おはようございます。

 

昨日はオーストラリア・デーで休日でした。

 

この日はオーストラリアの各地で色々なイベントが催されます。

 

ダーウィンでは「Fun Run」という誰でも参加できるランニング競技(3~5km)があったり、もちろん私が走る時は追い剥ぎか殺人鬼に追われている時限定なので、全くFUNでないことが多いのですが、その他にもウォーターフロントでコンサートがあったり、オーストラリアの市民権の授与式などがあります。

 

あと、市民賞の授賞式もあったのですが、私は今回もそのテの賞からスルーされた模様なので、行くことはないでしょう。

 

オーストラリア・デーのダーウィンならではの恒例行事としては、やはり、「Australia Day UTE Run」があげられるでしょう。

 

UTEというのは後ろに荷台がついてる小型トラックです。

キャンプやら釣りやら庭仕事をすることが多いオーストラリア(特にダーウィン)では、一家に一台UTEがある※といっても過言ではありません。

 

※一軒家に住んでいる人は特にそう。

 

小型トラックとはいえ、日本の田舎で灯油積んで走っている軽トラックを想像したら大間違い。

 

おもわず「ビ・ビースト・・・」とつぶやいてしまう程でかい。

 

そのビーストたち100台あまりが結集し、プーパープーパーとラッパやらクラクションを鳴らしながら、ダーウィンの町から郊外までを走り回るのです。

 

これが「ゴッドファーザーのテーマ」であったら完全にゾクの決起集会です。

 

オーストラリア国旗の四刀差し(画像はお借りしました)。

 

ビーストたちが結集!!(画像はお借りしました)

 

私の友人のUTE (画像はお借りしました)

 

なーんか彷彿させるな~って思ったら、あれだ。

北斗の拳

「マッドマックス」

 

画像はもちろんお借りしました。

 

周知の通り、マッドマックスの監督は豪州人なので、このごっつい車たちはオージー的ともいえよう。

 

この「UTE Run」見てる分にはいいけど、急いでいる時には通行止めになったりしてて、ちょっと迷惑である。

 

さて、UTEはもちろん、本人も走りたくないし、どこにも行きたくない人がどうやってこの日を祝うかというと、ここはオーストラリアお決まりのフルコース、ビーサンはいてプール、BBQ、ビール、そして庭クリケットである。

 

オーストラリアのBBQでおなじみ、安くて美味いソーセージ

 

 

そのどれもに興味がない、あるいは宗教、文化、健康、経済等の理由でそのどれもができないって人は、各々のやり方でこの日を過ごせばいいし、私にとっては仕事の繁忙期に待ちに待った休日で、このブログを書いて過ごしました(乾いた笑い)。

 

オーストラリアは多民族、多文化の国家であり、休日をどう過ごそうと、それはもう個人の勝手で、オーストラリア・デーにしても「色々な背景を持つ多民族・多文化のオーストラリアの国民(自分はただの住民だけど)が、オーストラリアで生活することを共に祝う日」となっている。

 

そこに一つも問題はない。

 

しかし、祝う日にちが問題なのだ。

 

1月26日はイギリスからの艦隊が1788年に初めてオーストラリア(シドニー)に上陸した日なのである。

 

そして、そこからオーストラリアの植民支配が始まった日でもある。

 

先住民であるアボリジニの人たちの感情をあまりにも無視した日にち設定ではないだろうか?

 

ガキ大将がクラスに転入してきて、殴る蹴るの暴挙でクラスを仕切ったのち、「この日は俺の転入してきた日だから、3年5組(仮名)の日として皆で祝おうぜ!」と言い出す。

 

クラスの人にとっては「いや、その日は俺たちは自宅でお前の藁人形作って燃やす日になってるから無理」ってなっても不思議ではないだろう。

 

まさか、オーストラリア・デーの”多民族・多文化”に先住民であるアボリジニの人たちは含まれていないのでは?と穿った見方をしてしまう。

 

もう一つ言わせてもらうと、他の長いことこの国にいる移民たち、例えば中国やギリシアやオランダからの移民はどうなのか?

これらの人たちも何代にも渡ってこの国に住み、この国に貢献してきた人たちだけど、イギリスがこの地に初めて来た日と関係なくね?

 

日にち、変えちゃダメ?

 

もちろん、自分なんぞはただの住民であり、オーストラリア・デーが休日で仕事が休める限り、どんな日でも全く構わないっちゃ構わないのだが、なにもわざわざこんな日にしなくても、って思ってしまう。

 

あと、ちょっとググってみたら、この日がオーストラリア・デーに正式に決定されて、国民の休日になったのが1994年とのこと。

 

ってか、最近(笑)。

 

確かに「この日はわしのじいさんのひいじいさんが初めてビールを飲んだ日でな、わしも小さな頃からそれはそれは楽しみにしててな・・・

初めてのビールは不味くてびっくりしたもんさ、はっはっは。さ、クリケットにいざ行かん!(85歳)」とか言われたら、ああ、その伝統を変えてしまうのは申し訳ないかも、って思ってしまうけど、1994年って。

 

スキー場でロマンスの神様なんていねえ!ってほざいてた頃やん。

 

もちろん、もろもろの事情を踏まえて、日にちを変えた方がいいって思うオーストラリア人も大勢いて、毎年その話題は出てきたり、オーストラリアでも反対のラリーが催されたりもするのだけど、結構保守的なオーストラリアで、なかなか祝日が変更されない。

 

オーストラリア人の中にはオーストラリア・デーは変更すべきではないという人たちもいて、「俺たちの祖先が来てからオーストラリアという国が始まった。その前には国としてまとまってなかったのだから、この日がオーストラリア・デーでないと」と言う人も「過去は過去。いつまで昔のことにこだわって、色々変更せにゃいかんのだ」という意見もある。

 

また、じゃあ一体どの日がいいのかという意見も三者三様で、なかなかまとまらない様子。

 

中には「なんたって5月8日がいい!だってMate (May-Eight)※だし」なんていう

 

ただのダジャレかよ

 

と驚かされる意見もある。

 

※Mate- 友達のこと。豪州では毎日100回は聞く単語。

 

いっそケンカにならなくていいけど、他の国の首相とかに「なんで5月8日なんですか?」って聞かれた時、豪州首相が「メ・・・メイトだからですよ(聞き取れないほどの小声で)」って言わなきゃならないのは気の毒かも。

 

みんなが合意する日ってのは無理だとしても、誰かを確実に傷つける

日にしなくてもいいのではないかとは思うのですよ。

 

ちなみに昨日の模様はこちらです。

 

 

それではみなさん、よい週末をお過ごしください。

 

T

 

※このブログはAJANTの一会員が個人的な意見を書いているのものであり、必ずしもAJANTの団体としての意見を反映するものではありません。

 

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