27・11・22
ふるさと納税の枠を拡大しょうという動きが強くなっていることを新聞が伝えている。前にも記したことがあるが、私は、ふるさと納税の趣旨には必ずしも反対するものではないが、正直言ってどうも納得し難いし、ましては之を拡充することは賛成できない。
納税は国民の厳肅な義務であって、国民個々の意思や好悪で左右されるべきものではない。国税についても同様であるが、地方税の使途について住民の一人としていろいろ注文をつけたいのは、よくわかる。又、その使い方を身近に見られるだけに、地方行政の住民に対するサービスの在り方を議論するのは尤だと思う。
しかし、各自治体の税収を左右するような選択を住民に認めることはどうも納得し難いのである。
まして、近頃は、ふるさと納税の額に応じて、いわゆる見返りのプレゼントの種類、金額が、次第に拡大して行くばかりではなく、ふるさと納税の額自体をも拡大しよう、という動きがある、と聞いている。
この方向が際限なく進行して行くものとは思われないが、現在でも、見返りの多いところ、見返りの物資の興味あるところをネットで探して、競争で発信しているという。
市町村と一部業者が組んで名物の売り込み競争にもなっているという。
本当に純粋な気持から市町村に寄付をするというなら、ふるさと納税の制度の在り方と関係なしに、どしどし寄付したらいい、寄付には課税されない。これぞふるさとに対する報思ではないのか。自分が住んで生活している土地に対する感謝の気持ちの表れになるのではないか。
切角始めた制度だから、今直ぐ止めた方がよいとは言わないが、少なくとも拡充することは意味がないし、反対である。