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『岳-ガク-』

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命は、命でしか救えない。



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はい。観てきました映画『岳-ガク-』

原作は「ビッグコミックオリジナル」で連載中の、日本アルプスを舞台にした山岳救助漫画。
2008年にはマンガ大賞2008、小学館漫画賞一般向け部門を受賞している人気漫画です。

僕も以前から大好きな漫画で、映画化の話を聞いて胸が高鳴りました。

が、、。

キャストを見てガッカリ。他のキャストはまだしも、主人公の島崎三歩役が小栗旬。

顔から体格から雰囲気から何もかもが似ても似つかない。

もし映画を見てしまったら、原作のイメージが崩れてしまう気がして観る気は無かったんですが、

結局気になって観てきました。



で、観終わった感想は

「海猿じゃん。海猿の山バージョンじゃん。」



原作は、山岳救助ボランティア隊員の三歩が住む日本アルプスに、
それぞれの想いをもって登りに来る登山者と、三歩が織り成す人間賛歌。

登山者ひとりひとりに山をめぐる様々なストーリーがあって、時に残酷な牙を剥く山で、命の大切さはもちろん人の温かさや生きる意味を諭してくれる暖かい雰囲気の感動ストーリーです。

映画はまったく正反対で、終始暗い雰囲気が続き、山は危険で辛くて大変だというイメージしか伝わってこず、なぜ危険を犯してまで人が山に魅せられるのかがまったく伝わってきません。

マンガ「岳」での主役は登山者だと思います。
映画では、その登山者それぞれの山へ対する想いを描いた肝心のストーリーが無く、
主役は三歩を含めた山岳救助隊でした。
遭難した人を命がけで助けに行く、ただの山岳救助映画でした。

映画のオフィシャルHPに「山は生きる元気を与えてくれる。この映画を観たら、きっと誰もが山に登りたくなる。」と書いてありますが、
「山は簡単に命を奪う。この映画を観たら、きっと誰もが山に登りたくなくなる。」の間違いです。


そして三歩を演じる小栗旬さん。

原作の島崎三歩は、「山そのものだ」と例えられているように、
大きくて、暖かくて、つかみどころの無いまっすぐさで、三歩の周りは皆自然と笑顔になり、とにかく山と人を愛する人物です。
こんな困難なとき三歩ならどんな判断をするんだろうと思うほど、
信頼感もあるすばらしい人物です。
実際にそんな人物はいなそうだけどいそう。。。

そんな三歩を一生懸命演じているのはわかるのですが、
なんだか中途半端で、ただの変な人。
子供のまま大人になっちゃったかわいい人といったイメージでした。

ただ、原作の三歩のイメージに合う役者といわれても思い浮かびませんし、
三歩を演じるのはすごく難しいと思います。


そもそも原作と比べること自体間違っているのかもしれませんが、
この描き方なら「岳」じゃ無くてもいいじゃん。「山猿」でいいじゃんと思いました。

山こえー!遭難やベー!誰か命がけでかっこよく助けてー!って映画なら
バーティカル・リミット」で十分です。



と、長々書いてしまいましたが、

時々出てくる日本アルプスの絶景は確かにすばらしかったです。


僕は\1,800で単行本を買うことをお勧めします。