28・2・14

 側題は「因藩二十士眞実の姿」とある。鳥取の地元の幕末期のドキュメンタリーの小説である。「幕末動乱を駆け抜けた地方の若き志士たちの想いとは」と帯に書いてあるように、あの動乱期に藩の首脳部を含めて、右するか、左するか、と乱れた世相の中で、固く結末を誓い合った二十士の行動を記したものである。

 西郷や高杉など幕末の志士たちの名も散見しているが、正直言って、何を書きたいのか、焦点がぼやけている感を免れがたい。合間合間に読んだせいもあるが、まぁ、地元の本だから読んだので、もう少し書きようもあると思った。