晩秋の穏やかな陽光が射す暖かなリビングで、一人息子のじょん君と共にまったりと過ごす至福の時間・・・。ラブラブ


朝、主人を送り出してからリアルな主婦業、そしてバーチャルな庭仕事を一通り終え、私の心の拠り所であるNHKの情報番組を見るともなしに点け、ちょっと休息の10時過ぎ・・・。音譜


早速余談だが・・・在宅時に関して言うと、私は1日の大半をNHKの番組と共に過ごしている。(全くテレビなど点けない時もあるが、点けるとしたら確実にNHKだ。)朝6時の「おはよう日本」に始まり、「朝の連ドラ」、「朝イチ」、「歌うコンシェルジュ」、「こんにちは一都六県」、「お昼のニュース」、「昼ブラ」そして「連ドラの再放送」、「スタジオパーク」、「みんなの歌」に「体操」まで・・・しかし、一番好きなNHK特有の番組は国会中継」だ!メラメラこれは、見る度に失笑モノで、結構楽しい・・・・。大相撲開催の現在などは、序二段から最後まで見ることもしばしば・・・6時以降も10時までずっとニュース、その後、その日初めての民放に移動する・・・NHKの受信料は、当然ながら毎年「年払い」でお支払申し上げているほど¥・・・NHK無しでは、私の人生は語れないと言っても過言では無いのだ!(NHK関係者がこの記事を見ているのなら、そんな私に是非とも「紅白歌合戦」の観覧チケットを送って下され・・・アップNHKしか見ないのは、物心ついた時からの習慣だし・・・今更、朝から民放のアナウンサーの高い声や煩いCMを聴く気には全くなれない・・・NHKのアナウンサーなら、顔だけで男女ともにフルネームと担当番組を言えるぐらいだ。(東京支局限定だが・・・)



今日は珍しく早々に余談・・・しかも長っ!!!爆弾

(高倍率だと判ってはいても、まだ、紅白観覧を諦めていないあいぞう・・・)



で、今朝のNHKの番組の中で、「過去の11月24日に起きた出来事」というコーナーがあり、いくつか挙がった中に、懐かしのあの出来事があったのだ。


「山一証券の自主廃業決定メラメラ


もうあれから16年も経つのか・・・

あの記者会見は異様な光景だったな・・・汗

確かあの日は休日・・・(振り替え休日の月曜日だったそうだ)

自宅で主人と共にニュースを目にし、「世紀末的無常感」にかられた記憶がある。


それ以前に、北海道拓殖銀行が既に経営破たんしていたとはいえ、よもや日本を象徴するような大証券会社である山一が潰れるなんて、誰が想像しただろうか・・・叫び


とはいえ、実はその2週間程前に、私は知人からある話を聞かされていた。


彼女は大手都市銀行(現在は合併してメガバンクとなっている)のディーリングルームに勤務していた。

私の方から用事があって彼女に電話をしたのだが、最後になって彼女が言いずらそうにこう切り出した。


「ねぇ、あいぞうさんは山一証券と取引してる?もしそうなら、あそこ、ちょっと危なそうだから、今の内に解約して他に移した方がいいと思うよ・・・」


彼女の言葉の意味が、私には理解出来なかった。


超一流の証券会社が「危ない」って、どういうこと???


彼女は、その後、クチを濁すようにそれ以上何も語らなかった。


幸か不幸か、私は山一証券と一切取引が無かったから、それ以上何も突っ込まなかったのだが、その時既に金融筋では、自主廃業とまでは考えなくても、かなり「ヤバい橋を渡っているドクロということは暗黙の了解だったのかも知れない。


記者会見では、当時の社長が「社員は悪くありません、悪いのは全て自分たちです」・・・と号泣していた。社長本人も、その3カ月前に社長に就任するまで、簿外債務に関して全く知らなかった・・・いわば被害者なので罪は無いのだが、泣きたいのは突然放り出された社員達の方だろう。ダウン


社員たちの多くは、山一の法人顧客を受け継いだメリルリンチに移ったそうだが、2年間で課せられたノルマが半端じゃなく、(確か2億円以上だった)殆どの人は達成出来ずに非情にも退社を余儀なくされた・・・と聞いている。


自主廃業から数年後に知りあった女性がいた。

当時45歳ぐらいで、一人娘が中学生だった。

彼女のご主人は山一証券の社員だったが、子供が小学生の時に病気で亡くなった。

妻と娘には生命保険の他に、山一証券の社債4000万円分が遺された。

夫を亡くした悲しみがそれで癒えるワケでは無いが、子供が成人するまでの十分な資金を夫は家族のために遺してくれたのである・・・そして、山一証券は、未亡人となった彼女を契約社員として雇用までしてくれた。彼女にとっては「山一サマサマ」だったのだ。合格


