おはようございます。
ビーチでは泳げない常夏のダーウィン(←実際には泳げるんですが、ワニやクラゲがいるためおすすめはしないです)しかし、乾季に楽しめるスイミングスポットは盛り沢山!
今回は先週行ってきました、カカドゥ国立公園の天然スイミングスポットのガムロン(Gunlom ← モビルスーツみたいな名前!)を紹介したいと思います。
カカドゥ国立公園はユネスコに自然・文化遺産両方で登録されている大変貴重な複合遺産で(世界でも複合遺産で登録されている遺産は30件そこそこ)、ダーウィンからは車で約3時間という比較的アクセスしやすい(←日本と比べてはいけない)国立公園です。
いやしかし。
滅多に行かない。
少なくとも私の周りでは行ったことのない人もいれば、一回行ったきりという人も多いです。
なにせデカすぎる。
私が愛してやまない東京の吉祥寺に井の頭公園という素敵な公園がありまして、そこには池や動物園、出店やマ―ケット、散歩コースなどがあり、私的には広い公園な訳ですが、そこの面積が412000m2。
それに対してカカドゥ国立公園は19804km2で、一瞬井の頭公園の方がデカくね?って錯覚を起こしたのですが、単位が違った(テヘペロ)!
単位を揃えてみると、井の頭公園は0.412km2で、1km2にも至ってない衝撃!
ちなみに四国が18297km2なので、四国より大きい公園なんです。
広大だと思っていた井の頭公園、ちっさ!!
カカドゥ公園には見所が広域に渡って点在し、とてもとても徒歩で回れる距離ではなく、そのど真ん中に放り出されて「さあ、公園に着いた。堪能せよ」って言われても、どっから手をつけていいか分かりません。
途方に暮れる程広い公園には凶暴ワニ、猛毒を持つヘビやクモ、かつては家畜として持ち込まれ、今や野生化したバッファロー、ブタ、馬が徘徊し、日本人の公園のイメージを覆すワイルドワイルドパークで、携帯も繋がらず、乾季は乾燥してて水もない(水場にはワニがいる)。ここで迷ったら、死体すら見つけてもらえないだろーなあ・・・という恐ろしい妄想しか浮かんで来ない。
公園=行楽っていうよりむしろ公園=遭難死ってどうなのか。
そんな訳で、ちょっとしたレジャーで行くには敷居が高いのです。
それでもあえて言いますが、カカドゥは素晴らしい。
世界遺産は伊達ではなく、そのダイナミックさ、多種多彩な動植物、アボリジニ文化を知る意味で、ダーウィンにいるからには、あるいはダーウィンを訪れるならやはり行っておきたい場所だと思うのです。
効率よくカカドゥの見所を訪れたいならツアーに参加するという手もありますが、今回紹介するガムロンは4WDでなくても行けるし(一部舗装されていない道があるけど)、そもそもダーウィン発の旅行ツアーではあまりガムロンは扱ってないので、自力でゆっくり行けるのが魅力ではないでしょうか。
※ツアーはダーウィンの住民にとって割高。NT住民は公園の入場料が無料なのですが、ツアーには入場料が予め料金に含まれていて、払う必要のない入場料(大人$40、子供$20)を払うことに。
ガムロンの行き方については下記の地図を参照ください。
何もない感が半端ない。
はい、右に見える小さなピンのある場所がガムロンです。
舐めとんのか
私も最初に見た時にはそう思いました。
教える気があるのか、と。
しかし、実際は一本道で迷いようがないです。
Stuart HWYをキャサリンに向かって運転していると、ダーウィンから230kmくらいの所に、Kakadu HWYという分かれ道が左にあります。
Pine Creekのちょっと手前です。
Kakadu HWYに入って60km位の所にKakadu National Parkの入り口の看板が見えて来ます。
しかし看板だけで窓口があるわけでもなく、何もないのでそのまま通過します(あるいは写真撮影)。
そこから11kmほどで左手にインフォメーションセンターが見えて来ます。
私が行った時には残念ながら閉まってましたが、トイレは開いてました。
インフォメーションセンターから出たらすぐに「Gunlom」という標識が見えて来るので、右の舗装されていない道に入ります。
そこから35km程、ガタボコ道を走るとガムロンにとうちゃーく!
ガムロンには日帰りで使用できるピクニックエリアとキャンプ場があります。
ピクニックエリアにはトイレやテーブル、BBQまで完備されてます。
日陰で昼寝や読書をする人や、芝生でキャッチボールをする人などで賑わってました。
キャンプ場には発電機を使えるエリアとなしのエリアがあります。
発電機を使って冷蔵庫や電子レンジまで持ち込む猛者がいますが、私たちは静かな発電機なしのキャンプエリアへ。
キャンプと言えば、キャンプファイヤー!キャンプファイヤーは指定の場所で。
薪はキャンプ場では集めないようにしましょう。
ただのジャガイモをキャンプファイヤーに放りこむだけで、ミシュラン真っ青のご馳走に。バターとチーズを挟んで食べました。もはや飯テロのレベル!!
