と”Dicky”で韻まで踏んでいやがる。
しかし、パンツにヤバいものを隠すのは勝新のお家芸ではなかったのか。
万国共通か。
昨日、キャプテンのインタビューを見たのだが、涙で声を詰まらせ、繰り返し謝罪する姿は痛々しいとしか言いようがない。
このキャプテンは何十年に一人と言われる逸材のバッターで、スティーブ•スミスという最もありふれた名前とは裏腹に、28歳という若さで世界でもトップの成績をここ最近残していた。
このスティーブさんの会見では親父のピーターさん(←これまた平凡な名前!) が寄り添うように立ち、息子の肩を励ますように時折叩いていた。
息子の不祥事、親父まで及ぶか。
この会見を見て思い出したのは2010年のタイガーウッズの不倫謝罪会見だ。
絶頂期のタイガー(※もちろんゴルフで)が複数の女性と同時期に不倫をしたことを認め、性依存症でセラピーまで受けてるとぶっちゃけた有名な会見だ。
タイガーの真ん前にはタイガーおかんがどっしりと座り、息子の性歴を頷きながら聞いていた。
親も子もリアル地獄。
それはさておき、今回思ったのは不正に厳しいオーストラリアの国民性である。
そりゃあ、やったことは悪いことですよ。
ルールで「ボールに細工しないこと」ってあるし、それを知りつつボールに土とか擦り付けてたわけだし(←子供か!)、クリケット教の友人に聞いたら「(その細工によって)天と地の違いがある!」って危ない眼をして断言してたし、どんだけ繊細なスポーツなんだよって思うところもある。
このクリケット信者によると「ドーピングと同罪だ」とのこと。
しかし、国民総立ちでフルボッコする程の事なのか。
ピークが短いスポーツ選手にとって1年間の出場停止は大きいし、1年間無職も辛かろう。
100時間の無償労働だって辛いよ。
そして会見を開いた二人とも恐ろしく反省してて、一生後悔することをしてしまった、二度とやらんと繰り返している。
それで十分ではないのか。
キャプテンは28歳、パンツに手を突っ込んだ選手(キャメロンさん)はまだ25歳。
自分がそれくらいの時のことを考えたら、酔っ払ってポリスのお世話になったり、無銭飲食したり(払い忘れただけだけど)、世間に決して誇れないこともやらかしてる訳ですよ。
色々あるよ、人間だもの。
そんな時にはうちの近所の婆さんが言っていた「人を殺したわけじゃあるまいし・・・」という格言を思い出す。
さすが戦争を生き抜いた世代は違う。
殺す云々は極論としても、他人の人生に甚大なダメージを加えた訳でもないし(←多分)許してやれよと思うのだ。
これが某国だったら、オリンピック選手のドーピングがバレて出場停止になっても大統領自ら「これはオリンピック委員会の陰謀だ」と言い出す始末で、真っ先に自国チームを責めたオーストラリア総理大臣とはエライ違いだ。
そこで我が国、日本を振り返ってみた。
ここ数年の日本のニュースはあまり詳しくないのだが、気がつくと「不倫謝罪」的なものが目立つ。
そら、やらんに越したことはないっすよ、不倫。
私がもし奥方だったら、夫が浮気したらそりゃあ腹もたつだろう。
腹がたって友人やら家族やらに「あやつが爆死することを切に願う」ぐらいのことを言うかもしれない。
しかし、見ず知らずの赤の他人やら、テレビの視聴者、よりによってアッコさんやデラックスって人から「おめえの配偶者、サイテーのゲス」って言われたくない。
(※アッコさんもデラックスさんもよう知らんので誤解があったら申し訳ないです)
不倫した配偶者にも「ご迷惑をおかけして申し訳ありません」と会見などで見ず知らずの他人に謝られるより、私と家族に謝って、何ならGoogleの株券か金の延べ棒でも贈って頂きたいところだ。
(不倫した配偶者どころか配偶者すらいないが)
ってか、ボールの細工も不倫もゲームルールやら婚姻という契約に違反しているだけで、そこへ対する代償を支払えば許してやれよと思う。
(あくまで個人的な意見だが)
なんで関係ない人たちまで、俺が法律とばかりに正義を振りかざし、ここぞとばかりに非難するのだろうか。
誰もが聖人君子ではないだろうに。
(少なくとも自分は違うなあ)
ちなみに、日本もオーストラリアも政治家が献金を受け取ったり、役職を通じて利権を得たりして、そこがバレてもシラを切ったり法律に触れてないとか言い出す面の皮の厚さは変わらないようです。
それこそ世間やらアッコさんに怒ってもらってフルボッコにして欲しいものです。
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