しかし、その数年後、その山一証券が破たん・・・彼女は勤務先を失ったばかりか、夫が遺してくれた4000万円の社債は、その瞬間に紙切れ同然・・・・・。


あまりのことに茫然自失・・・涙さえも出なかった・・・と、後年彼女は語っていた。


その後彼女は、某メガバンクの契約社員に落ち着き、持ち前の明るさとバイタリティーでバリバリの営業として頑張り、営業成績優秀者として何度も社内で表彰されるに至った・・・一人娘さんも、無事に大学を卒業し、今では社会人・・・「事実は小説よりも奇なり」を地で行くような波乱万丈な人生だったとは思うが、今は落ち着かれて何よりだ。星


しかし、彼女のように「もう、昔のことだから」・・・と思える人は、きっとまだ幸せなのだろう。



さて、珍しくしんみりしてしまったが、山一証券の自主廃業といえば、私には忘れられないコトがあった。


その号泣記者会見の翌日・・・当時ある会社で正社員として働いていた私・・・出勤すると、私の部署の後輩女性のMH嬢が、朝一番に「あいぞうさん、ちょっとお時間いいですか?」と神妙な面持ちで私のデスクまでやってきた。


彼女は、職制上、私の「部下」であったが、才気煥発な女性だった。私の方が年長で、しかも社歴が長かったが故に「上司&部下」の関係となっただけ・・・とにかく優秀な女史だ。アップ

仕事は当然キチンと素早く遂行するし、頭の回転も速い、そして人望がある・・・非の打ちどころの無い女性だった。

当然ながら、私は上司として彼女に不満など微塵も無い。

勤怠もいいし、夏季休暇意外に有休なども殆ど取らない、真面目な彼女だった。


その彼女が、「明日午前中だけ半休をとりたい」と言ってきた。


理由は・・・・・


山一証券にタップリお金を預けてあるが、

それがどうなるか心配でならない・・・

とにかく一度、山一証券の店舗に出向いて話を聞きたい・・・

「タップリ」とは、本人の言葉では当然無い・・・私の想像または妄想だ・・・)

明日でいいのか?

そして

半休なんかでいいのか???メラメラ


滅多に休みなんか取ろうとしないMH嬢・・・

しかし、この時だけは違った。

とはいえ、半休・・・彼女らしい遠慮を感じさせられる・・・。あせる


半休と言わず、1日休みを取って、

後顧の憂いを残すことなく、

思う存分山一証券で暴れて来い!メラメラ


私は上司として、部下の「取り付け騒ぎ」を当然のことながら容認した・・・。



そして、やっぱり・・・しこたま溜め込んでいたんだな¥・・・それじゃぁ仕事が手に付かない程心配だろうな・・・とは下種の勘繰りと言うモノ・・・彼女はその日も通常通り冷静に仕事に励んでいた・・・あっ晴れじゃ・・・。晴れ


その日の晩、帰宅してからニュースを見ていると、早速朝一番から山一証券の店舗に押し寄せる大勢の人達の映像が映し出されていた。


物凄い状況だった・・・。江戸時代の百姓一揆や、大恐慌時のアメリカを彷彿させるような(って、どっちも体験してないけどね・・・)映像・・・締まっているシャッターを何十人もの男女が叩きながら「金返せ~メラメラなんだから・・・MH嬢も明日こんなことやるのかな・・・・・そして、明日で間に合うのかなぁ・・・


と、ついつい考えてしまったが、勿論分別あるMH嬢はそんな手荒な手段は行使しなかったし、先着順では無いいから当然「間に合った」んだそうだ・・・(笑)そりゃ、そうだろう・・・。DASH!


結局MH嬢の預けていたお金は、その後無事に他の大手証券会社に移行することが出来たようだ。音譜


こうして私の身近で起きた唯一の「取り付け騒ぎ」は、つまらないくらい大人しく終わった・・・

(別に煽ったワケでは無いが・・・・)



その後のMH嬢だが・・・

優秀な彼女は、現在では自分で会社を立ち上げ、「女社長」として日々奮闘している。

私のブログの読者登録もしてくれているMH嬢・・・16年前の今日の出来事に思いを馳せているだろうか・・・


昔と違って、今じゃいつ、どこの銀行や証券会社が潰れました・・・って聞かされても、さほど驚かなくなっているかも知れない。この10数年の間、経営破たんや経営統合などで、金業界も随分と様変わりしちゃったしねぇ・・・ねこへび


金融関係に勤務している友人が多くいるので、とりあえず情報収集はしているものの、社員だって事前に知らされるモノでも無いらしい。


以前、北海道拓殖銀行の海外支店に勤務していた男性は、日本にいる母親から国際電話を貰って、自分の銀行が破たんしたことを初めて知ったんだそうだ・・・ドクロ


まぁ、夜も眠れない程の大金を一カ所に預けているワケじゃないが、万一の時のために「備えあれば憂い無し」・・・が必要ということだろうか・・・。


もういい加減、老後のための預貯金や利殖を真剣に考えなければならない・・・山一証券廃業から16年経ったというニュースがきっかけとなり、こんな風に色々と思い悩むことになるとは・・・・・いきなりの教訓でちょっとたじろぐ、そんなあいぞう46歳の晩秋だった・・・。




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