トイレと洗面所完備。トイレも毎日掃除してあり、清潔でした。
シャワーのお湯はぬるめ、水圧弱めですが、あるだけでありがたい。
ガムロンでの決まり事が書いてあります。水に入る時は水生動物を守るために日焼け止めは使わないようにとのこと。日焼けが心配な人はTシャツやウエットスーツを着て入るとよいかもしれません。
キャンプ場、ピクニックエリアの近くには大きな天然プールがあります。
乾季のカカドゥは乾燥してて暑いのですが、ここはまさに天国。
水は冷たく、何よりワニがいない!
(レンジャーの方々に感謝)
テンションが上がった自分は興奮のあまり、水中ゴーグルをきちんと装着せず、頭に乗せたままダイブイン!!
~今回の教訓~
・・・ゴーグルって沈むのね。
浅瀬ならともかく、5メートル以上ある深い場所+濁った水なら、諦めるしかないよね・・・?
このプールだけでも随分素敵なのですが、このガムロンのすごいところはこれだけではありません。
上記の写真の奥の方にある滝、あの滝の上に行けるんです!!
この岩の道↓を登ることによって。
ドナドナドナド~ナ
この険しい道を昇って行くこと30分以上、暑いし汗だくだし、息も上がって、もう無理って思った時にやっと見えて来たこの楽園・・・。
歩け、歩くんだ中年!!
(頂上で杖をついた老婦人がいて、どうやって上がって来たのかホントに疑問)
ここから下のプールを見るとこんな感じです
たっけー!!
プールの端からの眺めは絶景でした。
防水のカメラではないため、写真撮影できず。
これでご容赦を。
このプールは何層にも分かれていて、奥までどんどん泳いで行くことができます。
一番奥には小さな滝があり、その滝の上まで歩いて行くこともできます。
こんな高さまでワニも昇っては来られまい。
(人間だってギリギリなのに)
ここの水は透明度が高く、様々な魚も泳いでおり、下のプールで失くしたゴーグルが、水に入ってたったの2分で失くしたゴーグルがないのが重ね重ね痛すぎる。
山の上にある心地よいプールにプカプカ浮かぶと、目の前に見えるのは真っ青なドライシーズンの空と、優雅に空を舞う鷹やトンビたちだけ。
頬に感じるのは爽快なそよ風。
思い浮かぶことといったら、
このガムロンですが、Tabizineという旅のサイトでも「こんなプールで思いっきり泳ぎたい!大自然の中にあるアメイジングなプール」という中の一つにも選ばれてます。
前述しましたが、ガムロンにはキャンプで泊まることも可能ですし(大人一人一晩$10。家族割引あり。お昼過ぎにレンジャーが集金のために回るので、現金/おつりなしで渡します)キャンプ用品を持ってないとか、キャンプが苦手という人はKakadu HWY沿いの国立公園入口からすぐの場所にMary River Roadhouseというモーテルが、さらにガムロンから70km程手前(ダーウィン寄り)の、昔鉱山で栄えたパインクリークという小さな町には中級のホテルやロッジが何件かあるようです。
自分はキャンプでしたが、キャンプ場の設備が整っていたので、かなり快適に過ごしました。
一つ不満を言えば、アリが空腹過ぎてどう猛。
ちょっと外に食べ物を置いておくだけで(いや、食べ物でなくとも)アリにびっしりたかられました。
ピスタチオがアリにやられるのを初めて経験しました。
あと、このアリたちは、私たちも食料だと見なしているのか、隙あれば噛みつき、小さな肉片を持って行きます(多分)
水場の近くにしてはいい方ですが、蚊もいるので、蚊取り線香や虫よけスプレーがあれば便利です。
訪れる時期はやはり乾季。
できるなら乾季が始まったばかりの時期が水の量も多く、まだ緑も綺麗でおススメです。
乾季後半には水量が低くて、泳げないこともあるかもしれません。
実はカカドゥが一番美しい時期は雨季なのですが、水が公園内に氾濫するため、残念ながら陸路でのアクセスは不可能になります。
最後にカカドゥ国立公園の入場料について。
カカドゥには何度も行ってますが、入場券をチェックされたことは、ちなみに一度もありません。
しかし入場券なしの入園は罰金の対象になることもあり、チェックされた時に備えて事前にネットにて入場券を入手してます。
入場料は大人1人$40、子供(16歳以下)$20。NTの住民は無料ですが、入場券を入手するにはNTに住んでいることを証明するもの(車の免許証など)などの情報が必要になります。
また、ビジターセンターでも入手可能です。
但し、今回のように南からカカドゥ公園に入ると、ビジターセンターが閉まっている可能性があります。
今年は雨に恵まれた雨季の恩恵もあって、水も綺麗ですごく良かったです。
この乾季にぜひ訪れてみてください!!
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